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PASONAの法則とは人を動かす文章のテンプレート

セールスコピーライティングの基礎として知られるPASONAの法則。

PASONAの法則は、日本のトップマーケターである神田昌典さんによって提唱されたものです。

すでにセールスレターやLP(ランディングページ)など、幅広いWeb広告で活用されているので、知っている人も多いと思います。

しかし、知っているだけでは書けるようになりません。

そこで今回は、PASONAの法則の正しい概念や具体的な例文、テンプレートをご紹介します。

この記事を読めば、PASONAの法則をしっかりと使いこなせるようになりますよ!

読者が行動しない理由

PASONAの法則は、読者の購買心理に基づいたマーケティングの法則です。

PASONAの法則を正しく理解するためには、まず読者の購買心理を理解する必要があります。

いくら営業しても一向に買ってもらえない
ブログでなかなか収益化ができない
と悩む人は多いですが、読者や消費者が行動(購入)しない理由は主に以下の6つです。

1. 他人事だと思っている
2. 行動(購入)する理由を認識していない
3. どう使えばいいかわからない
4. 行動(購入)できる場がない
5. 何をすればいいかわからない
6. 今じゃなくて良いと思っている

このうち、どれか1つでも当てはまれば購入心理にブレーキがかかり、行動(購入)できなくなってしまうのです。

おそらく、あなたにも経験があるのではないでしょうか。

成果に結びつけるためには、これら6つの原因をすべて解消してあげることが必要です。

そして、それを可能にしてくれるのがPASONAの法則なんですね。

行動しない読者を動かすPASONAの法則

「PASONA」とは、以下5つの頭文字を取った略称です。

・Problem (問題)
・Agitation(煽り)
・Solution(解決策)
・Narrowing Down(絞り込み)
・Action(行動)

これら5つの要素に沿って文章を書くことで、読者が行動できない原因が網羅的に解消され、高い確率で成果につながります。

つまり、PASONAの法則は人を動かす文章のテンプレートなのです。

Problem (問題)

◆解消できる原因:他人事だと思っている

読者の悩みや不安を明確にし問題提起をすることで、他人事 → 自分事へ意識を変えます。

Agitation(煽り)

◆解消できる原因:行動(購入)する理由を認識していない

「このままでは大変だ」と煽り、共感することで、危機回避の必要性を認識させます。

Solution(解決策)

◆解消できる原因:どう使えばいいかわからない/行動(購入)できる場がない/何をすればいいかわからない

問題の解決方法として、商品知識やサービス内容などを具体的に紹介します。

Narrowing Down(絞り込み)

◆解消できる原因:今じゃなくて良いと思っている

商品に期限や限定を設け、読者に「今すぐ行動しなければ」と認識させます。

Action(行動)

◆解消できる原因:今じゃなくて良いと思っている

具体的な行動(購入)へ誘導し、読者の背中を後押しします。

【5つの要素を簡単にまとめると】
あなたが抱えている問題は、こんな理由でこのままでは危険です。しかし、こうすれば問題は解決できます。今なら、その方法をお得に教えてあげますよ。

PASONAの法則の事例とテンプレート

5つの要素を理解したところで、事例をもとに具体的な文章の書き方を見ていきましょう。

ここでは、肌の老化が気になっている30代後半の女性をターゲットに、エイジングクリームのセールスコピーを書いてみます。

【Problem (問題)】
「最近目元のシワが目立ってきた」「スキンケアの効果が実感できない」なんてお悩みではありませんか?
【Agitation(煽り)】
この状態を放っておけば肌の状態が悪化し、回復がより困難になってしまいます。
また、肌状態が悪ければ化粧のりも悪化しますから、仕事やプライベートにまで支障が及ぶでしょう。
【Solution(解決策)】
目元のシワやスキンケア効果が実感できないのは、年齢によるお肌の老化が大きな原因。
このエイジングクリームには肌の老化を回復させる成分〇〇をはじめ、潤いを保つ▲▲や高い美容効果が認められている××が配合されているため、誰でもマイナス10歳肌を実感できます。
朝晩のスキンケアで使用すれば、早くて1週間ほどで効果を実感できるでしょう。
【Narrowing Down(絞り込み)】
今なら、販売数3,000万個突破の感謝を込めて、通常価格の50%OFFで提供しています。
ただし、50%OFFでの提供は本日より3日間となりますので、この機会にぜひマイナス10歳肌を実感してください。
【Action(行動)】
お申し込みはこちらの公式サイトにて受け付けております。
尚、50%OFFで購入できるのは公式サイトからのお申し込みに限りますので、購入希望の方はこのまま「購入ボタン」をクリックしてください。

