【環境】公害防止管理者の勉強法
ご安全に。べいです。
ふとカレンダーを見ると、10月の第一土曜日…あ、明日は公害防止管理者の試験日ということに気づきました。
いまさら書いても、明日受験の人にはもう手遅れですが、来年以降の受験される人向けにメモしておきたいと思います。
1.そもそも公害防止管理者とは?
21世紀の世の中に「公害」とな?と思われるかもしれません。
50年以上前、日本は工場や自動車からの排気や排水で汚れまくり、「公害」と呼ばれる健康被害問題にまで発展しました。
水俣病やイタイイタイ病、四日市ぜんそくといった4大公害を聞いたことはだれしもあると思います。
公害を改善すべく、公害対策基本法をはじめとして、大気汚染防止法、水質汚濁防止法といった企業活動を環境面から規制する法が整えられていきました。
とは言っても、今まで排気ガスや排水に気を留めたこともない人たちが、すぐに管理できる訳もないので、管理するための国家資格を整えることになりました。それが「公害防止管理者」です。
公害防止管理者は大まかに以下のように分類されます。
・大気関係(第1種~第4種)
・水質関係(第1種~第4種)
・騒音・振動関係
・ダイオキシン類関係
(特定粉じん・一般粉じんもありますが、大気関係でもOKなので割愛)
それぞれの分類の内容については、別途調べてもらうとして、重要なのは、「特定工場」と呼ばれるある一定規模や特定の設備を設置している工場には、それぞれの分類に対応した公害防止管理者を専任する必要がある ということです。
工場勤務でない人や、該当する設備のないところでは、あまりなじみがないかもしれませんが、環境管理の重要な資格の一つとなっています。
取得方法としては、認定講習と国家試験がありますが、後述するのは国家試験のほうです。
2.私の取得履歴
私は前職で環境管理を行っていました関係で、前項の4つの分類(大気1種・水質1種・騒音振動・ダイオキシン類)をすべて持っています。
一度大気に落ちてしまったので、再度落ちたところを受けて合格し(公害防止は部分合格がある)、その後はすべて一発で合格し、5年ですべて取得しました。
一度落ちてしまった原因を踏まえて、勉強法について書いておきたいと思います。
3.勉強方法その1:電話帳を買え!
絶対におすすめしたいのが、いわゆる「電話帳」を買って勉強することです。
電話帳とは、「新・公害防止の技術と法規」という試験元である産業環境管理協会が出している、いわば公式テキストです。
【余談】書いてて思った。若い人(私もそこそこ若いと思いますが)は電話帳知らないかもしれないのではという恐ろしい事実に気づいてしまった。
昔、個人の家主の名前と電話番号から水道屋さんなどのお店屋さんまでのものまで所狭しと書いてある黄色のぶっとい冊子があったのですが、これを電話帳と呼んでました。(正確にはタウンページですが。今思うと個人情報もへったくれもない話ですね。)
なぜこれをおすすめするかというと、「試験から出る内容はこのテキストに書いてあることだけだから」ということに尽きます!
市販品で、よくわかる とか これで合格 的な冊子もあります。しかし、確実に合格するなら、業務できちんと知識を活かしたい方は、問答無用でこちらのテキストを買って勉強してください!!
中身を見ると、慣れてない人はゲロを吐きそうなくらい、びっしりいろんなことが書いてますが、ともかく、まずは買って一回読んでください。
どうしてもアレルギー出る人は、よくわかる的なテキストも買ってもいいですが、絶対電話帳も開けて、どこに書いてあるか確認してください!
なんでこんなに力説するかというと、初めて受けたときは、電話帳の値段で買うのを躊躇して、よくわかる的なテキストと過去問だけをやってました。
結果は、6題中、2題落ちてしまいました。
もちろん勉強不足もあります。しかし、過去問傾向でなかったところがいくつかでてきてしまい、そこが致命傷となってしまいました。
合格点は6割と高くはないのですが、大問によっては、10問しかなかったりするので、2つ知らん問題でると、残り2ミスしかなくなってしまいます。
運否天賦にかけるのも人生ですが、年に一回しかない試験なので、できるだけ一発で合格したいですよね?
環境管理を業務で行う人であれば、持ってて損は確実にないので、(事実、業務で何回も開いてました)電話帳の購入をぜひおすすめします。
法令の部分は改正もありますが、技術部分はほぼ変わらないので、一回買ったら使い続けてOKです。
4.勉強方法その2:環境白書をチェックしよう
前項で電話帳だけでOKと言ってましたが、うそです。
正確には、「環境白書」もチェックしておくことをおすすめします。
環境白書とは、環境省が毎年発行している、国の環境に関する施策の結果の一切合切が掲載されたものです。
試験でよく見るのが、CODやBODの環境基準達成率やベンゼン等の揮発性有機化合物の環境基準超過点数などです。
過去問演習だけだと、ここら辺の統計が昔のものになるので、選択肢が変わってくることが多々あります。
最新年度の統計は必ずチェックしておくようにしてください。
5.あとがき
ひたすら過去問と電話帳のループをしていくと、自然と傾向と覚えるべきところが見えてくるので、あとは間違いやすい数字や箇所を目次ページを印刷して、ひたすら書き込んだり、その裏にポイントを書き連ねたりしました。
(字が汚すぎて恥ずかしいですが)
今から来年の受験に向けて勉強する人はそんなにいないと思いますが、来年以降で試験を受けようとする方の一助になれば幸いです。