お金の学校で、ぼくは何をしたいのか?
はじめまして、プロジェクトラーニング・スクール(base campus)の会員、じゅんやと申します。
みなさんはこれまで、「お金」について学ぶ機会はありましたか?
私は全くと言っていいほど無く、思い当たる事と言えば、小学生から毎月一定額のお小遣いを渡されて、お小遣い帳に記録を残すよう言われてやっていたくらいです。この行為からの学びは全くありませんでした。
大学生の時に銀行口座やクレジットカードを開設しようにも、やり方が分からず親に質問して適当に作ったり、社会人になって親から「保険考えた方がいいよ」と言われて、その必要性も分からぬまま保険に加入してみたり…。
30代前半となって、結婚や出産や転職など色々なライフイベントを経て、また今の仕事で「相続」や「終活」というテーマに携わる中で、生きていく上で「お金」が如何に大切か、と同時に税金や金融制度等、お金に関する事は何て分かりづらいんだ、と日々感じています。
お金の知識ってとっても大事ですよね!
生きていく上でこんなに大切な「お金」というものを、義務教育でしっかりと学ぶ機会もないまま大人になった結果、知らない事で損をしたり、お金に振り回されたり、金銭的なトラブルに遭ってしまう人がたくさん存在します。知らないが故に、損をしている事自体にも気付いていなかったり、リスクを取ってリターンを得ようとする行為自体を放棄してしまっている人もたくさん存在します。
自分の経験に照らして考えた時に、色々な本を読んだり、専門家に話を聞いたり、お金の理論を学ぶこともとても大切だと思いますが、それ以上に、小さいうちから「お金」をもっと身近に感じられるようになり、自分自身でお金をコントロールする経験を積むことが必要だと思っています。
この問題を解決する1つの手段として「子供がお金について実践的に学ぶプログラムを作りたい!」と2019年初から各所で言い続けてきました。
そして今回、NPO法人トイロ(https://base-campus.com/ )からご縁をいただいて、「お金の学校」プロジェクトを開始し、先日は小学校でのワークショップの開催も行いました。
このnoteでは、「お金の学校」プロジェクトの活動紹介に加えて、僕が2人の娘に対して行っている「お金」の学び方を紹介して、皆さまの子育ての参考にしてもらえたらと思っています。
4歳の娘の貯金箱。
添付した画像、こちらは4歳の娘の貯金箱。
現在、娘に「お金の使い方」を理解してもらうために、下記ルールでお小遣いをあげています。
・お小遣いは週400円(年齢×100円)。うち100円を必ず貯金箱に入れて、300円は自由に使える。
・300円は自分の財布で管理させる。外出時に財布を忘れたら、買えるお金があっても物は買えない。
・300円の使い道について親は一切口出ししない。ただし、購入時に「これを買うと他に欲しい物が買えなくなるけど、本当に買っていいの?」と必ず聞く。
・貯金したお金は、貯金箱がいっぱいになったら自由に使える。
・事前に取り決めたお手伝いをすることで臨時ボーナスがもらえる。ただし、ボーナスは「労働の対価」ではなく「感謝の御礼」であることを強調する。
「4歳児に週300円は多くないか?」と思うかもしれません。
この300円の中には、おもちゃ以外におやつ、文房具、お絵描き帳など、一定の費目を予算化して与えています。
お金と共に一定の裁量を与えて、自由と責任を生んでいる格好です。
ただお金を使うだけでも多くの学びがある
最初は「わーい!お金(硬貨)が増えた!」と喜んでいるだけでした。
いつもお店で親が会計している姿を見ていても、「お金で物が買える」事を理解していなかったのです。
ところが、おもちゃ屋さんに行って欲しい物を手に取り、財布からお金を取り出して購入する体験を何度かすると、
次第に「(お金で欲しい物が買える!)」と理解していきます。
そして、本人はどうしたか?
先日、娘は貯金箱を持って僕の下にやってきて、こう言いました。
「貯金箱のお金増えてきたから、おもちゃ買っちゃおうよ!」
今後は、娘が勝手に貯金箱からお金を取り出していないかを管理しないといけません。。。汗
娘にこんな成長がありました
始めてから現在まで、娘はいくつかの変化が見られています。
●「欲しい物を買うにはお金が要る」事を理解できた。
取組みを始めてから、「これ欲しいから買って!」とワガママを言わなくなりました。
(言おうものなら「いつもあげてるお小遣いで買いなさい。」という大義名分があります。)
娘も拒否される理由を理解するので、ワガママをあまり言わなくなりました。
●計算が出来るようになった。
購入の際に金勘定をしたり、硬貨が増えてきて換金する事を通じて、
「10円が4枚で、40円!」「1円が6枚で、6円!」と計算が出来るようになってきました。
●物の管理をするようになってきた。
財布の在り処が分からなくなると、欲しい時に欲しい物が買えません。
それによってお金を管理する癖が付いてきました。
最初は「一時の欲に負けず我慢できるようになる」とか、
「有限のお金をどう最適に使うか(ROIを最大化するか)を考えるようになる」とか、
そんな(高度な)学びを期待していたのですが、もっと手前の段階で学びがあったようでした(^-^;)
今後も娘の変化を記録していきます!