Alter Era 感想
お久しぶりの人はお久しぶりです。
ご無沙汰してますいのです。
先週、ボーカロイドマスター57に初めて行ってみて入手したCDの話です
Alter Eraはオルタナティブをテーマにしたコンピレーションアルバムです
本作は1人1曲ずつ持ち合って1枚のCDにしたやつですね
全部凄かったので感想を書きました
やっていきます。
01.僕らの音楽を守る為の戦争
タイトルが全て。
こんな曲で始まるのか…という圧倒的な凄みがある。
目に映る景色が荒れ果てていて、静寂を撫でる風だけが吹いている 気がしている人間が狼煙を上げます。(俺の脳内イメージ)
拝聴後には、敵意ではなく熱意による曲だからこその「俺には何も口出しできない、俺の知らない戦争が始まるんだ…!」というワクワクが残り
そしてその期待感そのままに、アルバムを通してタイトルの意思が存分に反映されています。
この戦争を始めた.endさんには尊敬の念を🫡
〜個人的ポイント歌詞ピックアップ〜
「この戦いをやめない」
02.パーフェクトエバーグリーン
この曲ズルしてる。あんなの1発で感情が昂らないわけがない。2回目に(あ、来る!)ってなれるのが(自分もこの音楽に乗ってるんだ!)って気がして嬉しかったけど、うん。
あれはズルい。
すごいところまで置いていかれた。
広大な青空の向こう側に光って見えた。
孤独な哲学で、でも未熟さも感じて、曲は清らかな印象なんだけど激しくて、こいつぁ間違いなくロックだぜ。泣笑
さぁ始まったな!!!!頑張れよ!!!!
ってつい言いたくなります
アルバムの特攻隊長です
〜個人的ポイント歌詞ピックアップ〜
「誰ももう追いつけない」
03.慈愛の傘
優しすぎる。なんだこれ。
そう思ったのは、
まず三拍子に乗せた柔らかいギターの音を中心に、心がじんわりする音楽ではあるんですが
短く言葉を繋ぐ歌詞が難解だと感じ
何回も何回も聴いてやっと少し分かった気がするこの曲の解釈があるからです。
悲しみに触れないであげる慈悲、ただ傘を差し出す愛。誰もがもつべき慈愛の心。
それを自分が受けるのであれば、
我儘だが出来れば 愛する人から与えて貰えたら嬉しい事だと思う。
だけど俺はこの曲で慈愛を与える登場人物ではない。
だから、俺にはこの曲の悲しみが見えないように妙味な歌詞で隠されている。
そういう風に受け取ったので、あまりにも優しい曲だという感想を抱きました。
「醒めない夢後雨には 似合いの傘 揺れる夜風を払う」とかも深く意味が読み取れるようになった気がします。
〜個人的ポイント歌詞ピックアップ〜
「慈愛の傘」
04.RIOT FUZZ
曲の世界に引き込むためのワープ中みたいなイントロ〜😆
って思ってたら、その道中そのリフのまま語りかけてきて…
どこへかわかんないけど連れてって…!って気持ちで聴いてましたw
「さぁ、抜け出そう」から展開が変わって
あとはもう 申し訳ない上手く言えないし多くも語れないんですけど、
「私の世界の美しさをしって。」って祈るような、哀しみを吐露するような攻撃性が、暖かさが、静かに…耳鳴りのように…😭
声の裏返り方とか揺らぎ方とか掠れ方とかの調声大好きです!
