クラスター対策の弱点を踏まえたプランBの思案
作成日:2020-03-25 00:32:03
先日「新型コロナウィルスに対する日本の政策の今と感染爆発が起こるかの瀬戸際での攻防」という記事を書き、クラスター対策が今の日本の新型コロナウイルスに対する最も新しいものであると紹介した。
しかし、まだ語りつくせぬものとどうしても捨て置けぬ弱点があるため補足的に内容を記すこととする。
1. クラスター対策の弱点
1.クラスター対策班のキャパシティーを超えたクラスターが発生すると人員を派遣できず感染爆発を招く。
2.感染爆発したら今のところ打てる対策は何もないので、最終手段の集団免疫に頼るのだが、その際、約12~22万人が死に、更に医療崩壊したら120万~220万の日本人が亡くなるという最悪のシナリオが描かれている…
3.国から見ると現状では極めて受動的な対策。
つまり、緊急事態宣言するまでは、国民の理解の基、彼等が正しい判断ができないと行動自粛できず感染数を減らすことができない。そのため、国民行動にかかっている。
4.行動自粛をする必然としなければならない理由を理解していない国民が多い。
日本政府は国民に対し、クラスター対策の必要性、新型コロナウイルスの危険性と特性、感染爆発→医療崩壊した場合どれくらい日本人が死ぬのかの分かりやすい説明をしていない。そのため国民は理解できず混乱しているので1~2を起こす可能性がとても高い状態。
5.受動的な対策により収束するまでの期間が長いので企業や個人の経済破綻がおこる。
経済破綻後は物資も生活もできないずさんな環境となるのでやはり感染爆発→医療崩壊を起こすであろう…
クラスター対策が日本の最後の砦と言っている意味を理解していただけたでしょうか?
つまりクラスター対策が新型コロナウイルスの拡大に負けたら日本の敗北が決定するということである…
2.プランBとは
実際大阪のクラブハウスと北海道の雪祭りのクラスター対策を見ているとクラスター対策班の人員キャパシティーとクラスター発生数を抑えるバランスをとるのは非常に難しく、クラスターが人員キャパシティーを超えたらもう打つ手無しでは、対策としてはどちらかというとかなりリスキーな方だと私は考えるのである…
上記弱点を知った上で、この対策だけに我々は全てを賭けるのだ!!という日本政府の態度に皆さんも全てを賭けたいと思うでしょうか?
私は否です!!どちらかというと心中に近い状態だと思いませんか?
ならば一体何がクラスター対策に足りてないのか?を考えようと思うのです。
クラスター対策をプランAとするならば、まず思い浮かぶのは安全にプランBも必要じゃない?と思いませんか?
あくまでプランBは今説明したクラスター対策の弱点を補えるものが良いだろう。
クラスター対策が失敗し感染爆発したらもうその状態を救えるものはどんな対策も残念ながら意味を成さないでしょう…
ならば、並走させられるプランが良いと私は判断するのである。
まずは特徴と機能面から箇条書きするならば
1.政府から能動的に感染者数を減らしていける
2.経済活動が再開できるまでの期間が短い
3.感染爆発→医療崩壊の道を極力辿らない
3.コアメンバーの人員補充が簡単。理論が単純で高度な専門性がない人でも管理ができるもの
があげられるのではないだろうか??
単刀直入に言うならば韓国方式の利用である。
何故一番成功している台湾方式をとらないのか?という疑問が出てくると思うので説明すると1月の初動で全中国人を入国拒否し、ちゃんと政府が状況と対策の説明を国民にすることによる理解と協力をえられてる国の対策は現状正反対な日本に輸入したところで機能できないからである…
なので世界でもう一つ新型コロナウイルスの対応に成功していると評される韓国方式を考えてみよう。
韓国方式とはなんなのか?簡単に説明すると以下となる。
1.PCR検査を沢山行うことにより多くの感染者を見つけ出し感染状態を無症状、軽症、重症、危篤者の4段階で分類する。
2.全体の8割を占める無症状・軽症者を自宅隔離または生活治療センターに隔離する。
3.残り2割の重症・危篤者は病院で入院。
4.沢山の感染者が見つかっても医療崩壊を起こさないのは、その分の患者を隔離できる生活治療センターがあるためである。
2-1.韓国方式のデメリットとは?
