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7 MEN 侍主演「MASSARA」感想文
はじめまして、かならむと申します。
7 MEN 侍の初主演舞台「MASSARA」。キービジュアルが出たときから、かなり期待していたのですが、実際に観劇してみて、もう、あまりにも素晴らしすぎて感情があふれてしまったのでnoteというかたちで残しておきます。
私はジュニアを好きになったのは7 MEN 侍が初めてで、いわゆる事務所の内部舞台と呼ばれるものを観るのは初めてです。(厳密に言うと、年始のAct ONEには行きましたが、あれはショーがメインの構成だったため割愛)
「すべての物語はいつも、まっさらからはじまる。」
このコピー良すぎやしませんか。あまりに好きすぎてスマホのホーム画面にしました。
それでは本題へ
1曲目のre:start(opening)、煌びやかな黒スーツでまばゆいライトを浴びながら登場する7 MEN 侍の皆さん、すごくかっこよかったです。衣装がメンバーそれぞれに似合いすぎてて驚きました。矢花くんの袴みたいなボトムスがすごく素敵だったし、大光くんはスタイルの良さを生かして細めのボトムスだったのも似合ってました。6人のアンサンブル最高でしたね。ライブとはまた違う心の高鳴りを感じました。これは、ついこの間までライブやってる侍をたくさんみてきたからこそで、余計に質感の違いを感じられた気がしました。何でもできちゃう侍、最強すぎる。
個人的には、れあたいの2人が最初に階段を下りてくるところも好きでして、嶺亜さんセンター、大光くんサブセンターみたいなWセンター(これをWセンターと呼ぶのかはわからないけど)が華やかですごくいいんですよね!この2人がまず道を切り拓く感じが伝わってきて、やっぱり華がある〜〜!! ちなみにこんなにれあたいについて語っていますが、私は矢花寄りのれれ担です。
歌で言うと矢花くんのソロパートの高音がとても素敵でした!高らかに、伸びやかに、新橋演舞場全体に響き渡る美しい声が忘れられません。
2曲目のMASSARAはもう群舞!という感じで、全員がめちゃめちゃダンスに力入れてきたのがビシビシ伝わりました。いい意味でちゃんと侍の皆がユース(せっかくなのであえてそう呼びますね)たちの中に溶け込んでいるのが印象的でした。本当に芸術作品だな……と噛み締めながら見つめていました。
語り調というかラップ調というか、スタイリッシュで洗練された曲だな〜と思っていて、とても新鮮でした。こんぴはとにもかくにも歌がうまいし、個人的には琳寧くんのラップが好きなんですよね。身体を鍛えているからか、声がしっかりしていて普段の優しい歌声とは違うエッジを効かせた重めの歌い方がまあ素敵。
最後のスタートライン1列に並ぶところも良かったんですよね〜〜
そしてオープニングショーが閉じ、演目が始まります。初見の感想だと、なんか可愛い矢花くん出てきた!?? でした。矢花くんって、演じるときに結構声のトーンが変わるんですよね。明らかに演じていると伝わるけど、それが「矢花黎」を切り離して役に染まりきれる矢花くんの強みだなと思いました。上演中、ほぼずっと矢花くんではなく「ケイ」がそこにいたと思えてしまった。表情や仕草が、矢花黎のものではなくケイのものだった。
矢花くんは完全に憑依型俳優だと思うし、これからもっともっと演技上手くなるんだろうなと期待が膨らみました。
ちなみに克樹先生や嶺亜さんとかはもっと自分のままで役を演じるタイプだと感じました。本人の雰囲気と魅力を残したまま、上手く役を乗せている感じ。6者6様の演技がどれも魅力的で、ほんと良いバランスのグループだな……!!とつくづく思います。
あと大光くんはミュージカル絶対に向いてると思います。特にコミカルな演技が絶妙にキュートで目を奪われちゃいました。
冒頭、矢花くんが落ちるシーン。目がすごかった。光がすっと消えたような目をしていて、正直飲み込まれました。そこから始まるお見舞いシーンでは、タカが繰り出すアドリブ祭りにお腹が攣りそうなくらい笑わせていただきまして。タカ、29公演、ありがとうね。
バンドシーンは迫力満点!あくまで初心者バンドということで、いつもの音と違ってた気がした。わかりやすいのが大光くんのドラム。大光くんは柔らかく丁寧なドラムを叩く印象なのですが、今回の舞台では初心者っぽくガシガシ叩いていた印象でした。あと矢花くんのステージングがいつもと違いすぎて。ベースストラップは弾きやすいように短めだし、ニコニコしながら弾いているし、たまにフレットの押さえ方も初心者っぽい仕草をしていて芸が細かいな〜〜と思いました。(まあでもさすがに左手の動きの滑らかさは隠せてなかったです。さすが矢花くん)re:startの方が初心者っぽくて、雨傘の方がちょっと矢花くんが帰ってきてた気はしました。
そうです!私は雨傘を語りたかったんです!!