〜個人的ポイント歌詞ピックアップ〜
「僕らの 何を 穢せるんだい」
05.エコーロケーション
とにかく壮大。それでいて夢のようにミステリアスでショッキング。
それらが、絶対に歩みを止めない進行感と共に繰り出されて…
まるで人生みたいな音でした。
人生という物をテーマパークにした時に、
イッツアスモールワールド的なポジションに使われるのはこの曲であってほしいなと思いました。
悲痛さと幸福さの両方を感じるストーリーは理解が曖昧だったんだけど、後になって歌詞解説見てあ〜ってなりました。
この子ってそういう話の子だったんだ。
心なしか声も似てきこえます
〜個人的ポイント歌詞ピックアップ〜
「お祝いしよう」
06. 37564
6曲目にしてこれまでの曲と雰囲気が一変し
バリバリのベースとジャリジャリと掻き鳴らすギター。そして刻みの細かいドラムの音に
「こんなに渋く苦しみを表現できるのか…!」と面喰らいました。
この世の全てに暴力的感情を抱いている、
静かなこの娘の歌から受けたのは 正に目が覚めるような一撃で、さっきまでゾワゾワしてたのにポカンとしてしまいました。
ハァ?って
感動の反対です。感静。
でも何回でも聞ける。聴ける。
これは受け止めてしまった。すげぇものを。
〜個人的ポイント歌詞ピックアップ〜
「分かったよもう37564」
07.銀貨とカラスと食事時
この曲マジで好きです…
この曲では人間として と同時に生物として
世紀末のような、いや、かえって原始的にも感じる物悲しさが漂う雰囲気で、食をテーマに 真に迫る問いかけをしている。
そして情熱的な音楽にのせて悲しんで食う。
悲しい雰囲気で食うわけではないのがまずもう、ね。
つまりこれは食欲という衝動と葛藤の歌か?
でもなんか、「黒い羽根が散る」という歌詞が“感謝”を示すのだとしたら、
最後には感謝が置いてけぼりになってて ”当たり前のこと“ になっていってるように聞こえてしまう。
歌詞がかなり詩的だから正しく汲み取れてないかもしれないなって思う。
けど、この音楽は本当に好きです。それだけでもいいはず。
ちゃんと食べられてなかったらごめんなさい。
〜個人的ポイント歌詞ピックアップ〜
「いただきます」
08.群青賛歌 - weiwei Imaginary Live Tour!!!!! 2024 ver.
ウェイウェイってもうその名前で1番気になってた人w
ほんとに一言だけ。
ボルテージ上げすぎですわ!!!!!
全部 1回目は歌詞なしで2回目から歌詞みるようにしてたんですけど、この群青賛歌だけは10回くらい歌詞なしで聴きました。
それくらいこの曲が演奏されてる空間を空想し そこに身を委ねて、あのホイッスルボイスに何度でも身を浮かされたかった。
歌詞を知っちゃうと音に気を向けるのが難しくなってしまうので…
この戦争の中で自分だけのドームを、しかも満員で健在させてるウェイウェイさんのエネルギーよ。
ここまで書いて歌詞に触れるのは野暮なのでしませんが、この曲はサイコーです!
~個人的ポイントピックアップ~
ライブバージョンであること
09.異邦
このアルバムにおいてこの表現がイイものなのかいささか不安ですが、ここに来て王道っぽい曲が来てくれました。
基本のバンドサウンドのみで、拍子の変化こそあれど突っかかりなく刺さってくる全体のスムーズな完成度の高さが聴いてて充実感すごかったです。
これ以上 素人からは何言っても余計なお世話な気がするので音については失礼します。
再生時間の短さも相まってか、他の曲が”一生“をテーマにしてるとするなら、この曲だけは“一日”って感じがして、
曲は王道なのにアルバムの中で異質な存在感を放ってる。
その一日が毎日だとしたら一生になるんですけど、いつか違う一日を送れるようになりたい と願っているためか、枷になってる過去を忘れ去ろうとしてるそんな歌詞が切ねぇ…
〜個人的ポイント歌詞ピックアップ〜
「いつか忘れてしまうから」
10.超音速少年躁鬱記
このハイテンポとローテンポが入り混じる中でいったい何種類の音と拍子とリズムが使われたのか…
これだけは本当に感想言うの無理ですwww
おい、余り俺を困らせないでください。聞いてますか?
だって! !!
「もう音速に到達してる。あとは超えるだけだ。」とかいう何様だよみたいな感想じゃまず絶対違うし恥ずかしいし!!!
かっけぇ!とか!すげぇ!とかそれしか言えないんだもん!!!
…。
〜個人的ポイント歌詞ピックアップ〜
「皆さんいいですか?「おとを楽しむ」と書いて音楽ですよ」
∑(゚Д゚)!
11.三十世紀の稜線
もう映画です!映画!