1.PCR検査の誤認率が高く陰性の患者が陽性となる場合など精度が70%と低い
2.検体である痰や喉の粘膜採取時に接近するため医者が感染する可能性が高い
3.PCR検査は扱うのが難しく熟練の経験が必要
4.生活治療センターと同等の施設がないと感染発覚時に患者を病院に格納することとなりイタリアの用に医療崩壊を起こす危険性がある。
2-2.韓国方式のメリットとは?
1.能動的に感染者を見つけ隔離するのでクラスター化を極力させない。
2.無症状感染者が減るので感染ルートのわからないクラスターが減る。
3.自宅隔離されている間に容態が悪化して日本では亡くなった方がいるが医療者のいる生活治療センターは無症状・軽症者にも安全。
4.感染者を早期に抑えられるので経済活動の再開をさせ易い。
5.PCR検査ができる人と生活治療センターという箱があれば管理・維持がしやすい。
3.考察
日本に導入する場合に変更し、準備しなければならないものは何か?
①.生活治療センターに相当する箱の用意。
日本では新築は無理だと予想するので、病院で使っていない棟や企業の研修棟を借りるしかないだろう。
②.医師と看護師の補充。
これは定年退職され60代前半の元気な動ける方に復帰依頼かけるか、あるいは免許を持っているが経験はあるが結婚でやめたり、転職組みで今仕事が無くて困っている元看護師達をかき集めるの二択しかないだろう。国が雇い主となり病院へ派遣、通常業務を彼らに任せ今まで現役の人が新型コロナウイルスの感染者の相手を行う。
企業の研修棟を借りる場合、どこから医療従事者を引っ張ってくるかが問題になるだろう。
③.PCR検査と並走させて横浜市立大学の開発した迅速検査を使い始める。検査キットの増産に国が融資。
精度は「新型コロナウイルスの患者に由来する検体6例すべてで陽性を確認した。PCR検査などの方法と比べ、特別な装置もいらず、そのまま診療現場で使えるのが特徴だ。抗体の有無で判断するため、肺炎患者らを対象に新型コロナウイルスかどうかを迅速に診断できる。」だそうだ。
「横浜市立大 新型コロナウイルス抗体 患者血清から検出」
https://www.chemicaldaily.co.jp/%E6%A8%AA%E6%B5%9C%E5%B8%82%E7%AB%8B%E5%A4%A7%E3%80%80%E6%96%B0%E5%9E%8B%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9%E6%8A%97%E4%BD%93%E3%80%80%E6%82%A3%E8%80%85%E8%A1%80%E6%B8%85/
今の日本の状況は如何にお金を賭けずに新対策を作り出すかが肝である。
上記3案が最安プランなのではないだろうか?
また1と2はプランAにも十分使えるものなので、本当に必要なのは3の迅速検査の増産費だけとなるのだ!!!
プランBは私はかなりお得なプランだと判断する!!
