【二連の詩】 by 都築郷士
夜生くる人々
私のやうにたゞ夜起きてゐる
だけぢやなく、夜を
牙城としてゐる
云はゞ、「おつかない」人たち
私が 彼らに
合流せなあかんのだつたら
どれだけ(深夜に於ける)ヒエラルキー
に、氣を使はな
ならぬだらうか。
これはねえ、重要な告白ですよ
私がまるで
アウトローでないかの如き-
そしてそれは今までの
ポーズを全て否定する事で
その後現金に
元氣な私で ゐられるか 試金石、
あゝ あゝ あゝ
何を生き急ぐ?
私は結局 そんなリスクは
背負はない
私は結局 そんなリスクは。
※
それにしても 和光市駅ホームから見た
歯醫者の看板、
男女の若手歯科醫たちが
「こんにちの売れつ子」らしく
顔冩眞載せ
誰が主役なのか
歯科醫院にて、
途轍もない 過ちに このコらは
気付いてゐない、
どうせ
廣告代理店のおだてるまゝに
おだてるまゝに…
私は
胸くそ悪かつた。
©都築郷士 21/5/13 midnight.
〈時として時間全てがベゼル中私の生に響かず死にゆく くにを〉