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『THE BATMAN-ザ・バットマン-』スピンオフドラマ『THE PENGUIN-ザ・ペンギン-』第1話ゴッサムの新たな夜明け  感想・原作コミックとのキャラクター比較・解説 ネタバレあり

遅ればせながら映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』のスピンオフドラマ『THE PENGUIN-ザ・ペンギン-』の1話を視聴しましたので感想と登場キャラクターの原作コミックとの比較をしようと思います。

普段は主にバットマンの翻訳コミックの感想・解説を書いています。
『バットマン:ノーマンズ・ランド』シリーズの3巻目の感想の執筆途中なのですが『THE PENGUIN-ザ・ペンギン-』が結構原作コミックファンが楽しめる内容だったので感想と解説をしようと思いました。


『THE PENGUIN-ザ・ペンギン-』概要

本作は2022年に公開された映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』の登場人物であるペンギン(オズワルド・“オズ”・コブルポット)を主人公としたスピンオフドラマです。
物語は映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』の数日後から始まり、カーマイン・ファルコーネ亡き後のゴッサムシティのマフィアの権力争いの模様がペンギンを主軸として描かれます。

動画配信サービス「U-NEXT」で9月20日よりHBOオリジナルシリーズで全8話の独占配信とのことです。
吹き替えも有り、ペンギン役の声優さんは映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』から変わっていません。

第1話 ゴッサムの新たな夜明け 感想(ネタバレなし)

映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』から描かれていたペンギンの野心や、相手が誰であろうと物怖じしない胆力が引き続き描かれていてよかったです。

主人公ということもありペンギンがかなり深堀りされていて、足の障害、母親との関係、少年との交流、他者を犠牲にしてでも生き抜く容赦の無さなど1話から濃密でペンギンという人物が良くわかるようになっていたと思います。

ストーリーとしてはカーマイン・ファルコーネ亡き後のファミリーの権力争いやサルバトーレ・マローニがこれからどう絡むのか、ペンギンはどう立ち回るのかが楽しみ。

元ネタと思われる原作コミック

『THE PENGUIN-ザ・ペンギン-』はファルコーネ・ファミリーやサルバトーレ・マローニなどゴッサムシティのマフィアがメインの物語となりそうです。

それらマフィアが多く登場している原作コミックが『バットマン:ロング・ハロウィーン』『バットマン:ダークビクトリー』です。

映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』でもこれらの原作コミックの要素が色々と詰め込まれていました。
ちなみにネタバレありですが感想も書いていますの参考にどうぞ。
2作とも名作なのでお金に余裕がありましたら是非読んでみてください。

ちなみに『バットマン:ロング・ハロウィーン』『バットマン:ダークビクトリー』共にペンギンは一応登場しますが全く活躍しません。
ファルコーネファミリー達の方が活躍します。

登場人物紹介・原作コミックとの比較(ネタバレあり)

ここからは本作に登場する人物を自分なりに原作コミックとの比較も合わせて紹介します。
その中で本作や原作コミックの重大なネタバレが含まれますので注意してください。

ペンギン(オズワルド・“オズ”・コブルポット)

演:コリン・ファレル  吹き替え:金田明夫

ゴッサムシティの裏社会のボス、カーマイン・ファルコーネの右腕としてアイスバーグラウンジの経営や違法薬物のドロップの管理などをしていたがカーマインがリドラーに殺されたことで立場が弱くなり、さらに衝動的にアルベルトを殺害したことで窮地に陥る。
作中では「オズ」と呼ばれペンギンとは呼ばれない。
片足に障害があり、歩くときに片足を引きずってしまう。

原作コミックでは

原作コミックでは既に成り上がっていて裏社会のボスとして描かれることが多いです。
精神異常者が多いゴッサムシティのヴィランのなかでも正気を保っている珍しい人物。
野心家で賢いので時にはバットマンと協力することも有り、バットマンもペンギンから情報を仕入れたりします。

少年との交流や母親との関係などはバットマンが誕生する前のゴッサムシティを描いた海外ドラマ『GOTHAM(ゴッサム)』で描かれたペンギンの若い頃に近いと思いました。

アルベルト・ファルコーネ

亡きカーマイン・ファルコーネの息子。
アルコールと薬物に依存していたがカーマインが死んだことで後継者となる予定だったがペンギンのことを馬鹿にして笑ったことでペンギンに銃殺されてしまう。

原作コミックでは

マリオとソフィアの弟でカーマイン・ファルコーネの次男として『バットマン:ロング・ハロウィーン』に登場。
ファミリーの一員ではあるがマフィアの仕事はさせてもらえなかった。
本作と違い眼鏡をかけた知的で大人しい性格をしている。
連続殺人鬼『ホリデイ』に殺されたと思われていたが実は生きていて『ホリデイ』の正体でありサルバトーレ・マローニを殺害するがバットマンに捕らえられる。
続編である『ダークビクトリー』では姉であるソフィアに殺害される。

