女性にだけぶつかる老人(ぶつかりおじさん)の対処法を考えよう(日記)
数日前に「女性にだけぶつかる老人」を見かけちゃいました。
私(おそらく男性)を鮮やかに避けて歩いていった小柄なジジイがいきなりチョロQみたいになって前方の階段を登っていた女性の肩に突撃して、そこから華麗なコーナリングでもう一人の女性ともぶつかって行った。
もうね…最悪な気分になりましたよ。っていうか人の少ないお昼の東村山駅でもやるのか……。
で、ツイートしようかなと思ったんですけど、ここでうさばらし的にツイートしてもなにも進歩しないよな、と思った。(その後ツイートによる情報共有方法もあると知ったのだが、また後述)
でもどこかに通報するというのもなんとも難しいし(まあ駅に連絡くらいしても良かったのだが)、なんともしようがない。で最終的に痴漢通報・情報共有アプリを使うというところに落ち着いた(後述)のですが、それまでの脳内の逡巡を書きます。
”対処”してもいいのか?
あとで「声をかける」とかいけるのでは?と思った。とがめるのではなく、普通に「危ないですよ」とにこやかに言うだけで、効果は大きいのではないか。逆恨みされて刺されるようなリスクも少ないと思うし、できなくはない。
と思ったところであることに気づいた。もしあのぶつかりジジイが肩に刺青入った筋骨隆々のごついオッサンだったらできるか?ということに。まあできませんわ。そして、相手の体格やら雰囲気によってできる対処はぶつかりジジイと同じ暴力的な構造を持っているだろうと。
つまりこういうことですね。体格の良し悪しに依拠したコミュニケーションは搾取なのだ。
世に知られるぶつかり男性はちゃんと相手を見て、男性を伴わない女性にだけぶつかっていきます。いままでに見たぶつかりおじさんはほとんど小柄だったし、ネットやニュースで話題になった新宿のヤベーやつもあまり「強そうな」男性ではなかったです。憶測ですが、その女性に対する暴力の裏にあるのは、男性同士のカーストの弱さからきていたりするのではないかと思います。
だから、そこで私が動物的ヒエラルキーを後ろ盾としてジジイに声をかけたら、ぶつかりジジイを生んだ動物的な弱肉強食システムを肯定することになる。それは私の生きづらさにつながる。それはいかん。というか同じような思考回路を持っている自分が浅ましくて恥ずかしい…。
もちろん「毒を以て毒を制す」的な考え方もアリだとは思うんですが、こうしたことはやはり根が深い。
前に新書で読みましたが、電車内の痴漢の多くはちゃんと働いて彼女や妻がいるような男性が多いらしい。つまり男性として「そう弱くない」立場の人間がその立場(性的な強さ)を確認する儀式だったりするという(むろん色んなパターンがあるらしいです)。
また、幼女に性的暴行する男性は必ずしもロリコンではなく、いちばん弱い存在に障ろうとした結果だったりするとか。やはり動物的ヒエラルキーが元凶になっていよう。
多くの人が中高時代に縦社会の部活に入り、テレビでは体育会系的な笑いが横行し、政治では名誉男性的に生きた女性が体制の擁護者となる世の中で、こうしたヒエラルキーをなんとか終わらせにいきたいなと思います。
なんか話が広がりすぎた。多少調べた結果、ぶつかりおじさんを見たら駅に連絡する、痴漢アプリにレポートする。というのが現状ではもっとも安定的な方策なので地道にそういうことをすればいいかと思います。
調べたところ痴漢情報共有には、「Rader-Z」というアプリが広くつかわれているようです。われわれ普段痴漢に遭わない人も、いつ見かけてもいいように入れておこう!
iOS版
Android版
「カラス侵入禁止」理論でなんとかならないか?