これ一本でいいじゃん!(よくない)
よくないと言ったがこの曲がエンド1として前後を分断してるとなら言っても過言じゃないと思う。
だって、共同主催の.endさんの1曲目に対するアンサーとして終わった世界を記したのではないかなとも見える歌詞だったから。
damaさんは神にでもなった人なのかと思いました。
神になったと言っても過言じゃないと思う。
だって、そんな曲なのにそれを作ってるのがdamaさんなんだもの。
三十世紀は良い世界になったのかな…
綺麗な音と綺麗な声でそれを表現してるけど、遥か遠い未来のことすぎてやっぱりイメージできないよ…
〜個人的ポイント歌詞ピックアップ〜
「その日を、知らぬ間に、君は待っていたんだ」
12.落星探査
曲名を見ずともイントロが流れた瞬間、「宇宙!」って思いました。
音と声質の作る世界観が広すぎる。特にギターソロ前からの抜けていき方とアウトロの崩れ落ち方が
ブワってしました。凄い…!
凄惨な過去も次へのスタートになるようにって、どんな過去からでも現在からでも希望はあるって励ましに心を動かされる人は少なくないと思います。俺もその1人です。
こんなド直球なエールをこのアルバムの中で聞けるなんてもう一切思ってなかったタイミングに来たこの曲は心に沁みすぎました。
〜個人的ポイント歌詞ピックアップ〜
「まだ始まってゆく」
13.さよなら教室
独白っていいよなっていうのは常々思っていたことなんですけど、それはアニメや漫画などの世界でしか受け取ったことがなくて、「絵と文字」とも「BGMとセリフ」とも違う「曲」として耳にするのは初めてでした。凄く良かったです。モノクロな時間が流れてました。
最終盤の音の千切れ方はもう、「なんだよ…!やめろよ…!!!もういいだろ……!!!!!」
って、音に無理やり持ち上げられた涙を堪えるのに必死になって、終わって静かになった後に
(泣きたくない感動もあるのかー…)って、涙が引くまでしばらく呆然としてました。(まぁ結局こぼれてたんですけど……)
めちゃくちゃダサいこと言うんですけど、(俺自身がこの曲に入ってせめてノイズの部分だけでもキラキラした明るい音に出来たらな…)とも思っちゃいましたw
〜個人的ポイントピックアップ〜
シンバルとノイズ
14.カラブルメイカー
個人的 最大の問題作
ジャズは好きです。
でもこんなジャズ初めて聴きました。
日常においていつでも聴こえてきそうなほど全てが溶け込んだ音
かと思えば急に雷雨のようにうるっさく
気が付けばトコトコと陽気な気もしたり
そんな波乱万丈な音にポツポツ入り込む歌詞はなんですかこれ?
ため息出ちゃいますよ…
もう凄い凄い凄い&凄い
こういうジャンルあったりするのかな…
もっとこういうの聴きたいなって思いました。
〜個人的ポイント歌詞ピックアップ〜
「いた、いたた」
15.イコライザ・トランキライザ
これマジ?
出会い頭に「聞け。」と言われて聴かされて、終わったら颯爽と去っていったような曲…
本当は遠くにいるのに近くにいた。俺には到底捕まえられそうにない。
え?
今のところこれ感想になってますか?
アルバム的に言ったら…これまでの生々しい苦しみとか昂りとかと違って、考えるほど混乱させられるし…
いや、人じゃない。人じゃないのか!
