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【雑記帳10】判断の結果,釣り方が一つに決まらなくてもいい

以下の【雑記帳9】では実行の直前には,「いつ,どこで,何を投げるか」が決まっていなければならないと書きました.

ただ,必ずしも理論的に一つの釣り方を決めることができなくてもいいと思います.

村田基さんの書籍「もっとバスは釣れる!!」で非常に印象に残っている逸話があります.1985年当時,アメリカのバスプロたちの間では,スピナーベイトのスカートの色は,白,黄色,白黄色,黒の4色があればほぼ十分と言われていたそうです.そこで,ローランド・マーチン氏が来日したときに村田さんはその4色の使い分けについて質問したそうです.そうしたら,4色しかないんだから全部試せばいいじゃないかと言われて,ガーンと打ちのめされたというものです.

これには私も打ちのめされました.当時小学生だった私は,そのころから大変理屈っぽく,どんなことにも理由があり,よく考えれば答えがわかると信じていたのです.しかし,この逸話を読んで,目的を達成する上では理由がわからなくても十分な場合があるということを学びました.

要は,釣り場ですべて試せる程度の数まで選択肢を絞り込むことさえできれば,それ以上は頭で考える必要はなく,その全てを試してしまえばいいということです.私のバスフィッシングフレームワークでも,判断のゴールは選択肢を絞り込むことであって,必ずしも理論的に一つの釣り方を決めることではないと考えています.

もちろん,ある釣り方がハマった理由を明らかにすることができれば,それを別の釣りに応用できるかもしれませんし,理由を考えるという態度は大事だと思います.ただ,理由を決めつけてしまってはいけないと思います.青木大介さんの「適材適所のルアーセレクト」にも,「Q『スモラバで釣れた.エビパターンだな!』A『頭を冷やせ』(中略)『スモラバで釣れた.なんでかわからないけど,ボトムで誘うと反応がいい』こういうボンヤリとした把握の仕方で十分だ.」とあります.つまり,事実と予想を区別して扱う必要があるということだと思います.

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