4.感染爆発→医療崩壊を阻むものと準備しておくものまとめ
1.人工呼吸器の増産
2.重傷・危篤者を優先治療する病院の改築、増設、新築
3.無症状・軽症者を隔離できる施設の改築、増設、新築
4.病院施設の拡充に必要な医療従事者
5.国民理解と行動自粛の啓蒙活動
6.国民と企業への経済対策
5.結論
プランBを試験的に有能な北海道の鈴木知事で実践してもらい。成果が出たらどんどん南下させていく。
ずっと病院という箱と医療従事者の増員はし続けるのが肝で、大阪の吉村府知事を筆頭にプランAを熟成させ、プランBの地域以外をまかない、プランAで崩壊しそうな地点は能動的に攻めた対応ができるプランBに切り替えていき、迅速検査で検査しまくって、感染者を一気に生活治療センター相当の箱へ隔離していくことができれば各プランの弱点が補えてより磐石で安全な新型コロナウイルスに日本が打ち勝つことが出来るプランにになるのではないかと結論付けるのである。
なのでプランAのクラスター対策が破綻するのは現クラスター対策班の人数に対し何クラスター以上を超えたら危険信号という基準を設ける必要もあるだろう。
6.追記1
韓国方式をモデルにしたドイツ方式もまた沢山の検査実施と生活治療センターの箱を用意した結果、下記3/24付けの記事によれば感染者2万人で死者114人という新型コロナウイルスに善戦している状況なのである。
「ドイツ 感染者2万人 死者114人 死者が伊などより少ない背景は 」
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200324/k10012347921000.html
「独には集中治療に対応したbedが伊の5倍の2万8000床あり重症化した患者を治療する医療体制が他の西欧と比べると整ってた」とありまた
「ドイツでは早期に感染を確認することができ、診断と覚知で先行することができた」と述べ、感染者を早い段階で確認できる検査態勢が効果を挙げているようだ。
やはり感染者隔離の箱があり環境の整った状態での沢山の検査は強いのだ!!
独の感染者が2万人で死亡者が114人と韓国よりも結果は優秀で日本の人口は1.268億とドイツの8279万人の約1.5倍である。独はとりあえず28000床の病院ベッドで114人の死者なので、日本は単純に1.5倍した42000床の病院ベッドが用意できればプランBつまり韓国方式を導入しても医療崩壊しないのだ!
とりあえず42000床の病院ベッドを用意できれば、迅速検査の増産しとけばいつでもプランBに切り替えクラスター対策が飽和しそうな地域を救済できると予測するのである。素晴らしい!
7.追記2 2020/03/28
本日東京の感染者は60名だそうだ…
悪い…申し訳ないが…もう今から日本にある約2.5千床のICU(集中治療)対応病床を例え1万床用意できたとしても…(日本の政治家では能力不足で無理)ドイツから換算した日本の必要数4.2万床には到底及ばない…更に医療従事者の補充など既に対策にすらあがっていない…
ドイツのICU(集中治療)対応の病床が約2.8万床でイタリアがその1/5の5.6千床で日本が2.5千床って日本は医療先進国では無かったのか?にわか信じられなかったので調べたが此方によれば世界と比して少ないらしい…イタリアの約1/2しか無い…ドイツ・韓国方式も導入なしではもう勝てる要素がない…
「国際標準の集中治療提供体制の構築に向けて」
https://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA03185_01
残念ながら既に遅すぎた…
感染拡大を止めるものがクラスター対策班だけでは、私の計算では既に敗北が決定しました…
愚かなり日本政府…
「夜行バスに若者次々 「東京出られなくなる」―週末控え、予定早め帰省・新型コロナ」
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020032800174&g=soc
これ中国武漢の春節における行動の二の舞だよね!
日本人は過去に何も学ばないのか??
今東京は限りなく感染爆発に近い状態(多分東京都は小出しにしてるだけ)なのにどうして自宅待機できないんだ??これじゃ地方が終わる…
現代日本の若者は何でこんなに頭が悪いんだ…
感染爆発してからアクションしても何の意味もないのだ!!その時に自粛しても止められないのだ!!!
何故日本人はイタリア、スペイン、アメリカ、イランのむごさに学ばないのか?何故日本は台湾、韓国、ドイツの成功に学ばないのか??勤勉な日本人などとうの昔のおとぎ話の中のことである…
日本人緩すぎる…
さぁこれから何ができるか考えなければならないが…絶望感が強すぎる…流石の俺も弱音を吐きたいです…
しかし、足掻きましょう!ワクチンか他の感染症治療薬が来ないだの抗マラリア薬の様に死者を出さず有効なら治療薬として有用でしょう!
政府が駄目なら国民からです!
国民も若者と半分の中年以上の男性日本人はまだ使い物になってませんが…
消耗戦の結果からコロナに勝てる瞬間が訪れる可能性もあります!!
気を緩めたら即感染爆発します!牛歩戦術で集団免疫から回復する方法も生け贄はかなり必要だが…まだあります!!諦めたらそこで終了しますのでまだまだ頑張りましょう…