2021プロスペクトリポート(ブランドン)
基本情報
ブランドン 三塁手・一塁手 179cm 84kg 右投右打 2020年ドラフト6位
地方リーグ出身ということもあってか指名順位は高くない。ただ最近ではDeNAの楠本や蝦名のような地方リーグ出身の強打者を下位で指名する流れがあり、実際に上記の選手たちは1年目からファームで結果を残し順調にステップアップしている。一軍での活躍は今季楠本が100打席程度の出場機会を得ているのみだが彼らが今後活躍すれば、地方リーグの強打者の評価が高まるかもしれない。
打撃成績
2005年以降に入団した大卒新人選手と比較して似たタイプの選手は特にいない。(図1)
ブランドンの打者のタイプは三振・四球ともリーグ平均より低い、積極的なアプローチをするパワーヒッターだ。(表1)ただし、フリースインガーというわけではなくBB%の傑出値はK%の傑出値を上回っており、ゾーン管理は問題がないようだ。プロの投手と初対戦する、1年目の選手にしては優れたアプローチであり高い対応力がありそうだ。
走塁
コーナーポジションを守るパワーヒッターは、走塁能力に課題を抱えている選手も多い。例えば、読売の岡本和真のスタッツを見ると、走塁により総合的な得点貢献で足を引っ張ってしまう年がある。しかし、ブランドンはパワーとスピードを併せ持つアスリートタイプの選手という評価を受けていた。ファーム成績で見てもブランドンの1年目の走塁能力はリーグ平均以上を記録している。(画像は
より引用)
走塁はセイバーメトリクスでは差がつきにくい項目ではあるが、きっちりと平均以上を記録することで高い総合貢献を期待できる。
守備
コーナーポジションの強打者は走塁同様、守備に課題を抱えている選手もいる。だがブランドンはアスリートタイプとして元々評価されてきた選手であり、スピードやアームを活かした高い守備貢献を期待される選手だ。
1年目の守備指標は目立ったスタッツは記録していない。ただ、アマチュアで名手と呼ばれた選手が、プロの打球に適応できずエラーを連発し両翼などにコンバートされてしまうことがあることを考えれば、失策をある程度抑制できているプロの三塁手として1年目は合格点と言えるのではないか。三塁は両翼より外国人選手等の即戦力選手の補強の難易度が高く、高い打力を維持したまま三塁手として留まることができればチームの編成上に優位をもたらしてくれそうだ。
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