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佐野元春 三郷市文化会館 2022.04.09 ネタバレあり

2022年4月9日、埼玉県は三郷市文化会館にて、佐野元春さんの全国ホールツアー「WHERE ARE YOU NOW」の初日公演が開催されました。本来ならば2年前のデビュー40周年の時に開催されるべきホールツアーが、様々な困難を乗り越えてようやく実現したと言う事もあり、会場には自分含めて全国から沢山の方々が集いました。内容があまりにも素晴らしく、記録としてまとめたいと思いましたので、メモ片手に記載した幾つかをネタバレ込みでお伝えしたいと思います。

以下、ネタバレします。これからツアーに行かれる方で内容をまだ知りたくない方はご注意下さい❗️

開演時間となり、場内が暗転していき、BGMに合わせてコヨーテバンドのメンバーが登場。ステージの背景に向けてレーザーの照明で今回のツアータイトルの文字が映し出されました。そしてコヨーテバンドがあの代表曲だと分かるフレーズを演奏し始めてから佐野元春さんが登場。奏でられましたのは

1、彼女はデリケート

でした。今年で発売から40周年を迎えるナイアガラ・トライアングルvol.2の楽曲と言う意外過ぎるスタート。しかし佐野さんのイヤモニが不調もしくは上手くフィットしなかったかで、佐野さんも序盤は歌に集中しきれてない感じでした。スタッフの方が対応して中盤からは持ち直し。良い流れになっていきました。

2、ハッピーマン

ステージセットの背景に、こちらも発売40周年を迎えるアルバム『SOMEDAY』のジャケットが巨大なタペストリーとなって吊るされて登場。今回のツアーが40周年を意識した、近年の佐野さんにしては意外なほどストレートに攻めた選曲からスタートしていて、満員の観客も大興奮の中拳を振り上げていました。ここでMC。やはり40周年を迎えたと言う内容のものでしたが、佐野さん用に用意されたキーボードに座り、ナイアガラトライアングルvol.2の紹介をした後に

3、マンハッタンブリッジにたたずんで
4、アイム・イン・ブルー
5、ヴァニティ・ファクトリー

が披露されました。昨年より佐野元春さんのレーベルであるデイジーミュージックの配給がユニバーサルから古巣のソニーになり、5月には9年前に開催された名盤ライブ『SOMEDAY』再現ライブの映像作品が販売されますし、3月にはナイアガラトライアングルvol.2の記念盤が出たばかりと言うのを考えても、ソニーへの配慮も含めた選曲だと思えました。それは2年前に全国ツアーを開催していたら有り得なかった選曲ですし、最新の佐野元春およびコヨーテバンドが奏でるクラシックスだからこそ、全く懐メロにならず、2022年に響く曲として生まれ変わっていました。

6、ハートビート

ここで『SOMEDAY』のタペストリーが撤去され、40周年記念ライブでも披露された、オリジナルバージョンで今回もハートビートは演奏されました。終盤の佐野さんによるハープのソロ演奏も圧巻で、怒涛の前半セクションの〆を飾るに相応しい内容だったと思います。

ここで再びMC。配信リリースされたばかりの最新アルバム『ENTERTAINMENT!』の話題となり、

7、東京に雨が降っている
8、悲しい話

の新曲が披露されました。パンデミックでライブが出来なかった時期、スタジオにバンドで入ってセッションしてるうちに出来た曲だそうです。
背景もここからドミノ倒しのような壁の連なりとなり、曲によって壁の色が変わる仕様でした。

9、禅BEAT

この曲から今回のツアーの特徴的な演出となる、レーザー光線の照明が活用されていきました。ステージを囲む縁に青や赤の光線が意識的に描かれていきました。盛り上がる曲でもありますし、コヨーテバンドの本領も発揮していったと思います。

10、ポーラスタア

この曲で意識してなのか偶然なのか分かりませんが、青と黄色のウクライナカラーに見える照明の演出がありました。

11、世界は慈悲を待っている

その流れでこの曲が登場。自分の中での感情の決壊が起き始めていきました。戦争には様々な思惑や駆け引きがあり、それぞれの立場の正義を振りかざすが故に争いが止まない。そんな環境で翻弄されながら生きている市井の人々への想いを込めての、無言の祈りだったように思います。

