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Rule 1 周囲を描く

バスに限らず、生物の多くは周囲の環境や状況に、反応するかのように行動している。バスの本能的な意思は、その行動規範としてあるものの、その環境によって影響を受ける。つまり、バスの動きを探るには、周囲の状況の観察が重要だ。

ある画家は、こういった。「親指を描くならば、その周囲を描かなければならない」。親指という存在を描くには、親指を正確に描くことだけでは表現できない。その周囲を描いてこそ、親指の本質が浮き出される。

これは、バス釣りにも共通するところがあって、バスばかりに焦点を当てていてもバスは見えない。むしろ、水質や流れ、ベイトフィッシュの動きを、どれだけ関連性を持ってイメージできるか。周囲の状況を、どれだけ描き切れるかが、バスの居場所や状況のイメージのリアルさに繋がる。

その背景には、もちろんセオリーがある。しかし、セオリーは方向性を示すに過ぎない。その大半は、自身で感じ取った、その場その場の感覚が、重要になってくる。「バスは、どこにいるか」という視点だけでは、リアルにバスの状況は見えてこない。

その周囲の状況を、どう捉えどう描くか。良さ気にみえるスポットやありがちな場所。魅力的にみえる状況はいくつもある。しかし、それだけでは運任せに過ぎない。こんな感じという雰囲気に流されず、しっかりと状況を見極めていく。

そのスタンスが、イメージをよりリアルにし、高い集中力の維持にもつながっていく。「バスを釣りたければ、周囲を描け」。これは重要なスタンスのひとつだといえる。


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