原作コミックとはキャラクターが全然違います。
冒頭でいきなり殺されるとは思いませんでした。

ソフィア・ファルコーネ

演:クリスティン・ミリオティ  吹き替え:白石涼子

カーマイン・ファルコーネの娘。
連続殺人鬼『ハングマン』として捕まり精神病棟であるアーカム・アサイラムに居たが退院した。
行方不明となった弟のアルベルトを探していてペンギンを怪しむ。
手掴みで料理を食べたり感情的になり若者を容赦なく殺害したりと情緒が不安定な様子。

原作コミックでは

カーマイン・ファルコーネの長女として『バットマン:ロング・ハロウィーン』に登場。
本作ではスリムな美人だか原作コミックでは巨体で怪力(海外ドラマ『GOTHAM(ゴッサム)』でもスリムな美人だった)。
ファミリーや父への愛が強く、父カーマインを殺害したトゥーフェイスの復讐として連続殺人鬼『ハングマン』となり警察関係者を多数殺害したが最後はトゥーフェイスに殺害された。

まさかのハングマン=ソフィアという『ダークビクトリー』最大のネタバレをドラマでされるとは・・・
アルベルト同様原作コミックとはキャラクターが全然違う。

サルバトーレ・マローニ

ファルコーネファミリーに匹敵するマフィアであるマローニだったがボスであるサルバトーレはゴッサム市警に麻薬取締で捕まっていた。
サルバトーレはペンギンが裏切ったから捕まったと疑っている。

原作コミックでは

マローニファミリーのボスとして『バットマン:ロング・ハロウィーン』に登場。
元々ファルコーネファミリーに押されていたうえにバットマン、ヴィラン、ホリデイの登場でどんどん立場が弱くなっていく。
ハービー・デントの顔に酸をかけてトゥーフェイスへと変貌させた張本人。
最後はアルベルト・ファルコーネに殺害された。
海外ドラマ『GOTHAM(ゴッサム)』や映画『ダークナイト』にも登場するがいずれも最後は殺害される。

ビクター・アギラー

演:レンジー・フェリズ  吹き替え:新祐樹

仲間達とペンギンの車から部品を盗もうとしていたがペンギンに見つかり一人逃げ遅れたところをペンギンに脅されて以後運転などをさせられている少年。
最初はペンギンに怯えていたが交流をしていく内に笑顔を見せていく。
映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』の洪水で住んでいたアパートが流されてしまった模様。
これからどうなってしまうのか・・・

原作コミックでは

いない・・・と思いますが実はバットマンのヴィランには2人ビクターという人物が居ます。

一人は冷凍人間であるミスター・フリーズことビクター・フリーズ。

もう一人は人を殺した数だけ自分の身体を傷つける殺人鬼ミスター・ザーズことビクター・ザーズ。

本作のビクターがこれらのヴィランになるとは思いませんが・・・これからのペンギンとの関係が楽しみです。

レックス・カラブレーゼ

ペンギンが語る昔気質のギャングとして登場。
ギャングだが街の人々から慕われていて亡くなった時はパレードが行われたとのこと。

原作コミックでは

かつてゴッサムの裏社会で屈指の力を誇っていたカラブレーゼ・ファミリーのボス。
カーマイン・ファルコーネはカラブレーゼの子分だった。
実はキャットウーマンであるセリーナ・カイルの父親という設定の時もあったりする。

ジョニー・ヴィティ

ファルコーネ・ファミリーの一員。
アーカムアサイラムから出所して早々大きな顔をしているソフィアを煙たがっている。
カーマインが死んだことで権力争いの対象であるペンギンにはドロップの工場を畳むように指示する。

原作コミックでは

カーマイン・ファルコーネの甥でカーマインの妹カーラの一人息子として『バットマン:ロング・ハロウィーン』に登場。
ファルコーネ・ファミリーの凄腕の殺し屋だったがハロウィーンの日に連続殺人鬼『ホリデイ』の最初の犠牲者となる。

ミロシュ・グラパ

ファルコーネ・ファミリーの一員。
ジョニーと共に行動していることから立場が近いと思われる。

原作コミックでは

カーマイン・ファルコーネの右腕のボディーガードとして『バットマン:ロング・ハロウィーン』に登場。。
クリスマスの日に連続殺人鬼『ホリデイ』の犠牲者となる。


まとめ

元々映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』の雰囲気が好きでそれに加えてペンギンは好きなヴィランなので本作はとても良かったです。

原作では重要人物であるアルベルトが冒頭で殺害されたり、ソフィアも原作とキャラが違いながらもハングマンと呼ばれていたりファルコーネファミリーの登場人物達が原作コミックからの引用だったりと原作コミック好きとしてはとても嬉しかったです。

ペンギンとビクターとの交流も良く、これからの展開に期待と不安(ビクターの身の)があります。


というわけで『THE PENGUIN-ザ・ペンギン-』第1話の感想と登場キャラクターの解説でした!
第2話以降も感想を書きたいと思います!

まだ始まったばかりなので興味がありましたら是非見てください!

読んでいただきましてありがとうございました!

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