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犬島の未来を構想する(大阪工業大学)
この記事では、ベネッセアートサイト直島が学校や団体、企業の様々な目的やテーマに応じて実施した、2022年度の教育プログラムについてお伝えします。
プログラム概要
課題設定が欲しいとのことで、犬島の未来構想のテーマを提案。犬島の基本情報は事前に提供し、集落でのフィールドワークの時間や島民との接点を多く設計。序盤に対話型鑑賞を行うことで、積極的に鑑賞したり、作品を通じて周囲の関係性に気付く姿勢を身につけることを目指す。
■開催日時
2022年6月9日(木)~13日(月)
■参加者
18名+教員2名
大阪工業大学ロボティクス&デザイン工学部空間デザイン学科
■対象
大学3年生
■問い合わせ日
2021年6月30日(水)
■認知経路
ウェブ問い合わせ
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スケジュール
6/9(1日目)宮浦ギャラリー六区、直島銭湯「I♥湯」、ベネッセハウス ミュージアム、李禹煥美術館、ヴァレーギャラリー
6/10(2日目)本村グループ周遊ワーク、直島町民とのトークセッション、地中美術館
6/11(3日目)犬島にて、近代化産業遺産、犬島精錬所美術館、犬島「家プロジェクト」、犬島 くらしの植物園、フィールドワーク自由時間
6/12(4日目)自由活動
6/13(5日目)豊島にて産業廃棄物不法投棄事件についてのレクチャー、針工場、心臓音のアーカイブ、豊島美術館、豊島横尾館
特徴
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プログラムの特徴
・課題設定がほしいとのことで、犬島の未来構想のテーマとすることを提案。
・自由行動の時間を多めにとり、集落のフィールドワークを促した。
・序盤でVTSを行い、学生同士で積極的に鑑賞したり作品と周囲の関係性に気づく姿勢を身に付けることを目指した。
・犬島の基本情報資料を事前にオンラインレクチャーを実施して提供。
・リアリティのある提案をしていただくため、島民との接点を多く設計。
参加者の声(6/11ラップアップより)
・自然や環境の魅力を人に見せ知って体験してもらうには建物による仕掛けが必要。自然と建物がキーワード。
・アートはとっつきにくいイメージがあったけど島の人はアートに慣れ親しんでいアートが生活に溶け込んでいる。
・作品を通じて私たちが地域について知る効果に加えて、それを説明する地域の人がその活動によって自分たちのコミュニティを強くしていると感じた。
・犬島の植物・自然をもっと活かした提案をしてみたい。
・犬島を見て時の流れを感じた。人工物(建築)に自然が浸食している。人を媒体として持続していく、サステナブルな、変化の過程すら楽しめるアートを考えてみたい。
・新しい気づきや視点を与えてくれる建築やアートがあるから島の魅力や新しい側面を知ることができる。
・島の人たちの力で環境を変え続けていけるのでは。変化やプロセスを工夫することで外の人だけでなく中の人も楽しめる。
教員からの評価
■満足度
5 / 5点
■再利用意向
4 / 5点
→福武財団の方による現地でのナビゲーションと説明が素晴らしかった。
■特に良かった点
・現地を熟知したスタッフの方が、ニーズを満たした理想的なプランを作成してくださった。
・直島での住民ヒヤリング、豊島での産廃事件のレクチャーをセットしてくださったので、住民の方の生の声を聴き意見交換することができ有意義であった。
■改善点
・建築系なので、ベネッセハウスやオーバルを見学できると更によかった。
まとめ・考察
・元々主体的に鑑賞する、地域をよくみる姿勢は見受けられたが、現代アートは馴染みのない学生が多かったため、対話型鑑賞の体験が効果的だった。
・インプットが多かったため後半にラップアップを実施し考えたことを一度整理・共有する機会を設定。短時間で集中して洗い出しが出来た。アートや建築が仕掛けとなり地域・住民・自然・歴史について気づき・知り・関係性を考える、という役割の理解が十分にできていた。(藤原)