痴漢情報共有アプリは都市部を中心にそれなりに使われているようですが今のところは被害を自衛するためのツールでしかないようです。でももっと真価を発揮できるのではないかと思う。
カラス被害を抑えるには「カラス侵入禁止」と書かれた紙を貼ったら効果てきめんだったという話があります。
https://www.j-cast.com/tv/2017/05/15297909.html
もちろんカラスが張り紙を読めるわけではなく、そのような文言を見た通行人がその張り紙が気になってカラスを探してみることで、視線や異変に敏感なカラスはよりつかなくなるというもの。
で、ぶつかりオジサンや電車の痴漢は周りと対象を見て、明確に人を選んでいる。女性の中でも、相手を見て選んでいる。金髪だと痴漢に遭いにくいとか、高校を卒業して制服じゃなくなったら被害が減ったという話は有名だ。そしてガラガラの電車では痴漢は起きない。
つまり、カラスくらいには周りを見て知恵を回らしている。性的暴行の犯人の多くが「酒に酔って判断力が落ちていた」という言い訳をするが、交番や警察署の前で行為に及んだ人は見たことがない(つまりちゃんとイケる場所を判断している)という弁護士の話も前に読んだ。
ならば、周りが「何か変な人はいるかな?」とばかりにキョロキョロしていれば、カラス同様、何も対策せずとも痴漢もぶつかり被害もなくなるのではないか。
そのために、痴漢やぶつかり情報はアプリ内に収めないで、バシバシ共有していけばいいんじゃないか。電車なら液晶の広告パネルとか使って、すぐに通報情報が電車内のパネルにいくシステムを作れば、その通報があまり正確でないとしても、絶対数は激減するだろう。あるいは音声案内するとか。できないことではないよなと思う。
と、想像だけで語っても仕方ない。さらにまじめに考えて、マジでいけそうならJRとかに送ってみようかな。とりあえず以上。
※補足 アプリだけでなく、ツイッターでも情報共有は試まれているようです。#ぶつかり男 および #ぶつかりおじさん のハッシュタグで、主に被害者によって情報共有されているようです。でも正確な場所をツイートする方は少ない(そりゃそうだ)から、うまく情報をあつかえていない感じがする。なにかもっとうまく運用する仕組みがあればいいんだけど…。
くだらない日記(アニメウマ娘、シンエヴァ予約)
ウマ娘のアニメ版を見はじめた。いま4話。走りの良い作画が多くてすごいんだけど、人物描写があまりにも画一的でつまらない。「慌てているときに飲み物をこぼす」「うらやましいと指をくわる」みたいな記号的な表現だけですべてのキャラが描かれる。ギャグとかハイテンポなお話ならいいんだけどギャグではないしテンポも良くない。作画の良さがむしろ物語の虚無さを引き立てる。
「トレーナーのおっさんが太ももを触るのをウマ娘が嫌がる」というセクハラネタもくそつまらない。さっきの痴漢の話とかとは関係なく、ただ単につまらない……。
それぞれのキャラ設定とキャラデザはいいし、セクハラトレーナーも劇中でのポジションとしてはそんなにうざくない。また原典となった競馬のオマージュなど、楽しめるところはある。一応見切るつもり。
あまり関係ないけどウマ娘公式youtubeチャンネルのゴールドシップとトウカイテイオーがホラーVRゲーム実況する動画がおもしろかった。
エヴァ予約した。3/8の午後17時の回になったので、3/7の夜から見終わるまでtwitter/snsは封印します。ネタバレとか普段は気にしないんだけど、「Q」のときにネタバレで全部ストーリー知ってから見に行ったら確認作業みたいになっちゃったのを後悔している。せっかくのお祭り的な盛り上がりなので、ちゃんと初見の面白さ、驚きを得たいなと思っています。
ちなみに僕のなかのエヴァのすごさを百点満点であらわすと
TV版(DC版):65点
death:覚えてない
Air/まごころ:91点
序:30点
破:20点
Q:70点
みたいな感じ。すごさであってエンタメ的な面白さはまた別。当然見れば「破」は盛り上がるし「旧劇」と「Q」はカタルシスに欠ける。でも盛り上がるだけなら「トップをねらえ!」でいいじゃんみたいな感覚がある。肥大化した自我とどうしようもない大人の社会との対立を見たいという気持ちがある。
ということで「シンエヴァ」については、ついにあの佳作『Q』の続きをみれるのかという喜びもあるが、旧劇のような盛り上がりはないよな…という感じ。近作の『シン・ゴジラ』も自分的にはダメだったしあまり期待はしないでお祭り感を味わいたいものです。
にょ