[HONDA CIVIC TYPE R - EURO]について
欧州モデルとして、2009-2010年に販売(輸入)された3ドアハッチバック。
2代目からイギリス工場での生産となったTypeRであるが、3代目としてのモデルチェンジに伴い、日本国内では4ドアセダンをベース(FD2型)として国内で生産・販売されていた。当該は、イギリス生産の3代目(欧州仕様)を輸入したモデル(FN2型)である。
ベースは欧州仕様のFN型Civic(3ドアHB)となり、国内の車体とは異なる。この車体は、フィットなどにも採用されているグローバルスモールプラットフォームを用いており、センタータンクレイアウト構造となる。この為、足回りの構造などはフィットとおなじであるが、ザックスのダンパーを用いるなどでTypeRとしての仕上げを施されている。国内のFD2型はサーキットを意識したセッティングである為、普段の街乗りには合わなかったが、当該は乗り心地も配慮されており、公道で上質で洗練された走りが味わえる。着座位置が高いこともあわさり、ロールを押さえつけるのではなく、いなすような味付けである。FD2型と比べると、車体重量は増加している。
EGは、2.0L 直4 DOHC i-VTEC K20Z型。FD2と同じK20型であるが、圧縮比を下げたり二次バランサー追加したりしている。このことにより、馬力(201ps)は下がっているが、普段の取り回しを重視した仕上がりとなっている。ハイカムの切り替えがおとなしく、スムーズに吹けあがる印象である。トランスミッションは6速MTのみである。
内装は、欧州仕様のCivicを基本としている。シートは専用となる。メータ廻りのインパネデザインの為か、室内空間は広い印象を受ける。
国内ではセダンタイプのFD2型となった為、前代からの3ドアHBスタイルに対する要望から2010台+1500台が輸入する形で限定販売された。しかし、独立懸架ではないフラットフォームを採用したことで、当時のTYPE-Rファンや走り重視のユーザーからの評判はイマイチとなった。(実は初代EK-9型は4輪ダブルウィッシュボーン式の独立懸架で評判が良かった。2代目・国内FD2型は前輪ストラット式の4輪独立懸架であった。)
しかし、実際街中や峠道などの公道で運転するうえでは十分な動力性能があり、サーキットメインの設定である国内のTYPE-Rに比べ突き上げやロールなどが上手に処理されている。カタログスペックには表れないが、普段に使う分には上品な味付けの乗り味で、個人的には気に入っていた。(最も、TYPE-Rとしてそれなりは固い乗り味ではあるが・・・)
エクステリアは、固まり感はあるがのっぺりはしていない特徴的なデザインであり、外観が醸し出す一体感は、個人的に大変気にいっている。実際に、真剣に購入を検討した数少ない一台である。マフラーエンドの三角形は、販売時にはかなりチャレンジングな形状であった。
当該はサーキットで全開走行するより、普段のドライブや峠道などの何気ない走りが楽しいと感じる。イメージ通りに曲がる、アスファルトの凹凸をいなす、甲高いエンジン音を聞きながら、道路を思い通りの速度でトレースする。などの普段の生活が嬉しくなる1台である。
+。:.゚٩(๑>◡<๑)۶:.。+゚ <斜め前からの見た目がサイコーです♡