『カミングアウトコンビニ』
『トイレ行きたい。あそこのコンビニ寄って!』
「どこ?」
『すぐ、そこ』
彼女の職場の飲み会後、タクシー代節約の為だけに呼ばれた腐れ縁の僕は、コンビニに車を停めた。
『サンクス』
「いいよ、休憩したかったし」
『いくぞー!にょーいドン!』
いい気分 の彼女は、妙な掛け声と共に早足でトイレへ向かった。
僕も店内に入る。
ん?
コレ話題になってるヤツだ。
あ、アレも。
ここ凄いな、あるといいながある。
会計を済ませ、外で缶コーヒーを飲みながら待つ。
ただの幼馴染だったのに、彼女が気になってしまったのはいつからだろう。
『やースッキリ。ココを私の “ほっ”とステーション に認定します!』
突如帰還した酔っ払いに気付かず、独り言が漏れた。
「あなたとコンビに、なんつって」
『・・・うん、よろしく』
殺虫灯の青白い光が、僕達を 星より明るく 照らしていた。
想いを伝えるのにはコンビニだって悪くない、というお話。
きっと、いいことあるぞ
『違う。それミスド』
ん?
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