野球脳力④
前回の配球の続きを書いていきます。前回は捕手がどのように考えるべきかを書きました。
それでは、実際の捕手はどのように考えているのでしょうか?それが分かれば、打席に立った際などに有利になるはずです。
捕手の配球には個性があります。何を重視するかは人によって異なります。例え同じバッテリーであっても、チームの方針などによっても配球が異なるでしょう。
それでは、配球が読めないかというと、そんなことはありません。相手の重視するポイントを掴むことができればよいのです。
主な例を挙げると、
・三振を取りたい
・四球を避けたい
・打者の逆を突きたい
・投手の長所を活かしたい
・打者の弱点を突きたい
・配球を読まれたくない
・オーソドックスな配球を主体としたい
・自分のチームの監督が気になる
・投手の気分を乗せたい
・序盤は相手の様子を探りたい
全部挙げることなどできませんが、例えば、どうすればよいか全く分からない方は上の10項目でそれぞれ5段階評価をしてみると、頭の中が整理され、次の球はストライクを取りに来るのか、それとも抑えるために勝負に来るのかといった事くらいは予想できるようになります。
まずは始めてみてください。情報が蓄積していくと、より分類しやすくなり、前のあのチームの選手と似た考えだなとか、分かるようになります。そして、「1回を守りに来るタイプか1試合を通して組み立てを考えるタイプという項目も増やしてみよう」と自分なりの考えが出てくるはずです。
もちろん、相手の捕手は打者が配球を読むことも考えているので、お互いに絶対に当たるということはありません。
そして、せっかく捕手のタイプが分かったとしても、それで終わりではありません。なぜなら、投手が首を振ったら、配球が変わるからです。
投手にも捕手同様にタイプがあります。投手の場合、1試合を通しての組み立てよりも、当然ながら自分が登板している間の失点を避ける傾向が強くなります。早々に失点して降板してしまっては、試合に勝ってもあまり喜べないでしょう。
裏をかきたいタイプや読まれても力で勝負し、打たれてもしょうがないと割り切るタイプなど様々です。さらに、捕手が首を振らせるサインを出すこともあるので、1試合の中で完璧に解読することは難しくなります。
それでも、傾向を考え、毎試合コツコツと経験を積み重ねていけば、少しずつ上達し、その少しの差でヒットが1本増える可能性があるのです。
他の野球脳力で説明したことに比べると、ものすごく地味で、成果は出ずらいと思います。それでも、配球を考えるか否かで違いが現れるはずです。
今回は主に打者のための配球について説明しました。次回はさらに続きとして、投手のための配球について書こうと思います。
それでは今日も良いBaseball Lifeをお送りください。