多分、文字通り次元が違う世界のナニカのナニカ。
これをこんな曲にできるのどうかしてる。
この曲の感想だけは前後半がそれぞれ、最初に1周聴いたときと もう1回歌詞見て聴いた直後に一発で書いた感想のままなんですけど、これ以上はちょっと言えそうにありません。
〜個人的ポイント歌詞ピックアップ〜
<わたし>
16.わたしの走馬灯
なんでこんなもの作ったの…これ音楽かよ…
でも音があってストーリーがあって、感動して…。そうか、これも音楽だったのか…って納得しました。
もうここまで聴き通した俺だ。どんな音楽でもかかって来い。そう思っていた中での完全に初体験の音楽でした。ヒェ〜💦
聴こえる音から何が起こっているのか察するのは容易く、あまりにも普通で幸せ。そんな人生が事故で終わる無念に「今、自分の人生は後悔しないような状態になってるだろうか。」と考えさせられました。
いつか死ぬときは、こんな走馬灯が…見た…い………ね……。
(笑)
俺が中学校の音楽の授業で習って覚えてるのって1つだけで、「聴くというのは耳+目と心」っていう漢字の解説だけだなんですけど、そうだなってつくづく思います。
歌のない音楽でもそういうことらしいです。
なんで日本語で「+」が使われてるんだよ。っていうのはずっと思ってます。
このアルバム全体の副題になる曲のように感じます。
この記事を読んだ人は全員CD買って聴いてください。
17.供花
ふざけるな。俺が楽しませてもらってる今の川﨑ノーチラスの人生ってもう終わった後の話だったのかよ。
なんて。
そりゃあ誰だって戻りたい、色々なものがあって色々なものがなかった“俺のあの時間”はあるはずです。
もちろん川﨑ノーチラスさんも。
で、問題はここからでそんな気持ちをどうしたかというと
力尽くで ねじ伏せて閉じ込めるわけではなく、かといって諦めて忘れるわけでもなく
別れ、先に進むことを 当然のこと、あらがいようのない仕方のないこととして受け入れる為に
恥も外聞も脱ぎ捨てて ありったけの心を掘り返し
それはそれは綺麗に心に詰め込み直したような、
そんな多幸感に満ちた曲に仕上げていました。
アルバム参加者であるあじあさんの言葉をお借りしますが、これはオアシスです。いい表現です。この語彙は俺にはなかった。
こんなの何度でも泣くに決まってます(T ^ T)
ここにこんな内容でボカロ人生の最高傑作を持ってきた【川崎ノーチラス】の今後がどうなっていくのか楽しみです!
「このアルバムを聴き終えたら日常が戻ってくるんだな…」って寂しさよりむしろ、
「終わらせてくれてありがとう。」という気持ちが勝る素敵なエンディングでした。
〜個人的ワンポイントピックアップ〜
yeah.
ジャケットイラスト
曲が先なのかイラストが先なのか…
歌詞カードの各所で目に入るイラストの一部が、イメージにぴったりなことったらなかったです。
すげぇです。
このイラストあってのこのアルバムです。
一周目に歌詞カード見なかったっていうのは、実はイラストとして認識していて歌詞カードだってことを忘れてただけだったりしますが…w
それくらいの絵の存在感だったということです!
おわりに
感想を書くために何回涙を流したか分からない
歌詞カードを濡らさないようにするのに疲れた
わぁ!ってなった曲もあった
うお…と後ずさった曲もあった
励ましを受けた曲もあった
信じられない曲もあった
泣きじゃくった曲もあった
今までの私は人の作品でこういう類の感動をするのを嫌がる方で、
かっけ〜wとか、かわいい〜wとか、面白かったりほのぼのするものを好んで選ぶことばっかりだったんですけど
(こんな内容だと予想してなかったとはいえ)このアルバムを手に入れてしまった結果
文句一つなく完全にこのアルバムが好きだと言えます
あと私本当にたま~にしか新しい音楽探さないんですよね
見つけた好きな曲をいつも繰り返し聴いてて
人の声の曲なんて、少年時代に車の中で流れてた平成中期のヒット曲までしか知らなくてそれ以降のものはほとんど知ってすらいないし
いやまぁ今もテレビで色々耳にはするけど…
あと本も全く読まないし映画もめったに見ない
それって、好きとか嫌いとか以前に、あんま他人の表現の影響を受けると自分が自分じゃなくなっちゃうから(言葉のチョイスとか)っていう理由もあったんですけど
よく考えたら昔から今まで熱を持ってやってるスポーツとか武道では当たり前のように積極的に他人から吸収して自分のカタチにしてました
今気づきました
というか、天才とか、各々の努力の上に成り立ってるモノなんて簡単に真似できるものではないので関係ありませんでした
もったいなかったかもしれないです
それとも音楽だからよかったのかな
わかんないです
このアルバムを序盤に聴いてそういう気持ちに変わることができたおかげで、この日に買った他のCDたちも多分これまでの感覚のまま聴くよりずっと楽しむことが出来たと思います
あとあとやっぱ音楽自分でやってみたいなって想いもずっとあるまま出来てないので、音楽なんも知らないですし詩を書くセンスも皆無だけど来年の目標にしようと思います。
おかしいな?頑張れよ!!!!から始まったアルバムだったんだけどな?
こんなアルバムを生んでくれて本当にありがとう
アツい音楽で教えてくれてありがとう
参加者全員これから応援します
最後にアルバム購入のリンクを貼って終わりにしようと思います。
購入リンク
Alter Era | .deadmanrecords #booth_pm
以上!