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ゴルフのイップス

これまでは、主に野球のイップスについて、なぜイップスになるのか?
どうやって治すのか?などを解説してきました。

今回は野球以外のイップスについて、ご紹介致します。

競技に関わらず、イップス解決のヒントになると思いますので、
ゴルフの話は関係無いとか、やったこともないから読む意味がない
とは言わず最後までお付き合いいただければ幸いです。

さて、イップスは広辞苑によればゴルフが発祥の言葉のようです。
それだけに、ゴルフのイップスについて語らない訳にはいかないでしょう。

ゴルフ以外にも野球を始め、テニス、ダーツなどの競技でも、
多くの方がイップスを発症しています。

まずは、イップスのルーツとも言えるゴルフについて知ることで、
イップスの理解を深め、ご自身の競技で有効活用して頂きたいと思います。

ゴルフでイップスに陥る場面として最も多いのがパッティングで、
次に多いのがアプローチでしょう。

いつもは決まる距離なのに弱すぎたり強すぎたり、
練習では簡単なアプローチもゴロになってしまったり左右にぶれたり、
全く別人のようなショットになってしまいます。

プロにも関わらず、アマチュア以下のショットと
なってしまう場合もあります。

パッティングもアプローチも、
どちらもカップまでの距離が近く、プレッシャーも大きいと言えます。

しかし、プレッシャーの大きさこそが、
イップスのトリガーと原因を混同させているのです。

イップスとは小手先で力の調整をしようすることです。

これについては以下の記事で詳しく説明しています。

野球と同様にゴルフでも力の調整を試みた時にイップスになります。

逆に、ドライバーショットなどは力の調節が殆ど必要ないため、
あまりイップスにはなりません。

野球でスイングがイップスにならないことや、
100m走でラスト10mでイップスにならないこと、
重量挙げでイップスにならないことと同様です。

これらイップスにならない競技はプレッシャーとは無縁でしょうか?

ドライバーショットでミスすれば、パッティングとは桁違いの被害です。

野球の打席でも周囲の目線は集まり、最後の打者になる可能性もあります。
100mのラストで逆転負けして、表彰台に上がれないかもしれません。
集中力を研ぎ澄ませなければ、MAXの重量は扱えないでしょう。

そんなプレッシャーと戦っているのに、イップスにはなりません。

ましてや、ゴルフや野球は場面が異なるだけで、プレーヤーは同じです。
プレーヤーが同じであれば、メンタルの強さも同じはずです。

それなのに、ある動作は絶対にイップスにならないのに、
特定の動作のみ繰り返しイップスになります。

それではなぜ、パッティングやアプローチがイップスになるかといえば、
やはり力の調整をしているからに他なりません。

どちらも距離の調整こそがメインの場面であり、
力の調整の良し悪しが、ショットの良し悪しと言っても良いでしょう。

ゴルフのショットは本来、非常に難しいことですので、
練習によってうまくなったはずです。

そして、プレッシャーのかからない場面では、
うまくできるようになったかもしれません。

しかし、そんな状態の時にイップスは発症するのです。

イップスが起こる力の調節は調節の難しい蛇口と似ています。
ひねっていくと最初の方はチョロチョロとしかでないのに、
ある点を境にものすごい水量がでます。
皆さんも一度位はこんな曲者の蛇口に遭遇したことがあるでしょう。

こんな蛇口でも焦っていない時は、
少しずつ慎重に出す量を増やしていくことで、
水量を完璧にコントロールできました。

しかし、本番は焦っていて時間がありません。
ひねる角度を勘に頼って一度にひねります。

しかし、焦っているので、チョロチョロとしかでないときや、
服までビショビショになるほどの勢いで水が出ることもあります。
練習ではできても、焦った時はいつも失敗続きです。

これがイップスの仕組みです。

なぜ、ゴルフではこんなことが起こるのか?

一つは練習方法が要因です。

練習の際に、同じ距離の練習を連続して行ってはいませんか?

これはキャッチボールでイップスが現れづらいのと同様に、
さっきより少し強くなど、一回前の感覚があると、
調整は非常に簡単になるからです。

蛇口で言えば、今出ている量と捻った角度を確認し、
もう少し多くするだけです。

ゴルフの実践では、ドライバーショットの後にアプローチがあり、
パッティングへと移ります。

「さっき」とは比べる事ができません。

調整がそもそも難しい蛇口に対して、
さっきの1/3にしてと言われても2/5や1/4になるのと同様です。

パッティングが1000回連続で成功しても、
それは練習の為の練習に過ぎません。

本来はドライバーのあとに10ヤード、アプローチの後に20ヤード、
またドライバーのあとに5ヤードなどと練習すべきなのです。

それが難しくてパッティングのみを連続して練習する場合でも、
距離をサイコロの出た目の3倍とするなどランダムに距離を変える
練習法を行わなければ、「さっき」を基準としてしまい、
練習の効果は非常に薄くなるはずです。

有効な練習を行い、
蛇口に捻る角度とどのくらいの水量が出るか書き込む必要があります。

これは、言うのは簡単ですが、ゴルフでは非常に難しいことだと思います。

野球などの競技では、体全体を使い、なおかつ、
調整しなければならない幅もシビアではありません。

120〜110km/hくらいの大きな幅に収まればよいので、
ザックリとした調整で問題ありません。

一方で、ゴルフでは数cmの強弱でカップインするかが分かれます。

さらに、競技としては長尺パターも禁止されてしまいました。

長尺パターは体に固定することで、安定性だけでなく、
力の調整を体全体で行う事ができました。

イップスが起こるのは小手先での調整ですので、
体全体で力を調整すれば、イップスになる確率は低くなります。

しかし、どこの勘違い野郎が何のために言い出したか知りませんが、
長尺の使用並びに、体に付けて打つ事は禁止されているようです。

今では、右左逆に持つ選手など、
異なるアプローチで力の調節を試みる選手もいるようです。

私はゴルフをやらないので、
今のところ有効な方法は残念ながら分かりません。

良さそうな方法は考えたのですが、
自分で実践しないので教えられる方法ではありません。

ルールに抵触せず、
イップスを克服できる方法が発見されるのを願っていますし、
微力ながら力になれればと思っています。

もし、良い方法を知っている方がいればコメントなどで
教えて頂けるとありがたいです。

今後も野球以外のイップスについても解説しようと考えていますので、
少々お待ち下さい。

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