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モデリングから始めるイラストのススメ

はじめに

このノートについて

この記事はKCS Advent Calendar 2024の埋まっていない日に補欠枠で入れるためのものです。

内容について

この記事は大学横断型技術系サークル交流イベント"Tech Circle Expo"の第三回で発表した、「モデリングから始めるイラストのススメ」の内容をそのまま補足付きで垂れ流したものです。発表時のスライドがあるので、それを流しながら説明します。"「絵が描けない」とは?"までは正直雑談です。

本編

自己紹介

書くこと多すぎる

 BastelColorです。最近は「びゃ」で名前を通してます。
 色々と3Dモデルとか作ってる人です。最近はキャラモデリングをメインで行っており、まだ未配布ですがブルアカの二次創作モデルとか、自分の代理キャラとか、そういうのをいっぱい作ってます。
 以前は無機物のモデリングばっかりやっていました。駅のホームとか、部屋とか。最近ゲームを作ろうと企んでるので、少しだけ無機物のモデリングも頻度が高まって来てます。

著書紹介(同人誌)

大学の秋学期科目ほとんど内容覚えてない原因

 一昨年より前は、絵がめっぽう描けませんでした。それを言い訳に「世間には絵が描けない人の気持ちを理解できる絵が描ける人はいない」だの、「絵が描けないならキャラモデリングは無理だ」だの言ってました。いやホントこれは由々しき問題でして。
 一方、Blenderから手を完全に引くことは無かったので、3DCGについての知識はそこそこ溜まってました。なので、去年思い切ってキャラモデリングをやってみようということに。それが案外上手く行ったので、そのまま同人誌を書き上げました。
 とにかく、絵が描けないということを足枷と思い込んでいた自分に対し、「これならお前でもできるだろ!」って投げかけるという内容にしました。そういう熱量も重なって、初の同人誌がA4フルカラー243pというなかなかヤバい事態になりました。当時この条件でも耐える印刷所を選んでくれた某鳥氏には非常に感謝です。
 で。なんやかんやあって技書博というイベントで優秀賞を頂きました。ありがとうございます。当時はそんなに人に見られるということを重要視していませんでしたが(そもそも私自身の知名度は地の底なので)、改めて評価を頂けたのはいい機会になりました。
 そんな私もそれから1年が経ち、いい加減絵が描けないのはマズいと思ったので描き始めたわけです。ここからは、その中で感じたことを話していきます。(やっと本編です)

「絵が描けない」とは?

自分で作ってるのでフリー素材なモデルたち

 さて、絵が描けないというのはいくつもの理由が重なっています。その中でも、"立体物を平面に描き起こす"どころか"立体物そのものが全く理解できていない"という問題を、認識できていないことが一番だと思います。
 この状態の人間に対し、「まずは線を綺麗に描けるように~」とか言ってもダメです。キャラ描きどころか、図形の下絵を書くくらいの人間にしかその最初のステップは通用しないのです。
 そこで、美術の先生方は「まずは物をよく観察しよう」と言うわけです。これ、今までの話の流れだと正解ではあることが解るかと思います。ですが、実際にやっていく上では不正解になってしまう、巨大なデメリットがあります。それが、つまらないです。
 楽しく、そして分かりやすく立体物を学ぶ。ここまでくれば、イラストの勉強にモデリングが使えそうなのが見えてきたと思います。

モデリングをしよう!

それは「甘え」の証……(時代や環境のせいもある)

 スライドの内容とは順番が入れ違いましたが、モデリングに絵の知識が全て必要とはなりません。いわゆる「絵が描けないと」というのは、つまり形に対する理解が足りていないから生まれる言い訳なのです。
 その能力に足すような形で、イラストでは線を綺麗に書く技術であったり光と影の塗りに関する知識だったりが、モデリングではメッシュに対する理解であったりシェダーの技術であったりが必要になってくるわけです。

モデリングから始める利点

踊るのを眺めるだけで目の保養になる

 イラストを直接始めるのではなく、モデリングから始めるという利点はいくつもあります。が、まずは手が震えるような人でもとっかかりができるという点が大きいです。
 イラストでは始点と終点の過程を全て結果として残すため、途中で手が震えるような人だと露骨にそれが出てしまいます。一方、モデリングでは終点以外は結果として残りません。気に入る頂点の位置になるまでいくらでも調整ができ、またその調整もスムースなどを使うことで便利に行うことができます。
 さらに、モデリングした物は形として残ります。つまり、一度作ったものは生涯使い放題遊び放題になるわけです。特に、キャラモデリングをした場合はVRChatでアバターとしても使えるほか、ポーズを取らせたものを下絵として、イラストの練習にも使うことができてしまいます。

イラストを描こう!

かわいいモデルしか作らないのでかわいい絵しか描けない

 元スライドだと動画でした!すいません!
 それはさておき、いきなり細い線を描いてもアレなので最初の方はぶっとい鉛筆で輪郭が"ありそう"な場所をガンガン描いていきましょう。そのあとで、"なさそう"な箇所を消していきます。これを無限に繰り返すことで、それっぽい感じの下書きが完成するわけです。
 皆さん見たことがあるであろうあの偉人たちのタイムラプスは、何故か最初から完成の線が見えている異常者の集まりです(ド失礼)。最初からそれを目指すのではなく、立体を想像して、その輪郭になりそうな線をいっぱい描き、それを削るという感じにしましょう。
 清書は、大体完成した下書きを元に線を書いていきます。ただ、私のように手が震えまくる人は手振れ補正を30くらいかけていきましょう。震える線を書く方が難しくなります。

モデリングにも活かそう!

実は上のキャラが最初のタイトルにいたキャラの初案

 そして、ある程度らくがきが楽しくなってきたら、逆輸入も試してみましょう!デザインの大まかな部分についてはモデリングをするよりも一般的にはイラストの方が圧倒的に早いです。(私の場合モデリングの方が早いのでそっちで試行錯誤してます)
 また、イラストの勉強に参考書を使ってみることが、そのままテクスチャリングの勉強にもつながることになります。私の場合、先ほどのキャラでは2~3冊ほど参考にしました。
 話がキャラばっかりですが、もちろん背景美術にも応用できます。ライティングやシーンの構築など、勉強になる部分はそれはもうたくさんあります。

さいごに

結局これ

 とどまっていてはいけません。成長するためには、とにかく手数が必要というのはありますが、別角度から攻めるというのも手です。何でもいいので、とりあえず進捗は生みましょう!

最後に

 なんか「最後に」が2個並んでるみたいになってますが……(移植なので許して)
 結局のところ、なんでも出来たほうがいいなというのが最近の自分のスタンスです。イラストもモデリングもどっちもできるのが最適解なのは間違いなくて、ただどっちから始める方が初心者向きなのか、というだけだと思います。
 私の場合、絵が描けないということを言い訳にしていた期間が7年間(中2から大3)もあるので、こんな無駄な時間を過ごした人間を増やさないためにも、手助けになる方法はよく考えるようにしています(特に中高生の方々が立ち止まってしまうのは避けたい)。成果については、まあ発信力の著しく小さい人間なのでお察しの通りですが……まあ頑張っていきます。
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