物流業界を理解する①<物流のフェーズ>

「物流業界を理解する」と題して、これから何回かに分けて物流業界とは何ぞやということを掘り下げてみようと思います。


第一回は物流のフェーズについてです。
そもそも「物流」の定義ですが、例えば以下のように表現している例を見つけました。

モノ(商品)が生産され、消費者にいたるまでのモノのながれ

物流博物館

さらにこの「ながれ」を分解すると以下の4つのフェーズに分けることができます。

調達物流

生産現場(工場)において、生産に必要となる原材料や部品を調達するための物流

生産物流

生産現場(工場)において、資材や部品、完成した製品などの管理から出荷に至るまでの物流

販売物流

販売する商品を物流センターや卸、販売店を通して消費者に届けるまでの物流

静脈物流

消費者から出されたモノを廃棄・再利用など適正に処分するためにおこなわれる物流

富士物流

上から順番に調達=>生産=>販売=>静脈という順番で流れています。
この販売物流に当たる部分は、企業が生産した製品を消費者に届ける部分にあたるため、我々が一番物流の恩恵を享受している部分にあたります。店頭に商品がおいてあって手に取って眺めることができるのも、ネットで買った商品がすぐに届くのも販売物流が発展しているおかげですね。

*インターネット上には「物流」、「サプライチェーン」、「ロジスティクス」という言葉があいまいな定義のまま使われていることが多いです。厳密には「物流」というのは上記のフェーズのうち「販売物流」のみを指し、この生産から販売に至るまでは「サプライチェーン」と呼ばれています。しかしこの記事では物流をより広義に「インフラ」として捉えたく、あえて4つのフェーズ全てを「物流」という言葉で表現させていただいています。