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王座の危機(思い出話)
2012年11月当時Cory Bandは危うくその世界ランキング一位継続を落としかけていた、絶好調のダイクやフォーデンスが迫っていたからだ。
そんな我々が起死回生の一手として挑んだのがBrass in Concert2012、一位を取れば世界一のまま、そうでなければ長年死守してきた王座からの転落。
遠方に住む我々は演奏後結果を待たず帰路にたち結果発表時はいつものごとく帰りのバス車内
オーウェンは相変わらず飲みながらジョーと話している、マシューはバスのトイレでは用を済ませたくないとワガママを言ってみんなを苛立たせ、僕は買っておいたビールを飲み音楽を聞いていた。
気持ち的にはドキドキしていた、我々のベストは出せたと思うし僕自身も納得のいく演奏をした。でもそれでも負ける時があるのがコンテストだ。勝利の女神というか審査員の意見が違えば結果も変わってくる。
まして僕が入団している最中に世界ランク一位からの転落なんていう事態になったら悪夢以外の何者でもない。
電話で速報が入った、一気に車内は静かになる。
スピーカーホーンにされたスマフォから結果発表が始まったことが伝わる。
5位、グライミー
4位、フェアリー
3位、トラディーガー
ここら辺からめっちゃドキドキしてくる、ここまでで呼ばれていないということはスーパー下位か優勝かだからだ
2位・・・
レイランド
イギリスの結果発表のもったいぶらないところが大好きだ
1位、
CORY BAND!!
その瞬間馬鹿でかいバスがマジで横揺れしたぐらい車内騒然、世界一死守!雄叫び、オーウェンはジンをこぼし、マシューはトイレを我慢しつつ勝利を喜ぶ、狭い車内で特大のブリティッシュとジャパニーズ同士でハグやハイタッチをし合い勝利を祝った。
あまりに嬉しいからサイモンにビールを一缶あげて一緒に飲んだ。(毎度思うけどなぜ買っておかなかったのかと問い詰めたい)
その後マシューのために休憩所に寄り小休止、というか40分も待ったけど優勝フィーバーで免罪。みんな深夜2時とかなのに平気でコーヒー、紅茶砂糖マシマシ、クッキーとかクリスプス(ポテチ)とかバクバクいっていて毎度のことながら引く
カーディフについたのは深夜3時、みな疲労困憊の身体と、それでも優勝した喜びのもと気合いで帰宅。
僕もベッドに入った4時過ぎには泥のように眠った。
無事世界一を死守した翌日の大学では金管ファミリーみんなでおめでとうと祝ってくれてイギリスはもちろんのこと日本からもお祝いのメッセージをたくさんいただきとても嬉しかった。
そんなBiC2012であった。
結果発表詳細
Band Power コーリーバンド記事
http://www.bandpower.net/bpblog/archives/tag/cory-band
コーリーを退団する時にもみんなに話したけれども、あの留学の2年間はまさにDream Timeで、今だに自分にとっては神話の中にいたかのようなすごい時間であった。
いつの日かまた神話を打ち立てにいく日がくることを願う。
ご読了ありがとうございました。
PS:
このBiCの会場でTeam Nexusと初めて挨拶させてもらったこと、そしてその後常任指揮者をお任せいただくことをこの時の僕は知らないのであった。
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