7. 携帯電話用電池パックの概要
使用セル
最近はリチウムイオン電池以外の電池を使用したものを見つけるのは困難です。
また、携帯電話の初期には、大容量パックと銘打って円筒型18650の2パラの電池パックが存在しましたが、現在ではすべて角型になっています。
フットプリント(縦×横のサイズ)は以前は30×48mmが主流でしたが、最近は34×50mmが一般的で、厚さは3.8mmが最薄で、6mm辺りまで使われるようになりました。
その他のサイズでは30×40mmも使われています。
充電器
以前は充電器が定電流/定電圧制御を行い、電池パックに直接充電する方式が一般的でしたが、 最近は、携帯電話本体内に定電流/定電圧制御回路を有し、充電器は単純なACアダプタとしたものが多くなっています。
この場合は電池パックは本体に内蔵となり、充電端子は本体に設けられます。
その他
携帯電話機ごと水中に投下したり、衣服のポケットに入れたまま洗濯してしまう事故の多発で、電池パックに水濡れ検出ラベルが貼られるようになりました。
白地に赤いドットが印刷されていて、水に濡れると赤いドットが溶けます。
このラベルが水濡れを示しているときは、電池が動作不良になっても、メーカーは保証してくれません。
メーカーサイドでは水、石鹸水(洗濯してしまう事故を想定)、塩水(海中に落とす事故)、ウィスキーの水割り、スポーツドリンク、コカコーラなどでの水没評価を行っていますが、塩水は短時間で電池が死にます。
その他の液体でも長時間では電池動作が止まりますが、発火、破裂という事故に到ることはないようです。(ただし、筆者の個人的な経験であって、弊社が保証するものではありません。)
残量管理(FG)
過去にヨーロッパ系のメーカーがパソコン並みの精度のFGを搭載したことがありますが、一般的にはなりませんでした。
依然として、電池電圧検出による3段階の表示が行われおり、これは主にコストの問題と思われます。
ID管理
非純正電池パックや充電器の品質が悪く、これらを使用していたエンドユーザの下で発火事故などが多発し、 電池パックにIDを入れて非純正品を除外しようという動きも一部に始まっているようです。
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*2006年当時のお話をもとにしております。