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【雑記帳5】道具と技術

言わずもがな,バスフィッシングにおいて道具と技術は非常に重要な要素であり,これ抜きにバスフィッシングを語ることはできないでしょう.以下の【雑記帳1】で述べたように,バスフィッシングを情報更新と釣果創出のサイクルを回すことだと考えた場合にも,道具と技術はこのサイクルに多大な影響を及ぼすものと考えられます.

では,道具と技術の影響をこのサイクルに書き入れるとするならば,どのような位置づけになるでしょうか.色々な考え方があり得ると思いますが,以下の図のように道具と技術はあくまで釣りの実行のみに影響する要素だと暫定的に考えてみたいと思います.


道具と技術は実行にのみ影響すると考えてみる.

同じ釣りを実行するにしても,より良い道具や技術があればその精度は上がると思いますので,少なくとも道具や技術が実行に影響を及ぼすということは異論ないと思います.

では,なぜ判断には影響を及ぼさないように位置づけたかというと,そのほうがオープンなマインドで釣りに望めるのではないかと考えたからです.実際には私も,「あのタックルを持ってくるのを忘れたから今日はあの釣りはできないや」とか,「この状況なら,上手い人がこういう釣りをやったら釣れるんだろうけど,自分は苦手だからやめておこう」というように,道具や技術を考慮に入れた判断をしていると思います.でもこれって,本当にあるべき姿なんですかね?

実行可能性は一旦無視して,実行すべき釣りを思い描き,まずは実行してみる.もしそれがうまく実行できないなら道具を工夫するなり,技術を磨くなりしてなんとか実行可能にする.そういう姿勢が望ましいのではないでしょうか.例えば,最近話題のディープでナス型オモリを付けたスピナーベイトを速引きするなんていう釣りは,こういう発想じゃないと出てこないと思うんですよ.

だから,フリッピンスティックは持っていないけど,ヘビーカバーに魚がついていそうだから巻物ロッドでカバーを撃ってみるとか,明らかに硬すぎる竿だけど,ライトリグを投げてみるとか,どんどんやってみればいいと思うんですよね.それで釣れるかもしれないですし,もし釣れなくても,ああやっぱりこのタックルじゃうまくできないんだな,と思ったら一生懸命アルバイトでもしてタックルを買えばいいわけです.もしタックルを買ってもまだうまくできなかったら,これはもう自分の技術の問題なんだなと受け止めて練習をすればいいんだと思います.

そうやってきちんと必要性をわかったうえで道具を増やしていくというのはすごく良いことだと思うんですよね.逆に,必要性がわかっていないのに,流行っているというだけの理由で特殊な状況でしか活躍しないような道具を増やしてしまうと,結局いつ使っていいかわからなかったり,選択肢が多くなりすぎて判断が難しくなってしまったりするんだと思います(自戒の念も込めて).

ただ,試合の勝負どころで道具や技術を無視した判断をして突っ込んでいっていいのかというと,そうではない気もするので,道具や技術は判断に影響を及ぼさない(及ぼすべきではない)という整理の仕方で本当にいいのかはまだちょっと決めかねています.あくまで私の個人的かつ暫定的な見解と受け止めていただければと思います.どんなスポーツでも,試合を通して成長したいときと,成長はいいから手持ちの技を使い切ってとにかく結果を出さなければいけないときがあると思うので,そういう違いなのかもしれません.

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