オフスピードボールを再定義する
落差の大きなフォーク、高速のチェンジアップ・スプリット、タイミングを外すチェンジアップ、オフスピードボールと一言に言っても様々な種類がある。今回はオフスピードボールのタイプ別スタッツを見ていく。
I classified Off-Speed (Statcast era) based on just Velo and VB separation off the Fastball.
— Chris Langin (@LanginTots13) January 19, 2022
Velo Buckets
Firm = <= 6.5 MPH off average FB Velo
Standard = >6.5 MPH & <9.5 MPH
Slow = >= 9.5 MPH
VB Buckets
Copycat = less than 6VB
Standard = >6VB & <10VB
Dropper = >10 VB pic.twitter.com/KIYaJPJDSz
dricvelineのChris Langinはオフスピードボールを以下のように再定義している。
![](https://assets.st-note.com/img/1643372733727-gG4qm2Yf6J.png)
それぞれのStats
![](https://assets.st-note.com/img/1643372784634-N1ffOSlzPU.png?width=1200)
球種を再定義したオフスピードボールの各種スタッツが以上になる。RV/100(100球あたりの得点価値、低いほど優秀)が優秀な順に並び替えている。特徴としてはとにかく速球との縦変化の落差が重要だということだ。球速が遅くとも中間球でも落差があれば失点を抑止できる。
逆に速くて沈まない球は最悪な結果を招いている。ストレートからほんのちょっとだけ沈めばいいという主張を見かけることがあるが、平均的にはストレートに近い軌道のオフスピードボールは失点リスクの高い球となる。野球ファンの中にはフェリックス・ヘルナンデスの高速チェンジアップや山本由伸の高速フォークなどを見て、高速のオフスピードボールにいい印象を抱いている人もいるかもしれない。だが、彼らのオフスピードボールが優秀なのは実際は落差もあることやコントロールによるものだと考えるべきだろう。