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俊寛
先日、車を運転していたら、交差点にいた警官に止められまして
「車線変更禁止」のところで車線変更したというわけで
切符を切られてしまいました。
「やっちまったなあ!」
(クールポコ)
気を取り直して再び運転を始めた矢先、
なにやら再び警官が私の車に近づいてくるではありませんか!
「なんて日だ!」
(小峠)
今度は一時停止不停止。
1日に立て続けに2度も切符を切られた男は、
その警官に泣いてすがりました。
「先ほど車線変更禁止のところで切符を切られたばかりなんです。
それできっと気が動転したのでしょう。
たしかに一時停止不停止だったかもしれないが、
ものすごくゆっくり左右を確認しながら徐行しておりました。
そういえば先ほど高速を走っていたらものすごいスピードで
粗暴な運転している車がありました。
そちらのほうをよっぽど取り締まるべきではないですか?
1日に2度も捕まるなんて・・・!
なんとか見逃してもらえませんでしょうか・・・?」
さて、この男が1日に2度の切符を切られた日からさかのぼること
1000年ほど前のこと。「俊寛僧都」というお坊さんが打倒平家の陰謀を企てた罪として、藤原の成経、平の康頼とともに、薩摩の国鬼界が島に流された。
やがて平清盛の娘の安産祈願の恩赦により、成経・康頼は赦されることとなったが、俊寛だけは赦されず島に一人残された。
「なぜ私だけがこの島に残されなければならないのか・・・」
島に一人残され途方にくれる俊寛の声は、
違反切符を2枚握らされた男の声とは比べ物にならない程であったでしょう。。。