球数制限と箱根駅伝とS気質観戦者

高校野球の球数制限が今年ずっと議論になった。横浜DeNAベイスターズの勝利至上主義はやめようという記者会見がきっかけかと思います。球数制限することで無名高校の投手が夢を奪われる・・・とか。球数を制限することで限界を超えた素晴らしい才能が生まれない・・・とか。医学的理論に対して情緒的な反論が繰り広げられていた気がします。ただこれは野球に限ったことでしょうか?体育会系と言われる第二次世界大戦の日本軍のような愛国心→愛校心→郷里愛に置き換えられる重い責任を背負わされる構造は日本のスポーツの中にかなり多いのではないでしょうか?

年始の箱根駅伝はタスキを繋げなくて路上で涙して嗚咽する選手をお茶の間で温まってお酒でも飲みながら観戦している人たちがいかに多いことか。選手が倒れてタスキリレーが途絶える場面なども何度も繰り返し放映されます。観戦者S気質なのか?中には疲労骨折してまでゴールする選手もいます。他のスポーツでも注目を浴びるスポーツは限界を超えるような苦悶した選手の姿に注目がいきます。ラグビーもW杯で盛り上がってますが脳震盪で倒れた選手にやかんの水を掛けてプレーさせるなんていうのが昔はありました。日本人のスポーツ観戦には選ばれし選手たちが壊れていく姿を楽しむ文化でもあるように・・・そこに美談が加えられて。美談でアスリートの健康が害されることもあるのではないでしょうか?

これからはもっと科学的で医療の見地からも合理的なスポーツ環境を選手、指導者、観戦者が協力して考えなくてはいけない気がします。

#球数制限 #箱根駅伝#酷使





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