【チューバ】高音は下に、低音は上に
おはようございます。音楽家、チューバ奏者、指揮者、金管バンドディレクターの河野一之です。
部屋の掃除というか、モノを捨てるのが好きな河野です。(思い出系はなかなかお別れできずに困ります。)
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【チューバ】高音は下に、低音は上に
これから書くのは【河野個人の意見】で、同じ日本人でも骨格や肉のつき方、歯並びなど楽器を演奏する上で使用する様々なパーツが人それぞれ異なるので「絶対的な方法では無い」、というのを大前提にお読みください。
James Stampのウォームアップ・ブックにこんな記載があります。
これは音程の話ですが、河野の”今の所の”持論は、高音域にいくにつれて息は下に、低音域にいくにつれて息を上に意識して吹くということです。
すでに不明瞭な言葉がたくさん出てきているので、あくまで河野は!というのを前提にお読み進めください。
これには2つ理由があります。
①その方が息のコントロールがしやすいから
速い息を出そうとした時に口の形や口の中はどのような形になっていますか?
恐らく多くの方がそうだと思いますが、口をほぼ閉じ舌が上顎に近い状態で狭い口の隙間から息を出していることに気付きます。
そしてこの時、舌が上がっているので自然とその上を通る息はアーチのような形になった舌の上をなぞり、唇から出る時に下に向かって出るはずです。(口腔内や唇の形によって下目とか、まっすぐよりは下かなとか色々あると思います。)
これが人間が早い空気を口から出している構造です。
また遅い息を出す際、わかりやすい例えですと「寒い時にハーッとして手を温める暖かい息」みたいな感じで出す際は、口が開き、舌も下がって口内の面積が広がります。
「低い音を吹くための息は上」と書きましたが、いざやってみると早い域に比べて上方向なだけで、実際は真っ直ぐに近いでしょう。
という風に
・高い音=早い空気=息を下に向けて吹くように意識する
・低い音=遅い空気=息を上に向けて(もしくは真っ直ぐ)に向けて吹くように意識する
このことで意識がしやすくなり、息のコントロールが簡単になります。
②マウスピースと顔の関係性
チューバの演奏には、
①息を口から出す
②その息が閉じた唇の間から出ることによって唇に振動をさせる
③その唇の振動がマウスピースの中の空気を振動させる
④そのマウスピースの中で振動した空気がそのままチューバ内の空気を振動させる
⑤そのチューバの中の空気の振動がチューバという金属を共鳴させる
⑥そのチューバの共鳴がチューバの周囲にある空気を振動させる
➆チューバによって振動させられた周囲にある空気が人間の鼓膜を震わせ、音として認識する
という構造があります。この章の中では、②と③の話をします。
多くの場合、高い音を吹こう!とすると
・楽譜に書いてある音符は低い音に比べて五線の上に音符が配置されている
・「高い」という言葉のイメージ
これらからマウスピースに対し、顎を前に出し上唇がマウスピースの中、もしくはリムに挟まった状態となり振動できなくなってしまいます。
逆に低い音の場合は
・楽譜に書いてある音符は高い音に比べて五線の下に音符が配置されている
・「低い」という言葉のイメージ
これからマウスピースに対し、顎を引いてしまい、呼吸がしにくくなったり息の流れがスムーズに行かなくなったり、唇が顎や首の可動によりマウスピース内で歪な形となり空気の流れ&唇の振動を邪魔してしまうのです。
ですが、これらも高いは下、低いは上というイメージを持つことで高い音であれば上唇へのプレッシャーを減らすことができますし、低い音であれば遅く太い息を入れやすくなります。
最後に
何度も書いてしまいますが、河野の持論です。河野はこれで音域がかなり広がったという経験を持っているだけです。
またこれは方法や理論の一つで、このほかにもたくさんの色々な方法があります。そして、どれも正解もしくは不正解ではなく、「その人に合っているかそうでないか」なだけです。
なので、様々な人のご意見を参考に、ご自分で何度も調整し、千差万別であるそれぞれにあった方法を探してみてください。
All the best
Thank you
Kazz