🏀令和６年度神奈川県高等学校バスケットボール新人大会【女子展望】

先日、来年2025年に行われる新人戦の県大会組合せが発表された。

新人戦の特徴は2つある。まず1つ目は、1、2年生のみのチーム編成で戦うこと。そして2つ目は、3年生がいたときのウインターカップ県予選4強が四つ角のシード校になることだ。とは言いつつもチームによっては、ウインターカップ県予選時には3年生が引退していたり、残る3年生、引退する3年生が混在していたりするのだが。

ここで言いたいのは、2つ目の特徴が大会にどういった影響を与えるのかである。四つ角のシード校は常勝軍団が名を連ねることがほとんだが、常勝軍団とはいえ、3年生の抜けた穴が大きい場合が少なくない。具体的には、試合にメインで出ていたのが3年生で、1、2年生の試合経験が少ないまま代替わりするケースだ（試合経験が少ないとはいえ、中学時代は優秀だった選手がほとんどだろうが）。

そうしたケースで新人戦を迎えた場合にままあるのが、四つ角のシード校が早々に姿を消すことである。シード校は支部予選を戦っていないため試合勘が薄れていることに加えて、1、2年生主体のチームということもあって、新人戦はアップセットが起こりやすいのだ。

そんな新人戦だから予想するのは難しいのだが、組合せを見るとついつい予想したくなる。それがバスケ馬鹿の性ってもんでしょう。

つうことで、個人的な願望をふんだんに含んだ予想をしてみよう。願望盛りだくさんなので、どこどこが弱いとか、あのチームは負けるとか、そんなことは思っていませんので、ご了承のほどを。

🚺女子の展望

52校が出場する女子組合せ

✅組合せ「左上」

優勝候補筆頭はもちろん鵠沼だろう。とは言いつつも、先ほどの「3年生の抜けた穴が大きい」チームでもある。今夏の福岡インターハイで16強になった鵠沼のメインはほぼ3年生だ。2年生の中で主にプレイタイムを与えられていたのは、大矢夏音と三浦仁胡の2人。新チームは、この2人が中心になるだろう。どちらも国体選抜選手である。
参照：月刊バスケットボール 「【北部九州インターハイ2024】女子出場校＆選手名鑑」より

2022年度、2023年度と連覇しているし、やはり優勝候補の一番手に挙げたい。

その鵠沼がいる左上の山を見ていこう。組合せを左上、左下、右上、右下の4つに分けると、アップセットが最も起こりにくのが、鵠沼にいる左上だろう。

鵠沼の相手になりそうなのは、東支部1位の法政二、西支部2位のアレセイア。どちらかがベスト8決めで鵠沼と対戦すると見ている。支部4強の金沢総合、市ケ尾も爪痕を残したいだろう。

ワンチャンあるとすれば、やはり法政二か。鵠沼と同じように全体的にサイズは大きくないが、それゆえにロースコアで後半までもつれればダークホースになれる実力はあると見ている。

✅組合せ「左下」

次に、ウインターカップ予選4強の星槎湘南がいる左下だ。

星槎湘南はウインターカップ予選前に3年生が引退したので新チームでの始動が早かったし、1、2年生に170オーバーが4枚いるのも星槎湘南のストロングポイントだろう。
参照：月刊バスケットボール 「【北部九州インターハイ2024】女子出場校＆選手名鑑」より

特に176cmの橋岡翠は国体選抜で、1年生から試合に出ており、新チームで中心になる選手と見ている。1年生のときは高さがあるだけの印象だったけど、2年生になった昨年度はチームへの貢献度が高かった。最後の3年生でどれだけの結果を残せるか、楽しみな選手のひとりだ。

その星槎湘南と対戦しそうなのは、3回戦は相模女子大と見ている。橋岡、天間のツインタワー相手に高さで対抗できるメンツが揃っている。セシルと川島才佳だ。この両チームはKBリーグ1部で対戦している。そのときは83-70と13点差で星槎湘南が勝った（試合は観てない）。全勝した星槎湘南だが、点差だけを見れば、横浜立野の12点差に次いで少ないのが相模女子大だ（ほかは20点差以上）。ワンチャンなくはないだろう。個人的には期待が大きい。

