[audio-technica] ATH-AD500X
日本の音響などの機器メーカーである、オーディオテクニカより展開されている開放型ヘッドフォン。
AD(X)シリーズの廉価モデルとして、2012年より販売開始されている。
■仕様
構造:オープンエアー型
再生周波数帯域:5Hz~25kHz
感度(1kHz): 100dB/mW
最大許容入力:500mW
接続方式:有線
ヘッドホン自体の重さ:235g
内部インピーダンス:48Ω
ケーブル長:約3m
外観はAD(X)シリーズ(AD900X,AD700X)で共通となる、ハウジングの天面をアルミニウム製のメッシュで覆ったシンプルな構造となっている。
側部のサポート部には、オーディオテクニカ独自の構造である3Dウィングサポートが採用されている。イヤーパッド部は、通気性の高い起毛素材が用いられている。
3Dウィングサポートは、自動調整機構で従来の上下左右の他に、前後にも稼働することで、装着時に自動でバンド部の調整を行っている。全体的に装着部は幅広い造りとなっており、締め付けは強くはないので、顔が広めのヒトにはありがたい構造となっている。逆に顔が狭い場合、手動で調整できないので少しブカブカになりがちである。
銅被覆アルミ線のボイスコイルで、内部ドライバー(内部スピーカー)のサイズは53mm。周波数特性からも分るように、音質は低音寄りのフラットな特性である。開放型特有の、全体的にはキレがある音(抜けのある音)であるが、低音部は少しボヤけているような印象がある。しかし、そのことが全体的に聴き疲れが少ないことに貢献していると感じる。音場は狭く、中央寄りである。解像度や分離感が特別優れている訳ではないので、音の距離感は感じにくいが、各音はハッキリとしている。特に中音部は、クリアな味付けである。高音部はあまり得意ではないが、刺さるような鋭さはないので聴きやすい音となっている。
全体的にクセが少ない、各音域が纏まったオーディオテクニカらしい素直な味付けで、特にこの機種は長時間聴いていても聴き疲れにくいのが特徴である。
開放型なので、外音遮断性・音漏れ対策などは無きに等しい。しかし、密閉型と違い外音がちゃんと聞こえるので、室内での使用を考えると利便性がある場合もある。勿論、隣の人に内容を知られたくない場合などには不向きである。
開放型の有線モデルであるので、完全に室内向きであるこの機種はフラットな特性やキレのある音、低音よりながら強調しない、中音域のクリアさなど、価格と比較した場合コスパの良いモデルである。音の性格、モデル自体の重量、自動調整による自然なサポート、レザーではないイヤーパッドなどを考えると、長時間装着し続ける場面にとても向いています。サブスク視聴やオンライン会議など、どの環境でもバランスの良いである。音楽はキレを生かした現代曲などが比較的向いている。アンプを選ぶほどのインピーダンスではないので、比較的にどの環境でも出力することが出来るのも良いところである。
上位機種は、高音域などを中心により解像度を上げた仕様となっている。
軽量で締め付けないので、ずっと装着していられます。使い方としては、用途を選ばないPC等の出力の向いており、テレビのスピーカーの環境を想像するといいのかも。個人的な好みでは、伸びや高音域がスキなので音楽鑑賞用には余り用いていませんが・・・
宅内で用途を問わず、長時間使用に有利。まさに現在の在宅ワークに、とても親和性のある1本です。装着していることを忘れるぐらい軽いです。