野球のズボンについて日本で3番目くらいに詳しく語る vol.1
こんにちは。
数日前にnoteをはじめて書いたんですが、♡が毎日ついて嬉しくなりました。誰にも読まれないだろうなと思ってたんですがびっくりです。
今回は僕が一番話せるであろう野球のズボンについて語ろうと思います。
ものすごくマニアックなのですが、読んでいただけたら嬉しいです。
ユニフォームの起源
野球のズボンというと皆さんはまず何を思い浮かべますか?
高校野球のようなソックスを出したタイプですか?
それともプロ野球選手のような長ズボンタイプでしょうか?
野球を初めてみた人からすると、ソックスを出したあの6部丈くらいの半端なズボンはなんだ?ニッカボッカか?となると思います。
でも実はニッカボッカを履いて野球をしたことで、そのスタイルが野球のユニフォームとなったそうです。
今回はそんなニッカボッカスタイル(ソックスを見せるタイプ)のユニフォームのお話しです。
現在、吉田正尚選手が在籍しているボストン・レッドソックス、あとシカゴ・ホワイトソックスは直訳すると赤い靴下、白い靴下というチーム名。
当時、他チームとの見分けができるようにユニフォームシャツではなく、ソックスの色を変えて差別化していたそうです。
今もしっかりその名の通りのソックスを着用しています。
それにしても英語にするだけでチーム名っぽく聞こえるのはすごいですよね。
日本で「東京乳酸菌飲料紺色靴下」(ヤクルト)とか「東北楽天海老茶色靴下」(楽天)ってつけたらちょっと流行らなそうですよね。
余談ですが、STANCEというメーカーのソックスについて語らせてください。
市販品でも一足で3,000円を超えていて、消耗品にしてなかなかお高いものです。
ただ、高いのには訳があって足のサポート力が優れているそうです。この機能性はMLB選手にも認められ30球団でこのソックスが採用されています。
日本でもジャイアンツがSTANCE製のソックスを採用しています。採用したきっかけは岡本選手が履いていたことからだそうです。
試合前の練習では結構ラフな格好で選手たちがアップしていることもありいまして、身につけるものがチームカラーに合ってればまぁ良しみたいな感じらしく、市販品のSTANCE履いてたみたいですね。
今はジャイアンツのユニフォームはナイキ製、その前はミズノ製でした。今ではソックスはSTANCEと契約していますが、契約前はミズノがSTANCEのソックスデザインを模したものを選手たちに提供していたようです。
日本の起源
今から約100年前の写真になりますが、ちょっとダボッとした感じでソックスを膝下数センチのところから出しているスタイルですね。
日本の野球の歴史、ユニフォームパンツの歴史はここから始まったと言えます。オールドスタイルと言われる所以です。
現在もユニフォームパンツの販売でこの形がレギュラータイプと言われるのは、日本の基本スタイルがこの元祖のスタイルであるからですね。(当時と比較するとだいぶタイトですが)
どんどんピチピチ化する高校野球のズボン
次にお話しするのはレギュラータイプよりも細くて丈の短いズボンです。
野球界ではショートフィットと呼ばれるものです。
これが流行ったのはおそらく高校野球界からだと思われます。
いつからこの履き方が流行ったのか1990年ごろから見てみましょう。
1990年夏の甲子園にはイチロー選手が2年生ながら背番号7で出場しています。
イチロー選手のズボンを見るとなかなかダボッとしてシワがあるのがわかります。
今のレギュラータイプよりもっと緩い感じ。(天理高校の投手のストッキングの上がり具合も歴史を感じますね)
今から約25年前の松坂投手が甲子園で優勝した際の1コマです。
太さは細くなったものの、丈の長さはスネの真ん中くらいまでありますね。
相手打者のスタイルも似たようなところから、この頃の流行のスタイルであることが分かります。
2006年の夏の甲子園決勝です。斎藤佑樹投手と田中将大投手の投げ合い。
斎藤投手は松坂投手と似たような着こなしになっています。
しかし、田中投手は若干膝辺りから絞られている感じの着こなしですね。
やや変化が出てきました。
興南高校の春夏連覇からまもなく15年も経つのですね。。。
トルネードスローで活躍した島袋投手は、母校で指導者として再び甲子園出場を目指し頑張っているそうです。
この頃から結構細くなり、ソックス部分も倍くらいの面積が出るようになってきました。足の速そうなスタイルになってきています。
大阪桐蔭最強世代と言われる、2018年春夏連覇を達成した時の中心メンバーの藤原選手と根尾選手です。
足がピッチピチです。
どうやら大阪桐蔭はサイズの小さいものを着て筋肉を出すというのが伝統のようです。ズボンの裾もふくらはぎに被らないくらいまで上がってます。この年にはしっかりこのタイプが各校に浸透しています。
おそらく2013〜2015年にショートフィットスタイルが流行し始めたと推測されます。
ショートフィットが商品として世に出る前は、レギュラータイプをあえてピチピチに履いていたようですね。
膝が出てますヨ!
