「きみと生きたい」と松原正樹さん
大江千里さんの作品で「きみと生きたい」
という曲があります。
シングルとしても発売され、アルバム『AVEC』
の冒頭を飾る曲でもあります。
アルバム『AVEC』は収録曲全てが今は亡き
編曲家の大村雅朗さんの編曲で、録音に参加
されたミュージシャンも大村さん縁の方々。
中でもギターは松原正樹さんのみがご参加
されているという珍しい作品になります。
私事ですが、2022年とある機会に恵まれ
故・松原正樹さんの奥様にお会いして、
「きみと生きたい」を聴いて頂きました。
誰の演奏かは一切言わなかったのですが
松原さんの奥様は即答で当てられていました。
奥様もこの曲は初めて聴かれたそうですが、
それでも解ってしまう凄さに驚きました。
いろいろと奥様からお話をお聞きしましたが、
松原正樹さんは手が柔らかく、どんなに
練習しても手にタコが出来なかったそうです。
それがあの独特の音の柔らかさや温かさを
産み出していたらしく、松原さんみたいに
弾くことは他の方では難しいそうです。
松原正樹さんは声では歌わないけど、
その分ギターで歌うようにしていたらしく、
ギターソロなども歌い手を想定して
ブレス(息継ぎ)なども演奏でしてた
そうです。
先日の大江千里さんのコンサートで
「指先から歌が聞こえるような演奏したい」
みたいな事を仰られてましたが、
松原正樹さんのお話と重なる所がありました。
この曲やアルバムタイトル曲の「AVEC」は、
2023年にリリースされた大江千里さんの
アルバム『Class of ’88』にもJAZZとして
新たな生命を吹き込まれて収録されてます。
先日の40周年記念コンサートでは本編ラストに
「AVEC」が披露され、ソロ演奏だからこその
美しさで聴かせて下さりました。
「きみと生きたい」の方はトリオ編成での
グルーヴ感溢れる新録でしたので今回は
披露されませんでしたが、それは今後の
トリオ編成での来日公演で聴けることでしょう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?