どうでしょう。

LPの場合はもっと長文になりますが、文章の書き方としてはこんな感じです。

5つの要素をしっかり理解していれば、誰でも比較的スムーズに書けると思います。

PASONAの法則を使うときのポイント

商品購入までの導線を自然に作り出せるPASONAの法則ですが、使う際に注意するべきポイントもあります。

それは

読者を煽り過ぎない

ということ。

PASONAの「A」はAgitation(煽り)の要素になりますが、読者の不安を必要以上に煽り立てるのはNGです。

なぜなら、読者に行動(購入)してもらうためにはそれなりの信頼が必要だからです。

確かに、不安を煽り立ててれば即行動してくれそうな気もしますが、実際は

「いやいや、そんなことないでしょ」

「この記事はネガティブなことばかり書いてある」

「不安を煽って買わせようとしている」

「胡散臭い…」

というように不信感を感じてしまいます。

そうなれば、当然行動(購入)には結び付きませんよね。

そのため、Agitation(煽り)では問題を具体的に描写し、読者の共感を得ることにフォーカスしましょう。

PASONAの法則と新PASONAの法則の違い

PASONAの法則を提唱した神田氏は、2016年に「新・PASONAの法則」を提唱しました。

両者に大きな違いはないものの、法則の概要が若干異なるのでご紹介します。

新・PASONAの法則

こんな感じで、新・PASONAの法則では「Agitationi(煽り)」が「Affinity(親近感)」になっているほか、「Offer(提案)」が加わっています。

【Affinity(親近感)】
読者の境遇を描写しながら共感する
【Offer(提案)】
問題解決に対して具体的な提案をする

Affinity(親近感)は、まさに先述した「PASONAの法則を使うときのポイント」が反映された感じですね。

また、Solution(解決策)からいきなりNarrowing Down(絞り込み)に入るよりも、Offer(提案)を入れた方がより導線が自然になります。

とはいえ、文章の構成は売りたい商品や媒体によって変わってくるので、その時の状況によって使い分けるのがおすすめです。

PASONAの法則を学べるおすすめ本

PASONAの法則は、提唱者である神田昌典さんの本で学ぶのが正確かつ効率的です。

私も神田さんの本はたくさん持っていて、定期的に読み返すようにしています。

そのなかでもPASONAの法則をしっかり学べるのが以下の2冊です。

・禁断のセールスコピーライティング
・売れるコピーライティング単語帳

禁断のセールスコピーライティング

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本書にはPASONAの法則をはじめ、コピーライティングの強みや人の心を動かすテクニックなどがまとめられています。

コピーライティングのテクニック本はたくさんありますが、禁断のセールスコピーライティングは実例や具体例が非常にわかりやすいため、初心者にもピッタリです。

また、「安心感を持たせるプロフィール」や「DMではなくパッケージに気を配る」など、人を動かすための考え方についても触れています。

そのため、コピーライティングを土台からしっかりと学ぶことができますよ!

売れるコピーライティング単語帳

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この本は、神田さん自身がコピーでよく使うフレーズをPASONAの法則に沿って整理したもの。

全667語の効果的なフレーズが2,000の具体例と一緒に解説されているため、どこで、どのフレーズを使うべきかが一目でわかります。

さらに、一つひとつのフレーズに対し「なぜ効果があるのか」という理由まで書かれているので、かなり実用的です。

正直、この本さえあれば素人でもそれなりの成果が出せてしまうと思います。

まとめ

今回は、セールスコピーライティングの基本テンプレートとなるPASONAの法則について解説しました。

PASONAの法則は人の心を動かせる反面、使い方を間違えると詐欺っぽくなってしまうので注意が必要です。

しかし、神田さんが提唱する正しい概念を理解すれば、PASONAの法則も正しく、効果的に使うことができます。

また、PASONAの法則の効果は本当に大きいので、初心者コピーライターはもちろん、営業マンやブロガーさんもぜひ積極的に学んでみてください。

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