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起業は早い方がいいのか?
薬剤師の起業
一番多いのはやはり自分の薬局を持ち、独立開業することだと思います。
開業は早い方がいいのか、待った方がいいのかをよく聞かれますので
こちらで書いていきたいと思います。
早い場合のメリット
開業に関して言うと、起業を決断してからびっくりするくらい短期間に起業独立する人がもいます。そんなに簡単に即決して大丈夫?と心配になりますが、それでも店舗を増やし続けている人もいます。
やはり起業が早いメリットは、市場の先行性を取れるため、利益を早いうちからとることができる点だと思います。
また、失敗も若いうちにできるので経験値を早めに積むことができます。
調剤薬局で言うと、調剤報酬が下がる前に利益を取っていける、体力があるうちに積極的に営業をかけることができる、失敗してもトライ&エラーを繰り返して事業拡大することができる、といったところでしょうか。
デメリット
参入する地域や動向、近隣の競合相手の有無などの調査不足により、レッドオーシャンに飛び込んでしまうリスクがあります。
調剤薬局の例で言うと、その地域における薬局数、近隣医療機関の科目、取り組み、患者人口の変化、競合薬局の動向などです。
このあたりのマーケティングを怠ったが故に、うまく利益を上げられない、しまいには数年で閉局してしまった薬局も多くあります。
待つ場合のメリット
起業に関する知識をたくさん頭にため込むばかりで、なかなか実行に移せない人や、数年もあれこれ悩んでいたが、きっかけを掴みあっさり決まったりする人もいます。
自分に合う案件を待つ間に、じっくりマーケティング調査を行ったり、自分の身の丈に合った規模の案件を手にしたり、自己資金を貯めることで融資を受けやすくなるなど、大きな失敗は避ける準備ができます。
デメリット
なかなか動き出さないため、経験が積めません。
会社からの給与の確実性に守られているおかげで一歩足が出ないのもデメリットと言えるでしょう。
また、失敗を避ける傾向が強くなった結果、さらに足が重くなります。
そうこうしてる内に気力体力が落ちてしまい、結局雇われのまま終える人もいます。
起業の目的は?
起業の目的は、事業を持続することです。
稀に起業している自分への憧れだけで起業する人もいますが、長続きしません。
私の知り合いの薬剤師で、即断即決が長所の人がいます。
独立して薬局オーナーになる!と周りに言い続けていて、意欲はすごい方でした。
彼は関東のM&A案件を耳にするとすぐに法人設立し、融資を受け開局しました。
すると、開局して半年と経たないうちに2店舗目をM&Aしてスタート。
1店舗を軌道に乗せるだけでも簡単ではなのに、2店舗目、しかも北陸地方の薬局。
さらにその半年後に関東に3店舗目オープン。
行動力は抜群だったのですが、スタッフの確保や卸とのやりとりがうまく進まず困難に陥り、結果的にすぐ1店舗撤退し、2店舗運営になりました。
これはレアケースですが、ホイホイと薬局をオープンして失敗した際、一番迷惑をかけてしまうのは地域の患者さんと近隣医療機関です。
簡単に撤退したら前オーナーの想い、近隣医療機関、患者さんを裏切ることに繋がりますので、厳密に計画を立ててから、実行に移して欲しいです。
起業するうえで大事にして欲しいこと
起業するうえで大事にして欲しいことは、自分の性格をよく知った上で判断しているかどうかです。
自分の短所や欠点をよく認識していることで、失敗を最小限に減らすことができるからです。
直ぐ即断してしまう癖があって、それでこれまで何度も失敗したことのある人は、すぐに決める前にきちんと調べることを大事にしてください。
決断まで時間のかかる人は、調べたり人の話を聞くばかりではなく、即決して物事を前に進める技術を学んでください。
ビジネスが上手くいく人の特徴
ビジネスが上手くいっている人は、自分にない能力を仕事のパートナーや会社の従業員のチカラを借りて補うのが上手です。
自分一人で何でも抱え込んで進めていけるスーパーマンも稀にいますが、たいていの人はそこまでキャパも大きくないので、自分の得意なことに集中して取り組んでいきましょう。
起業だけでなくビジネス全般に言えることですが、自分の性格をよく認識し自分の限界を知っている人は、他人の知恵や経験の使い方も学んでいき、さらにビジネスを拡張させていきます。
最後に
開業するときに失敗する人は、自分の都合だけしか考えずに開業します。
周りの住民、自社スタッフ、取引先、(賃貸であれば大家)がいてビジネスは回ります。
動き出すスピードも大事ですが、深く考えることも大事です。
薬局で独立するのであればM&A業者から提示された金額が適切なのか、
今後売り上げにどれくらい伸びしろはあるのか、他社に勝る勝算はあるのか
など、考えるべき課題はたくさんあります。
せっかく融資を受けて開業したのに、数年で廃業してしまうことは避けてほしいです。
いずれにしても、独立して一国一城の主になることは楽しいことなので、
ぜひ薬剤師の皆さんには独立して自分なりに努力して地域の為に汗をかける
薬剤師を目指して欲しいです。
お読みいただきありがとうございました😊