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何から見るか、どこからハマルか

バスケットボールの試合を観に来ている人のほとんどが一番最初観に来たきっかけとして「知人に誘われて」と口にする。(個人的調査の結果だけど笑)

シーズンだからといっても、Bリーグの試合はまだ野球のように地上波で取り上げられる機会はあまりない。
もともとバスケをしていた人ならまだしも、それ以外の多くの人達にとっては極端に接点が少ないのが現状だ。

でも、言い換えれば「知人に誘われた」程度で観にきて、はまってしまう人達が大多数いるということは、テレビではなく会場に行けば、ほとんどの人がその空間を気に入るという事だろう。

野球やサッカーのような会場の雰囲気で行くとこちらが少し「え!!」と思う程選手と近い。
その近さたるや、一階席であれば、ボールはもちろん選手も飛んでくるし、こちらが緊張してしまう程のリアルな距離、もちろん選手の声も聞こえる。
運が良ければ目も合うし、ハイタッチもできる。

この近さのお陰で、一度観に行くだけで、直に選手一人一人の人柄や性格やプレイの雰囲気などがなんとなく感じ取れて、選手の事を知らなくとも情が湧く選手が出てきたり、特定のチームを応援したくなったり、気になる選手が絶対に出てきてしまうのだ。

私自身、最初に試合を観に行ったのがアルバルク東京の試合だった。
テレビで初めて観たのがアルバルクの試合だったので、「アルバルク」とネットで検索すると次の週末には東京・渋谷で試合があり、2階席なら3000円程でチケットが買えたのですぐに観に行けた。

選手の名前はほとんど知らなかった。
ただアルバルク東京のコーチ陣がスーツで体育館にいるという状態、選手に指示を出したり、ジャンプしたりしているそのアンバランスさに興味が湧いた。

特に当時のアルバルク東京のヘッドコーチの伊藤拓摩氏は素人目でもわかる程熱い!と感じ、なんだかその一生懸命な姿に心を動かされて、ちょっと観に行ってみようと思ったのだった。

初めて会場に行った時には知っている人もいない、ルールもわからない、どこに座って良いかもわからない状態だったけれど、とりあえずテレビで見ているより10000倍活気があって、ちょっと異世界で、楽しかった。
想像するより全然楽しかった。

試合の前から選手が思い思いにシュート練習をしていて、シューズのキュキュキュという音とノリの良い音楽がかかっていた。
静かにカメラを構えて選手を連写する女性もいた。
みんなが各々にその空間をのんびりと過ごしていた。

何も考えずにシュートの様子を30分程見ていると、なんだか学生の頃の夕暮れの体育館を思い出して、ノスタルジックな気持ちになった。
いいな~こんな時間ひさしぶりに過ごしてるな~と思った。

そう、私が一番最初に試合に行った時に感じたのは
何を隠そう、試合前のウォーミングアップをただただぼーと見ている時間が今までの人生の中で一度も経験したことのないような、「いい時間」だということだった。

もちろんこの時間は会場に行かないと体感できない。
その為、今でも私は試合が始まるギリギリではなく、なるべく2時間位前の開場時間には会場へ入るようにしている。

試合が始まるとより一層、空間は熱くなった。
グッズも多く販売していて、それぞれにTシャツやユニフォームを身にまとって応援していた。

声を出せば、その言葉が選手に届くような距離で、白熱した試合が繰り広げられる。
それはつまり、応援の声がリアルに届くということだ。
どこか他人事のように、観るものがスポーツ観戦だと思っていたが、バスケットは全く違う。
何しろ、ぼーとしてはいられない、むしろ選手に申し訳ない!声を出さなくては!応援しなくては!という気持ちになる程、近いのだ(笑)

実際にみんなで声を出すことで、相手のチームのシュートを決めさせないという事も出来たりする。
(この体験をしてしまうと、毎回会場に行かなくてはいけないという強迫観念に駆られてしまうほどなのですが…笑。)

とにかくそれほど、バスケットの試合はファン=バスケットではブースターという の力が必要不可欠であり、同時に応援することにやりがいも感じられるのである。

もしかしたらこれを読んだあなたが、会場に行き、応援の声をあげたことで試合展開が変わったりするかもしれない。

まだ会場に行ったことがないという方は、是非バスケ好きの友人を見つけて一緒に会場に行き(できたら1階席で)試合2時間程前から選手の様子をぼーと見て、気に入った方のチームを応援しながら、試合を観てみることをおすすめします。

野球のように長くはない。2時間程でパキっと試合は終わるので、集中力も切れないはず。

9月~来年の5月にかけて毎週末様々な場所でバスケの試合は行われているので、是非お住まいの近くのバスケのチームがどこなのか調べて、そこを応援するも良し、かっこいい選手を見つけて応援するも良し。

Bリーグの試合の中継で映ることは2割程。
残りの8割に楽しさや胸キュンがつまっていて
それは会場に行った人しか見ることができない。

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