ここでMC。国の文化庁より文部科学大臣賞を授与した話題に。それから3月に刊行されたばかりの書籍『THE SONGWRITERS』にも言及。それらの話題とは全くかすらない曲が次に演奏されました😅。

12、食事とベッド

この曲はアルバム『Zooey』収録ですが、なかなかライブではお目にかからないような?ヘヴィなテーマの楽曲が続いたこともあり、愛に溢れたこの曲がこの位置に挟まれて良かったです☺️。
再びMC。パンデミックに戦争。こんな時代が来るなんて思わなかったけど、皆でロックしよう❗️みたいな流れで披露されたのは

13、愛が分母

でした。腰に手を当てての振り付けもバッチリで、場内は更にヒートアップ。後半に向けてこの曲から一気に加速していきました。

14、銀の月
15、純恋(すみれ)

みんな良い感じ?歌詞を知ってる人は一緒に歌って下さい、心の中で😁と言うMCから披露されましたのは

16、エンタテイメント!

でした。そこから一気呵成に

17、La vita é bella
18、優しい闇
19、約束の橋

と続いて本編終了しました。
いよいよアンコール、佐野さんは本編で
着ていたジャケットを脱いでシャツ姿に。

20、悲しきレイディオ

パンデミックで声が出せない分、様々な部分でオーディエンスもがんばって盛り上げていったと思います。この曲恒例のご当地を叫ぶ箇所でしっかり「この素晴らしい三郷の夜」と仰ってくださりました☺️。

21、サムデイ

佐野元春さんがドラムの小松さんの方を振り向き目線で合図。小松さんから繰り出された印象的なドラムのイントロの破壊力は地鳴りとなって会館全体を響かせました。それに負けじと呼応する佐野さんやバンドの面々。過去に何度も聴いてきたどのサムデイとも違う、まるっきり新しく力強いサムデイだったと思います。そういえば序盤で使われたアルバム『SOMEDAY』のタペストリーはこの時は使用されず。折角なら使えば良いのにと思ったのは私だけではないはず😅。

22、ヤング・フォーエバー

ホーボーキングバンド時代の楽曲ですが、今やコヨーテバンドに欠かせない曲となってるこの曲。ここでアンジェリーナが来て終わりかなと思っていたのですが良い意味で裏切られ、ダブルアンコールへと突入しました。

23、インディヴィジュアリスト

オリジナルのアレンジではなく、20周年のベスト盤で収録されたホーボーキングバンドとのHKB ver.として披露されました。佐野さんもコヨーテバンドの皆もステージ上で楽しそうにはしゃいでました😁。

ここでMC。新しい時代に向けて歌いますと言って披露されましたのが本日最後の曲となる

24、ニューエイジ

でした。この曲でもレーザー光線の照明が大活躍でして、歌詞の「数えきれない痛みのキス」の所でステージの縁に無数の星が描かれ、「星屑みたいに降ってくる」と歌われる時にその星が降ると言う素敵な演出でした🌠。今が大変な時期であっても、新しい世代の方々に向けて今の世代が踏ん張って、良い意味での継承をしていきたいと言うようなメッセージだと受け取りました。

そんなこんなで約2時間15分のステージは大盛況で幕を閉じました。今の時代だからこそ響く曲を集めて、今のバンドで演奏してくれたからこその溢れんばかりの感情となりました。これから観に行かれる方は大いに期待して欲しいです。

改めてセトリ

1、彼女はデリケート
2、ハッピーマン
3、マンハッタンブリッジにたたずんで
4、アイム・イン・ブルー
5、ヴァニティ・ファクトリー
6、ハートビート
7、東京に雨が降っている
8、悲しい話
9、禅BEAT
10、ポーラスタア
11、世界は慈悲を待っている
12、食事とベッド
13、愛が分母
14、銀の月
15、純恋(すみれ)
16、エンタテイメント
17、La vita é bella
18、優しい闇
19、約束の橋

ENCORE
20、悲しきレイディオ
21、サムデイ
22、ヤング・フォーエバー

W ENCORE
23、インディヴィジュアリスト(HKB ver.)
24、ニュー・エイジ

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