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移住先で自分探しと仲間探しをしてはいけないと思う理由 【地方移住/当事者の私見】

僕と妻は2020年のコロナ禍で田舎に移住しました。
たくさんの方に支えられながら今の暮らしができていると思っています。

一方で、田舎の恩恵をいただいて暮らしながらも、仕事についてはできるだけ地域の外と関わりを持つことで、心地よく生活ができているように思います。

今回の記事では、地方移住者やこれから移住を考えている人と考えが共有できれば嬉しいです。

「自分探し」と「地域への貢献」

やりたいことや目的があって地方移住する人が多いと思います。

僕は1年半ほどコワーキング・レンタルスペースを運営してみたのですが、お客さんの中には移住者や移住を検討している方も多くいらっしゃいました。自分のやりたいことを熱く語ってくれると同時に、「地域活性化に貢献したい」「地方創生に興味がある」と口にされるケースも多々ありました。

丹波篠山市で運営していたコワーキングスペース

せっかく地域に入ってチャレンジするのであれば、移住先に何かしらの貢献をしたいという気持ちが芽生えるのも自然なことだと思います。

ここからはあくまで僕の考えです。
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もし自分のやりたいことと地域を結びつけたいなら、誤解を恐れずに言うと、「やりたいことを実現するための手段として、地域にあるものを活用させてもらうんだ」という考えが前提にあるべきだと思います。

地域の中に入って自分ができることを探してしまうと、「この伝統を後世に残したい」「地域の商品を広めたい」みたいな地域に寄り添った考えに偏ってくると思います。そうなると、自分でコントロールできない要素が多くなり、モチベーションの維持も大変で、結果を出すことに対するハードルも上がってしまうと思います。

「地域のために…」を前提に置いてしまったが故に、「時間と労力を使ったのに、気づいたら自分には何も残っていない…」みたいなケースをよく見かけます。地域の中で自分探しをしてしまうと、気付かぬうちに道を見失うことになり兼ねません。

あとで自分に言い訳をしないためにも、シンプルに自分がやりたいことをやった方がいいと思います。「地域のために」とか「地域活性化・地方創生」といった言葉は一見カッコいいですが、使わない方がいいと思います。

本当に地域に貢献したければ、自分のやりたいことで儲けを出して納税するとか、事業を展開する中で沢山の人を地域外から呼び込むとか、結果で貢献できる方がカッコいいです。
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そんな僕も移住当初は「地方創生」に燃える人でした

「仲間探し」と「田舎という狭い世界」

田舎はとても狭い世界だと思います。

例えば農業に興味がある人の場合、独自の農法や理論を持った人が近くにいるよ、みたいな話になって、「俺知り合いだから今度紹介するよ」といった具合に、会ってみたい人とはトントン拍子ですぐ繋がれたりします。
それが運命の出会いにつながることもあると思います。

ここからはあくまで僕の考えです。(またそのパターンかい)
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地域に入って、仲間をつくって、師匠と呼べるような人と出会って、汗を流して、身内で盛り上がることは楽しいですが、どんどん視野が狭くなって皆で明後日の方向に進んでいるというはよくある話だと思います。

客観的に見ればおかしいことも、狭い世界が全てになってしまうと意外と気付けないものなのかもしれません。

地域の人はあくまでご近所さんであり、気が合えば親しくさせてもらうのは全然いいと思います。
ただ、自分がやりたいことを実現していく過程で、必ずしも仕事仲間や師匠を田舎という狭い世界に求める必要はないと考えます。
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気が合う人と無理に協働せず「お友だち」の付き合いを

ボーダレスな時代の地方移住

SNSで検索をかければ、先人がいくらでも見つかる時代。
僕は自分が興味がある各ジャンルで「この人いいな」って思う人を3〜10人くらいフォローするようにしています。

その人たちをウォッチしていれば「自分にもできそう」とか「自分ならこうする」とか、逆に「自分には合ってないな」とか、その人に直接会わずして冷静に考えられます。

また、興味がある分野の講演会やセミナーがれば東京でも大阪でも足を運べばいいし、本や有料noteなどを買って読んでみるのもいいと思います。アポが取れれば会いにいくことだってできる。

要は、地方に移住しても、情報は手に入るし、その気になれば簡単に外に学びに行ける時代だと思います。

ヤバい状況の地域こそ、キラキラした言葉が溢れていたり補助金が充実しているので、何も考えずに飛び込みたくもなりますが、このボーダレスな時代、地方移住したからといって無理に地域の中に深く入って自分探しや仲間探しをする必要なんてないはずです。

移住先での暮らしをYouTube等で外に向けて発信しています
その甲斐あってMBS「住人十色」などに出演させていただきました

不幸にならないために

今回、このようなテーマの記事を書こうと思った理由が、地方移住は幸せになるための一つに手段のはずなのに、「結果的に不幸せになる人を多く見かけるから」というのがあります。

不幸にならないためにも、あとで自分に言い訳しないためにも、繰り返しになりますが、自分のやりたいことをやったらいいし、移住したからといって無理に地域の人との距離を詰める必要もないと思います。

地方移住を機に、幸せを謳歌できる人が増えれば嬉しいです。

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