2019年好きなHIPHOPアルバムとソング
2019年に発売されたUSのHIPHOPアルバムでTOP10のリストを作りました。後半に日本語ラップのアルバムなども載せています。
・2019年US HIPHOP 好きなアルバム10選
Wiz Khalifa & Curren$y
”2009”
Curren$y & Statik Selektah
”Gran Turismo”
Gang Starr
”One of the Best Yet"
D Smoke
“Inglewood High“
JPEGMAFIA
“All My Heroes Are Cornballs“
Wiz Khalifa
“Fly Times, Vol. 1: The Good Fly Young“
Denzel Curry
“ZUU“
YBN Cordae
“The Lost Boy“
Dreamville
“Revenge of the Dreamers III“
A$AP Ferg
“Floor Seats“
・次点
Maxo Kream
“Brandon Banks”
・2019年ベストHIPHOPソング
Cardi B, Bruno Mars
“Please Me”
YG
“Go Loko feat. Tyga, Jon Z“
ASAP Ferg
“Dreams, Fairytales, Fantasies Feat. Brent Faiyaz“
Curren$yのハードワークとリリースラッシュが光る2019年。多作なだけにハズレ挟まっているけど、総じてクオリティが高く、個人的に大当たりだと思ったジョイントアルバムを2枚選出。他にもいい作品があります。
そのCurren$yと同じぐらい勢い良くリリースラッシュが続いたのが、昨年Shady Recordsに加入したGriselda勢。多作も多作なWestside Gunn、Conway the Machine、Benny the Butcherのニューヨーク州バッファローの3人組。凄い好きなんですが、Griselda勢の作品を今年のベストには1枚も入れられなかったのでどこかにまとめておきます。
大坂なおみ選手との交際も話題になったYBN Cordaeや、ドラゴンボールのベジータが嫌いでしょうがないと公言したDenzel Curryも大変良かったのですが、Netflixのリズムフローシーズン1の出演者のD Smokeが個人的には新人賞。といってもFergとかと同じアラサーのあんちゃんなんですが。とにかく番組での人柄と振る舞いが最高。端正なルックスと溢れ出す高い知性からコンシャス系のラッパーと思いきや、LAイングルウッド仕込みのギャングスタ感が随所にじみ出ており、二つの性質を併せ持った稀有なラッパーだと思う。他には大ベテランDJプレミア御大がGang Starr名義で素晴らしいアルバムをリリースし、亡きGuruへの想いの詰まった内容に泣けた。
リスト外では、G Perico、The Game、Madlib、Flying Lotus、Rav&Kill Bill the rapper、ScHoolBoy、MF DOOM、Danny Brown、Post Malone、YG、Young Thugなども本当に良いアルバムを出してくれて大いに悩みました。
熱い話題としては、カニエの出した解像度の高い2枚のゴスペルアルバムと旧友たちとの和解はトレンドを変えるのか、それとも次期大統領選挙出馬への足掛かりとなるのか、はたまた飽きて別の事に走るのか、いずれにせよ目が離せないことになっています。レーザーIMAXシアターを使った31分の劇場版JESUS IS KINGは圧巻の圧巻でした。
何より早すぎる死を迎えたNipsey HussleとJuice WRLDにRIP。Juice WRLDの死は若者が処方箋ドラッグのから離れていくきっかけになるでしょうか。Nipsey Hussleの1500 Sound Academyというどデカい夢の続きは、ゲットーを教育で底上げするといったプランを受け継いで実現する者は現れるのでしょうか。
※追記
年末にJack Boys名義でリリースされたTravis Scottらのコンピもとても良かったです。ドリル、ビートの仕組みが分かってから良さが格段に分かるようになりました。”Dior”とかヘビロテです。
Jack Boys,Travis Scott
"Jack Boys"
・US以外のHIPHOPについて
2019年はUK勢からも昨年に続き素晴らしいアルバムが出ています。
kano
“Hoodies All Summer“
Little Simz
"GREY Area"
Stormzy
"Heavy Is the Head"
特にこの3枚は上位のリストに食い込むアルバムでした。HIPHOPのトレンドを生み出すアメリカの5大都市+αにロンドンは欠かせない都市と言えるでしょう。自分の好み的にはドリルを多めに聴いてしまうのですが他のジャンルも熱いですね。
・2019年日本語ラップベストアルバム
ニュートラルに選べないのですが、それでも2019年で選ぶならこの作品。
JUMANJI
“DAWN”
舐達麻
“GODBREATH BUDDHACESS“
GRADIS NICE & YOUNG MAS
“SUPREME SEASON 1.5“
owls (GREEN ASSASSIN DOLLAR×rkemishi)
"Blue Dream"
Daichi Yamamoto
“Andless“
ベゲfastman人
“WELCOME TO BLACKTOWN“
NF Zessho x Aru-2
“AKIRA“
Leon Fanourakis
“CHIMAIRA“
KANDYTOWN
“ADVISORY“ と “ADVISORY (Remixies)“
・次点
田我流
“Ride On Time“
あとはGRADIS NICE & DJ SCRATCHの“TWICE AS NICE“、AKLO+NORIKIYOの“New Drug“とか、後半に出たISSUGIの“GEMZ“とかVOLOJZAの"In Between"とか好きでよく聴きました。年末にリリースされたJin Doggの”SAD JAKE"やVaVaの“Cyver“もかなり良くてベスト級に好きです。上の世代も下の世代も熱いですね。ビートメイカーでは舐達磨、owls (GREEN ASSASSIN DOLLAR × rkemishi) 、ONENESSらを手掛けるGREEN ASSASSIN DOLLARが多作でかなり来てます。
・2019年日本語ラップベストソング
Friday Night Plans, JJJ, STUTS
“PRISM“
この曲にはマジで痺れた。
ぶっちぎりで今年一番の曲でしょう。
OMSB
“波の音“
STUTS, BIM, RYO-Z
“マジックアワー“
JUMANJI feat. BACCAS
“Nibi City“
これらもぶっ刺さる良い曲でした。
何気にMONJUの“BLACK DE.EP“がリマスターされたのが一番うれしくて何度も聴いてしまいました。池袋BEDの日曜日夕方に開催されたリリースパーティーへ友達と共に足を運んだ学生時代を思い出さずにいられません。今年いよいよシングルを出した埼玉の不夜城こと弗猫建物(ドルネコマンション)と共にMONJU渾身のフルアルバムを来年は期待したいところです。
日本ならず世界中が政治的にも経済的にも暗い1年となりましたが、かなりの作品がリリースされ、もっと音楽が聴きたい、もっと音楽を作りたいと思える2019年でした。
最後に、あまりR&Bには明るくないのですが、今年聴いてこれ最高だなと思ったH.E.R.の“I Used To Know Her“ を。H.E.R.はコーチェラのパフォーマンスも素晴らしかったですね。