”お父さんと苗字が違う理由”から始まった家族の決断
家族になるというのは、ただ同じ場所で過ごすだけではない。
時には血のつながりがなくとも、絆が深まることで自然と「家族」としての思いが芽生えることがあります。
私が妻と出会い、彼女の3人の娘と一緒に暮らし始めたとき、彼女たちは戸籍上ではまだ「他人」でした。
でも日々を共に過ごす中で、彼女たちの笑顔や、何気ない問いかけに、どこか違和感を感じるようになりました。
そしてある日、「お父さんと私たち、なんで苗字が違うの?」という娘の言葉が、私の心に深く刺さりました。
本日の投稿では、養子縁組を決断した理由や、その過程で感じたこと、家族としての新たな一歩についてお話しします。
戸籍上のつながりを得た今、私たち家族が歩んでいくこれからの未来についても少し触れていきます。
1. 決断に至った具体的なきっかけ
私が養子縁組を決意したのは、一緒に生活するうちに、血のつながりなんて関係ない、本当に「自分の子どもだ」と感じたからです。
毎日の何気ない会話やふれあいの中で、自然と絆が深まっていく感覚がありました。
それなのに、戸籍上ではまだ子どもたちと自分がつながっていないことが、どこか引っかかっていたんです。
ある日、娘から「なんでお父さんと私たち、苗字が違うの?」と聞かれたとき、その違和感が一気に押し寄せました。
その瞬間、「やっぱりこのままじゃいけない」と強く思い、養子縁組を決断しました。
妻だけが私の戸籍に入っているのに、子どもたちが入っていない――その事実を放置しておくことは、どうしても納得できなかったからです。
2. 養子縁組のプロセスと意外なハードル
手続き自体は思ったよりもスムーズで、大変なことは特にありませんでした。
子どもたちは実の父親を知らず、一緒に暮らした記憶もなかったため、ずっと心のどこかで「父親が欲しい」と思っていたように感じます。
だからこそ、私が家族に加わったことで、彼女たちの中の空白が少しでも埋まったのなら、それだけで十分だと思います。
手続きについては、最初に家庭裁判所に確認したものの、特に裁判所での手続きは不要で、市役所への戸籍移動だけで完了しました。
書類にサインする瞬間には、「これで本当に家族になるんだ」という感慨深い気持ちが胸を満たしました。
3. 子どもたちの反応
まだ小学生の彼女たちにとって「養子縁組」という言葉の意味は難しいようですが、苗字が私と同じになったことは嬉しかったようです。
新しい学年が始まるタイミングで学校の名簿でも新しい苗字に変更しましたが、先生からは「前の苗字を使っても大丈夫だよ」と言われていたこともあり、子どもたちは安心して馴染んでいきました。
「お父さんと同じ苗字になったね」と笑顔を見せる姿を見たとき、この選択が正しかったと心から感じました。
彼女たちにとっては、名前が同じになることが心のつながりを象徴していたのかもしれません。
4. 家族の支えと周囲の反応
妻からは「ありがとう」と言われ、その一言が胸に染みました。
義両親からも「これからしっかり家族を作っていこう」という励ましの言葉をもらい、改めて家族の絆を感じました。
家族を築くのは、ただの手続きではなく、日々の積み重ねの中で一緒に作り上げていくものなんだと実感しました。
5. 養子縁組後の変化
養子縁組をしたからといって、生活に大きな変化はありません。
すでに家族としての関係はできあがっていたので、特に違和感もありませんでした。
ただ、私の心の中では確かに変化がありました。
「この子たちは本当に自分の子どもなんだ」という気持ちがより強くなり、同時に「この子たちを守り抜かなければならない」という父親としての覚悟が一層強まりました。
6. これからの家族のあり方
これからも、血のつながりにとらわれず、自然体で過ごしていきたいと思っています。
彼女たちはすでに私にとってかけがえのない「自分の子ども」です。
養子縁組の有無に関係なく、私たちはこれからも共に笑い、時には悩み、支え合いながら成長していきます。
終わりに
養子縁組は、法的な手続きを通じて家族の形を整えるだけでなく、自分自身の覚悟を再確認するきっかけにもなりました。
日々の暮らしの中で、何より大切なのは「一緒に過ごす時間」だと感じています。
これからも変わらず、温かい家庭を築き、全員で成長し続けていきたいと思います。