痛みを知っている人は優しい
成田 あよりさんのライブに行ってきた。
大学2年生の終わり頃にたまたまあよりさんの音楽に出会ってから、気づけばもう約4年聴き続けているので、たまに生歌を聴きに行けるのがすごく嬉しい。
あよりさんの音楽には、精神的にどん底にいたのを救ってもらっていて、ものすごく感謝している。
前向きに背中を押してくれる力強いメッセージももちろん素敵だと思うけれど、弱さを弱いまま肯定してくれるスタンスも同じくらい素敵で、そんなスタンスだからこそ救える命もあるんだと思っている。
(勝手な個人的な解釈だけど) たくさんの痛みを知っている人は、その分だけ優しくなれるんだと思う。相手が抱えている痛みに対して、ちゃんと想像しよう・理解しようとすることができるようになるから。
色んな行動をしてみて色んな痛みを経験したり、色んな人の話を聞いたり本を読んだりして想像できる痛みの範囲を広げたり。そういうことの積み重ねが、本当に優しい人間に繋がっていくんだと思う。
あよりさんが紡ぐ言葉・歌に存在する優しさや、優しいだけじゃない緩やかな力強さは、きっとそんなことに基づいているのかもしれないなと思っている。きっと今までに色んな痛みを経験してきた人なのだろう。
そんな優しい人間に、自分もなりたい。
野球に対するトラウマがなかなか消えてくれないことも
大切な人たちを自分の言動で傷つけてしまったことも
農家さんたちにたくさん協力してもらいながら結局廃業してしまったことも
全部自分の心には残り続けているし、簡単に片づけられるような感情ではないけれど。
でも、昔の弱い自分も、自分として愛してあげることで、また1つ痛みを知ることができるのかなと思う。
もちろん、自分の弱さによって迷惑をかけてしまった人たちへの謝罪の気持ちは忘れてはいけないけれど。
もう1回彼ら・彼女らの力になれるくらい、優しい人間になることが、自分が目指すべき方向だと思っている。
優しく力強い人間になりたいと思った夜でした。
地元が大変な状況になっていて、すごく心配です…。
1日も早く、穏やかな笑顔で過ごせる日常が戻ってきますように。