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好きなキャラソン① たくさんの未来
この記事には、ぬきたしという作品のネタバレ要素が含まれます。
一番好きなキャラソンは?と聞かれると非常に悩みますが、一番心を動かされたキャラソンは?と聞かれたら、間違いなくこの曲を選びます。
この曲は、糺川礼というぬきたしのサブヒロイン、ぬきたし2でのメインヒロインが歌っている曲です。
曲調は穏やかのようでいて芯の強さがあり、心を打つ美しい曲に仕上がっています。
また、歌詞から読み取れる情報があまりにも重たすぎる曲で、聞くたびに情緒を粉々にされます。
誰かを愛するなんて そんな未来はないと思っていた
誰かを幸せにできるような生き方を知らなかったから
この糺川礼というヒロインは、物語の舞台となる青藍島で蔓延する同調圧力の被害者でした。
礼先輩は同調圧力により、したくもない行為を幼少の頃から強要されました。
しかし生きていくために、家族を守るために自分を誤魔化し、仕方ないことだ、正しいことだ、と言い聞かせてずっと耐えていました。
そのような気持ちを押し殺しながら、彼女自身の立場もあり、同調圧力に抗おうとした人達を厳しく罰していました。
彼女の√では、主人公・橘淳之介に対し大きな好意を抱くとともに、今まで自分と同じ苦しみを持つ人間を容赦なく罰していたため、大きな罪の意識に苛まれることになります。
そのため一度、自分に恋人になる資格がないと淳之介からの告白を拒絶してしまいます。
しかし、礼先輩にとって大切な親友による言葉により、自分が幸せになってもいいのだと、淳之介からの告白を受け入れられるようになります。
この歌では、罪の意識を抱えながらも、淳之介とともに幸せになろうと、罪を償いながらも愛する人とともに生きていこうという前向きな内容になっています。
誰かを愛することは こんなに幸せなんだね
最後のサビの直前、曲調が落ち着き静かになった次の瞬間、この歌詞が聞こえたときにいつも泣きそうになってしまいます。
また、歌ってる水野七海さんの声がとても美しく、礼先輩の淳之介に対する慈愛に満ち溢れたものになっていて、心の奥底まで尊いという感情で染み渡ります。
罪の意識に苦しんでいた礼先輩が、愛する人を見つけ、その人と幸せになることを肯定できる。
そんな居場所を、手に入らないと思っていた幸せを手に入れることができた礼先輩の気持ちが痛いほどこの曲から伝わってきます。
淳之介によって救われた礼先輩の、淳之介に対する大きな感情がそのまま歌詞に反映されているのがもう良すぎるんですよね……
自分を救ってもらった淳之介への感謝や、これまで淳之介からもらった様々な愛を同じだけ返そうとする礼先輩の愛の気持ちがとっても伝わってくるのキャラソンとして解像度が高すぎる…!
youtubeのリンクも載せておくので、もし聞いたトキないという方がいれば是非聞いてください。
なぜか(?)年齢制限かかってますが、ものすっっっっっっごくいい曲です。