「何円」は算数用語。
夫と話をしている時にふと思い出した思い出。
私は小学校3年生くらいで弟が1年生くらいだったんじゃないかと思う。
たしか休みの日のお昼、母と3人で話をしていた。
話題は覚えてないけれど、
「何円なの?」と金額を母に聞いた。
母は「何円という聞き方はやめなさい、いくらと聞くの」と言った。
そんな注意は受けたことがなかったので驚いたのを覚えている。
間違ってはいないのになんでだめなんだろう?と思って聞くと
「何円だと1円とか5円みたいでしょう。10000円を何円とは言わないよ。」
「りんごなら何個でいいけど、お金はもっと大きな数字になるでしょう。」
なんとなくは納得したけど、その後もつい「何円?」が出て都度注意された。
なぜかふとそんな事を思い出した。
その話をそのまま夫にした。
「子供の頃、母に『何円?』って聞いたら使うなと注意されたの。
『いくら?』って聞きなさいって。
もう自然に『いくら』を使うけれど、なんでだめだったんだろうね?」
夫は「うん、とりあえず『何円?』はちょっと馬鹿っぽく聞こえるかも」
私も上記を発声した時点で同じことを感じていた。
小学校1年生が言うならまだしも、大人が言う「何円?」はとても違和感がある。
子供の言葉のようなのだ。
加えて夫は「日本の文化的に、下品に感じるのかもしれない。」と言った。
お金の話を直接的にするのを日本人は下品だからと嫌がる。
だから「何円?」というのは直接的すぎて違和感がある。
なるほどそれもあるかもしれない。
でも「何円ではなく、いくらを使いましょう」なんて学校では教えていない。
そればかりか算数では「1本50円のえんぴつと1個80円の消しゴムを買いました。合わせて何円でしょう」という具合で「何円」を使う。
家庭で学ぶ、でも世の中では当たり前な暗黙のもの、というのが社会には多いなと感じる。
知らないと「常識がない人」と言われる。
なんとも不親切な社会だと思う。
そういえば高校時代にちょっとお高い飲食店でアルバイトをしていた時、
「○○になります」という言葉をマダム社員に叱られた。
お上品な50代くらいの女性社員さんだったのでマダム社員と表現させていただくが
なんとなく私はマダム社員に好かれていないのを常々感じていた。
なので高校生の私は、敬語なのに何故?嫌われてるから注意されてるのか?くらいに感じていた。
お箸です。
お箸になります。
今となると文字を打ってるだけで違和感があるけれど、当時は何がおかしいのかわからなかった。
学校では習わなかった。
そんな中で教えてくれたマダム社員には感謝したい。
他の高校生バイトの子が使ってても注意されてなかったたので、単純に嫌われてるから耳障りで気になって注意されたのかもしれないけれど苦笑
だとしても学ぶ機会、注意いただいて直す機会があったのはありがたい。
年を重ねていくにつれ、違和感を感じる言葉が増えていく気がする。
自分自身が正しい日本語を使える大人になりたい。
また、若い女性がいずれ恥をかかないよう、教えられる相手には教えていきたいと思った。
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