雨傘、本当にいい曲ですね。私は以前、Woofer887で上がっていたものを見た程度だったのですが、カズトの雨傘があまりにも良くてですね。私は一度目の観劇後から椎名林檎さんのセルフカバーの雨傘を聴き込みました。あのカズトの感情を曝け出してピアノを弾き、ジャ〜ンと鳴らしてから舞い、そしてバンドシーンに移行する演出が素敵すぎました。弾き語りもダンスのバンドも、全部音源にしてほしい。
シーンのところどころで、猫背になり周りをキョロキョロするケイが愛おしくて仕方がなかったです。動きの効果音がひょこひょこしている幻聴が聴こえる。とにかくひたすら可愛い。あのへにょへにょした笑顔がとても良くて、会えなくなってしまうのが本当に寂しいです……。来年もケイくんに会いたい。
記者会見の矢花くん、たぶん役残っちゃってるんだろうなあとは思っていたのですが、実際に観劇してみて役が抜けきっていないのがようやく理解できました。あれはケイが残ってたんですね。納得です。
「Run」はもう、イントロを聴いた瞬間震えました。感情がこちらに伝わってくる。思わず心が共鳴した。
矢花くんのソロパート。これでもかというほど感情を剥き出しにして、心の底から絞り出すように歌っていた姿が、今も私の脳裏に焼きついています。ケイが抱えていた苦しみが垣間見え、それでも必死にもがいている姿に心を撃たれ。そして、その後の「感じているんだろう?感じてなきゃダメ 痛みに気づかないふりをするな」のパートを残り5人が歌うんです。まるで、ケイに想いをぶつけているかのように。おそらく5人は、ケイが重い苦しみを抱えていることに気がついていて、でもケイから言い出さない限り見守っていたのだと思います。きっとケイのことを想っての行動です。何も言わないケイもケイですけど、結果的にケイはかなり追い詰められてしまって、冒頭の行動に至ってしまった。だから、きっと5人はケイに上記の歌詞を投げかけたのではないかと思いました。私には、「苦しいなら、遠慮なくそう言え!受け止めるから!」という5人の想いに聞こえました。安直ですけど、仲間って良いな、なんて思ったんですよね。
黄色、緑、青、赤。気づけば彩られていた病室。この色、どこかで見たなと思ったら、ロゴの色だったんです。気づいたときには、まあ痺れました。
実際の色覚異常だと視界がモノクロに見える訳ではないですけど、私はケイの視界は本当の「モノクロ」なんじゃないかと思っています(心の問題か、それとも脳に障害があるのか)。まっしろな舞台の上で、ケイのカメラだけが黒色なんです。色が見える私は、白も黒も紛れもなく「色」だと思うんですよね。でもケイは、自分に見えていない白と黒以外が「色」だと勝手に思い込んでしまっているのではないかなあ、なんて考えていました。見えないものを理解することは特に難しい。ケイは他の皆よりも色を理解することが難しくて、自分の色を知ることをいつのまにか諦めてしまっていたんだと思います。高校時代のケイは、本人も気づいていた通り「染めてもらっていた」だけ。だから、5人と一緒にいないと、色を失って「まっさら」になってしまう。ケイは、自分が色を持つことができること自体にも気がついていないから。
ありがたいことに千秋楽に入らせていただいたんですが、ケイが「明日かあ……」と呟くシーンで、ちょっと微笑んでた気がしたんです。それを見て、ケイはここから「はじめの一歩」を踏み出せる。私はそう感じました。(ケイへの想いが溢れすぎてここではまとまらないので、後日余力があれば別のかたちでまとめられればと……。)
ラストシーンで、まさしく好きなように色づいていく6人。先の未来を概念的に表したようなその光景に、6人それぞれの幸せを思わず願ってしまいました。タカ、ハルキ、ダン、カズト、リョウタロウ、ケイ。そして、大光くん、嶺亜さん、琳寧くん、ダカさん、こんぴー、矢花くん。どうか、この6人と6人に明るい未来が訪れますようにと。
あらためまして、最高の舞台でした! 個人的に今まで見てきた舞台のなかでいちばん好きでした。願わくば、来年も再来年も6人に主演してほしいし、地方公演も円盤化もお願いしたいです……!!
P.S. え、矢花くんって、こんな役やりながらand JOY!やってたの??? 私が見た広島公演もMASSARA明けのand JOY!だったってことですよね!?? やばすぎるでしょ、矢花くん。そういうところも本当に大好きです!(たぶん大丈夫じゃないから昼公演で大暴れしてたんですか??)