どこまでも憎らしい男 三嶋一輝(ネット情報だけで語る無観客宜野湾2日目)
豆まき
未だにスポーツ紙の見出しが「オニハソト,フクハウチ!」とカタカナ表記なのはどこかから外国人差別と怒られてもおかしくないのではとヒヤヒヤする。
それはさておいて,外国人助っ人たちのいない宜野湾では,入江,三嶋,伊勢の三投手による豆まきが行われた。しかも,面を被った鬼役は木塚,川村両コーチというオマケつき。
慌てる三投手だったが,三嶋はこうもコメントしている。
(前略)
一方、三嶋は「コーチに豆を投げられるのはあまりないので楽しかった」ときっぱり。「これを試合につなげて向かっていく決意が浮かんできた」と話した。
中日スポーツより(https://news.yahoo.co.jp/articles/15e795db0fa25b2c4db0004121e97d9e8fccf714)
あのふてぶてしい無表情が目に浮かぶ。伊勢のかわいらしいコメントを見習ってくれ。
思えば昔から,三嶋の表情はあんなだった気がする。そして私はそれがなんとなく気に食わなかったのだ。
暗黒期の香り
私は三嶋に良いイメージを持っていない。それは三嶋がどうというよりは,ベイスターズ低迷期の残り香なのだろうと思う。2000年代から,2010年代前半。まるでそれが義務であるかのように負け続けてきたチームに三嶋は入団し,挫折した。
初年度から先発の一角を担いながらも,先発投手として勝ち越したことは無く,本人が「失敗した数なら誰にも負けない」と語るように,常に試練と隣り合わせ。
最下位付近をうろつくチームに,期待されながらもなかなか芽を出さない三嶋。それらを重ね見た時,私の中には苛立ちが生まれた。
そしてチーム成績が上向き始めるにつれ,私の中の三嶋一輝は苛立ちに取り残され,やがて過去の人になってしまった。
三嶋一輝は腐らない
三嶋が球団公式の動画で「ファンの人たちも見返したかった」と述べた時,私は心底ドキッとした。バレてると思った。私が心の中で勝手に三嶋を腐らせていた時,三嶋一輝は全然腐ってなどいなかった。虎視眈々と,私のような愚かなファンを後悔させてやろうと機会を窺っていた。
そしていま,彼はチームで最も神坐に近いところにいる。ハマの守護神、ミシ魔神。
三嶋の無表情が今は何よりも頼もしく,輝いて見える。