May 1st. [THE FIRST SLAM DUNK]

「ここまで面白いものだとは思わなかった。」
観賞直後の感想です。

2022年12月3日に公開された
「THE FIRST SLAM DUNK」。
友人からも超オススメ映画と言われましたが、
特段食指が動かなかったので、
アマプラにやってきたら見ようかな。
そんな感じでした。

しかし今年に入って中国で公開されるや否や
興行成績が爆発的な上りであるとのニュースを
目にし、
一気に見ようという気持ちが湧きました。
海外でもそんな人気なのか、と。
それなら見ないと後悔するだろう。
そんな心持でした。

近隣の映画館で予約しようとすると、
まだまだ普通の映画と同じように
ラインナップされていて、
何なら空席が少ない状況でした。
まだまだ国内での人気は衰えていないのだと
驚きました。

そして鑑賞してきました。
確かに友人が勧めたのも分かりました。
これは1200円(映画の日のため)以上の価値は
確実にあり、
当時のスラムダンクブームを知る人だったら
見て損は無い映画だと
確実に言える作品だと思います。

ここからはネタバレ注意となります。

①宮城リョータを中心にして正解

原作やアニメを見た人なら、
この作品の本来の主人公は赤髪の桜木花道で
あることはご存知でしょう。
破天荒なキャラクターは主役として輝き、
当時のジャンプやアニメで大暴れした記憶が
あります。

しかし今作では宮城リョータを主役にしました。
原作コミックでは個性的なキャラ達の中で
負けず劣らずの独自の地位を築き、
根強い人気があります。

そんなリョータは今回は家族構成も設定され、
主力5人組の中でも特段ストーリーを
掘り下げられていました。
原作者の井上先生のインタビューでは、
「連載時、僕は20代だったから
高校生側の視点のほうが得意というか、
それしか知らなかったんです。
そこから年をとって視野が広がり、
描きたいものも広がってきた」と述べていました。

だからといって他のメンバーの掘り下げが
無かった訳ではありません。
124分の中でギリギリ掘り下げが出来る
最低限の時間の中で描写し、
リョータ一辺倒になっていなかったのは
凄いと思います。

②丁寧な試合描写

今回は原作コミックの終盤の中で
最も盛り上がったとされる、
山王工業戦が選ばれました。
丁度アニメでは取り込まれなかったところでもあり、
長い時を経てようやくアニメ化された、
という感じです。

実に丁寧に試合の各シーンが描かれています。
こちらにまでその熱気が届くような、
スタメン5人に加えて強豪山王スタメンの面々が
繰り広げる試合は迫力満点でした。
滑らかに各キャラクター達が動くその様子から、
井上先生が本気でアニメ化に取り組んだ熱意が
伝わってきました。

ネタバレはここまでとします。

いやー、こんな映画を今まで未試聴でいたことを
後悔するほどの出来でした。
正直なところ、
スラダンのファンではないので、
ファン向けの敷居が高い映画だと
てっきり思ていました。

しかし蓋を開けてみれば、
初心者でも入りやすいストーリー導入から始まり、
濃密なバスケの試合に釘付けとなり、
最高の満足感を覚えて映画が終了する。
できれば原作漫画かアニメを履修して、
山王戦までのストーリーを頭に入れてから見ると、
よりこの作品を深く味わうことが可能でしょう。
しかしそうでなくても、
充分な満足感を覚えらえることは確実です。

バウアー評価:5/5点

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