準々決勝の相手として上がってくるのは、西支部1位の湘南工大附、あるいは南支部2位の三浦学苑だろう。鵠沼、星槎湘南がいないものの西支部を制したテックの存在は不気味だ。こちらも試合を観ていないのでどんな選手がいるかわからず何とも言えないが注視したい存在だ。本当は西支部も観たいんだけどね、会場が遠いのよ……

✅組合せ「右上」

ここはウインターカップ 予選4強の相模原弥栄のいる山だ。

サイズあるオールラウンダー選手、距離関係ない3ポイントシューターの2人が抜けた穴は大きいと言わざるを得ないが、新チームは1年生のときから試合に出ていたPGと、国体選抜だったヒラリーが中心になってくるだろう。もう1枚、チームを牽引する中心選手が出てくると怖い存在になってくる。

長女（吹奏楽部）の母校だし、古くからの知り合いの娘がバスケ部にいるので密かに応援してはいる。だが、シード4校のなかで「四つ角シード校が姿を消す確率」を比較すると、残念ながら高いほうじゃないかと予想している（えてして予想は外れるものだが）。

相模原弥栄の前に立ちはだかりそうなのは、南支部1位の横浜清風（KBリーグ1部）、北支部2位の松陽（同2部B）、同じく北支部8強の旭（同2部B）あたりか。こう見ると、やはり相模原弥栄が勝ち上がって来そうな気がしてくるから不思議だ。

その根拠はこうだ。まず、3年生がいたとはいえKBリーグ1部で相模原弥栄と横浜清風が対戦した結果は106-85で相模原弥栄が圧勝していること。そして、同じく相模原弥栄が東海大相模と対戦した結果は72-53と同じような点差であり、その東海大相模相手に北支部決勝で対戦した松陽は、33点差で敗戦していることが挙げられる。勝敗は数字の足し引きだけでは計れないことはよく知っているし、机上の空論と言われればそれまでなのだが……

個人的に注目しているのが、東支部8強の川和、そして北支部4強の相模田名である。相模田名は北支部準決勝で松陽と対戦し敗退したが6点差であり、3Qまで相模田名がリードしていたことからも、松陽と相模田名の実力は伯仲していると言えるだろう。川和は単に個人的に応援しているから。知り合いの娘がいるといった理由も特にないが、去年、試合を見て好きになったチームだからだ。

✅組合せ「右下」

ここは、ウインターカップ予選2位の横浜立野がいる山だが、「四つ角シード校が姿を消す確率」は低くないと願望混じりに思っている。

新チームの横浜立野は、スコアラーの北角音和、ゴール下でコツコツ仕事をする山中眞が中心だろう。2人とも2年生からスタメンで試合に出ており、チームへの貢献度は高いほうだった。北角は1on1から果敢にリムアタックするプレイ、山中はゴール下でシールして味方を生かす体を張ったプレイが魅力だ。だが、相模原弥栄同様、1枚足りない印象が拭えない。
※山中は3年生でした🙇🏻‍♂️

打倒立野の一番手は、やはり北支部1位の東海大相模だ。ミニの頃から知っている知り合いの娘が中心選手（CAP）だし、その子が1年の頃から東海大相模の試合はかなり見てきた。下級生にも良い選手が入り、今年こそインターハイに行って欲しい。「私を岡山に連れてって」という気持ちだ。東海がIHに出られたら間違いなく岡山遠征するつもりでいる。

そのためには、ここは是が非でも4強に入りたい。となると、打倒立野はマストだ。願わくば関東新人大会にも出場してもらいたい。2月の千葉は大雪のイメージが強いが（汗

春の関東予選も最低限4強、そしてIH予選でも4強に入り決勝リーグを戦ってほしい。決勝リーグまで行けば、ワンチャンあるからだ。そう、IHは2位まで全国に行けるのだ。とにかく、”IH予選の決勝リーグ”をゴールに新人戦も戦ってもらいたい。

そのほか、西支部4強の秦野総合、東支部2位の白鵬女子あたりも打倒立野に燃えているだろう。

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ここまで組合せを4つに分けて展望を披露してきた。試合は来年の1月11日を皮切りに1月19日に準決勝・決勝が行われる予定だ。１カ月半後、この願望まじりの展望がどこまで当たったかの検証は、本人のやる気次第である……悪しからず。

なお、男子はまったくわからないので、展望するのは控えておきたい。