ここでメジャーリーグの話をひとつ。
高校野球でふくらはぎの上まで裾が上がりましたと言いましたが、メジャーはそれを超えてきます。
なんとニーハイです。膝が出ました!
スライディングの時に破れないのかなと思いますが、このスタイルのパイオニアと言われるハンター・ペンス選手は「走りやすい」とのことで、このスタイルにしたそうです。
確かに膝の屈曲はしやすようです。
高校野球でこのスタイルやったら高野連から何て言われるんでしょうね。
まず監督に怒られそうですが。
監督:お前ら集合。
膝出した部員たち:はい!!!
今のプロ野球のスタイルは裾イン
プロ野球の話もこの辺りで入れさせていただきます。
高校生とかだと、ソックス履いてストッキング履いて、その上にズボンを被せるといった感じなのですが、最近のプロ野球はソックス履いて、ズボンを履いてからその上にストッキングを被せるという履き方をしているのが流行のようです。
写真の高橋周平選手もズボンの裾がソックスの中にしまわれているのが分かりますね。
あと、よーく見ると青のソックスに見えるものはくるぶし上までしかないんですよね。これなんなのか調べたところおそらくサッカーのカーフソックスと似たようなものです。くるぶしから膝下くらいまでのサポーターみたいな形をしています。
(ローリングス社から野球用のカーフソックス販売されてます。)
なのでレイヤー構造で言うと
ソックス→ズボン→青のカーフソックス
ですね。
ソックスを二重で履くのは夏は酷ですよね。
僕は高校時代は公式戦以外はカラーソックスだけ履いて、ストッキングは履いてませんでした!
聖光スタイル
高校野球番外編です。
ショートフィットで大胆にソックスを見せるスタイルが流行している中で、あえて逆をいくチームがあります。
ぴっちり履きながらも裾はふくらはぎ下と中々レベルの高い着こなしをしているのは、福島の聖光学院です。
この履き方を全員で統一できるのは流石のチーム力です。
しかし、代によってはソックスも見せることもあるようです。
2024年夏の大会はがっつりソックス出してます。甲子園に出場したらどういう履き方になっているか注目です。
平安スタイル
もう1つ高校野球番外編を。
流行りとは逆の若干ダボッとしたタイプをチームとして履いているのは、京都の龍谷大平安です。
龍谷大平安って改めて文字列を見ると学校名がかっこいいですよね。パワプロのサクセスに出てきてもおかしくないくらいかっこいいです。
ここ数年はショートフィットっぽいものを着用している選手もいるみたいですが、最近までややダボスタイルでやってた学校です。
上はゆるっとが流行?智辨和歌山の着こなし
ごめんなさい、もう一個だけ高校野球番外編を。(全然ズボンじゃないんですけど)
現東北楽天の黒川選手が3年生の時の代の話です。
この姿を見た時にとても驚きました。シャツのサイズを大きめに変えてプロ選手のようにダボッと着こなしているんです。1年生の頃は大阪桐蔭のようにぴっちりと着ていたんですが!ズボンはぴっちりですね。
画像で比較すると、めっちゃ変化を感じられますね。
これは光星学院の北條選手(現三菱重工west)が春の選抜で白のエルボーガードだったのに、夏になったら黒のエルボーガードになったときくらい大きな変化です。(当時興奮しました)ズボンはややピッタリ目ですね。
春は白、夏は黒というのは一定数の選手がやるみたいです。大阪桐蔭の藤原選手もその流れでした。
一昔前まではベルトにかかるくらいにシャツを出して着てたら多分だらしないと言われたでしょう。強豪校がやると何故か説得力が出るもんです。
高嶋監督から中谷監督に変わったのも影響があるかも?
前回の記事でも中京大中京が袖を長くしたことについて軽く触れましたが、流行りが来てるんだと思います。(東海・近畿から流行り出すのか?)
今回のまとめ
野球のユニフォームの起源はニッカボッカ。
日本の野球のズボンの元祖はダボダボ。
高校野球のズボンはどんどんピチピチ化。
独自スタイルを出してくるチームも要チェック。
僕が高校球児の時は、高校球児のおしゃれは眉毛と帽子のツバの角度。
今はユニフォームの着こなしと髪型。
もっと自由になれるぞ!高校野球!
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