【雑記帳29】レンジに関する判断
【雑記帳24】で,バスの場所に関する判断を,エリア,ストラクチャー,底質,カバー,レンジの観点からバスの居場所を絞り込むことと捉えてみることにしました(底質については【雑記帳27】でバスの場所に関する判断の一部というよりは,エリアを判断するための情報の一つという認識に変わりました).今回は, レンジについて考えてみます.
正直,私は魚のレンジを正確に把握するのが苦手です.これは,バス釣りに限った話ではなく,カゴ釣りなどのウキ釣りをしているときも,友人がちょっとタナが上ずった気がするなどと発言するときにあまり実感がないことが多かったです.その友人はヘラ師でもあるのですが,やっぱりレンジに関してはウキ釣りに親しんでいる人のほうが優れた感覚を持っている気がしますね.
レンジの判断に利用できる情報,理論
そんな中でも私が知識として知っているレンジに影響を与える情報と理論は以下になります.
事前情報:時期
理論:シーズナルパターン(別途記事にできればと思います)
情報:ベイトフィッシュ
理論:ベイトフィッシュと同じレンジや一段下のレンジにバスが着くことがある.
情報:水温や水温躍層(サーモクライン)
理論:水は4度が最も重いため,レンジによって水温が変わる.水温が適水温に近いレンジに魚が集まることがある.水温が急激に変化する水温躍層と呼ばれる層によって魚が一定のレンジに集まることもある.
情報:光量
理論:水上の外敵に対する警戒心などから,光量が多いときは深場に落ち,光量が少なくなると浅場に上がりやすい.
情報:気圧
理論:魚は浮袋を使って自分のいるレンジを調節しているので,気圧が高いときは深場に落ち,気圧が低いときは浅場に上がりやすい.
情報:目視や魚探でわかるバスのレンジ
理論:そのままですが,バスのいるレンジがその日,その時間帯のバスのレンジになるでしょう.
情報:水面への魚の出方
理論:ルアーにアタックする場合でも,自然と跳ねる場合でも,深いレンジを泳いでいる魚が水面に出るときには水上に大きく体を出し,浅いレンジを泳いでいる魚が水面に出るときにはそれほど大きく体を出さない傾向があると言われる.
上記の情報の出典は,田辺哲男さんの「最強のバス釣り入門NEXT: 第一人者が教える最新のバスフィッシング入門書」に加えて,分冊百科の「週刊日本の魚釣りvol. 72」も参考にしました.このシリーズは非常にマニアックなことも載っていて面白かったのですが,当時の私の懐事情のせいもあって全巻揃えることはできませんでした.頑張って買っておけばよかったと後悔しています.
シャローとディープどちらを釣るか
上記でレンジの判断について書きましたが,シャローとディープ両方のパターンが存在する日も多いそうです.特に,ディープの釣りは環境変化の影響を受けにくいため,トーナメンターはバックアップにディープのパターンを持っておきたがるとヒロ内藤さんの「THE ANSER Game 5」でも述べられていました(トーナメントシーンを語るには古い情報かもしれませんが).したがって,レンジを判断するというよりは,その日の自分の希望としてどのレンジを釣りたいのかを決めてしまってもよいと思われます.
また,これもヒロ内藤さんの「THE ANSER Game 4」や「THE ANSER Game 5」で言われていることですが,シャローにいるバスは広範囲を動き回り,ディープにいるバスは限られた場所に集まるという逆三角型の分布をするという特性があるそうです.そのため,ディープのポイントを探り当てることができれば一つのポイントから何匹もの魚を釣ることができる場合が多いようです.