
ファティーグ型ヤール研究日誌
挨拶
みやむーと言います。様々なTCGを15年以上プレイしているしがないカードゲーマーです。霧隠の秘境からFABを始めたのでFABを始めて約半年になります。
ヤール発売とそのスペックについて
11/29日にアーモリーデッキオリジン「ヤール・ヴェトレディ」が登場しヤールが登場しました。

このガーディアンのヒーローは、大まかに言えば以下の二つの特徴があります。
・氷カードをプレイすると相手の空の装備の部分に凍傷トークンを作る
→相手の装備を破壊するカードや、氷タレントを持つカードとシナジーする

・氷カード、大地カードをデッキに投入できる
→Oaken Oldのようなカードを使えるなど、カードプールが広いメリットあり
と言う感じだなと思っていました。
また、使用可能タレントの氷と大地は過去存在したOldhimと同じ。
Oldhimと言えば、耐久力が高くファティーグ戦に特化した構築も見られたヒーロー。
上のプロツアー優勝リスト等のようなリストもあります。
俺はコントロールデッキが好きなので、これをヤールで再現できないか?という方向性でのデッキ構築をすることにしました。
デッキリスト
Name: Fatigue Jarl
Hero: Jarl Vetreiđi
Format: Classic Constructed
Arena cards
1x Civic Steps
1x Crown of Providence
1x Fyendal's Spring Tunic
1x Gauntlets of the Boreal Domain
1x Nullrune Boots
1x Nullrune Gloves
1x Nullrune Hood
1x Rampart of the Ram's Head
1x Stalagmite, Bastion of Isenloft
1x Titan's Fist
Deck cards
3x Buckling Blow (red)
3x Command and Conquer (red)
3x Count Your Blessings (red)
3x Enlightened Strike (red)
3x Fate Foreseen (red)
3x Glacial Footsteps (red)
3x Mangle (red)
3x Pummel (red)
3x Sigil of Solace (red)
3x Sink Below (red)
3x Spinal Crush (red)
3x Staunch Response (red)
3x Unforgetting Unforgiving (red)
3x Count Your Blessings (yellow)
3x Buckling Blow (blue)
3x Chokeslam (blue)
3x Cranial Crush (blue)
3x Crumble to Eternity (blue)
3x Glacial Footsteps (blue)
3x Macho Grande (blue)
1x Pulse of Isenloft (blue)
3x Rouse the Ancients (blue)
3x Staunch Response (blue)
3x Winter's Grasp (blue)
ファティーグに特化したデッキである為、メインデッキはサイドカードの枠を削って70枚となっています。秘術防壁を使うマッチで装備を入れ替える以外のサイドボーディングはほぼ行いません。
ガーディアンの強みについて
ガーディアンは攻撃アクションのコストが重い代わりに打点としては大きな一撃にまとまっているカードが多いです。カード枚数辺りの表現価値は普通ですが、コストに使ったピッチ分はデッキに戻るので行動する度のデッキの消費が遅く、ファティーグに有利なクラスということになります。
ガーディアンの青の攻撃アクションは1ターンごとのカード1枚辺りの打点効率で言うと3を下回りがちですが、ファティーグの試合なら多少効率が悪くても終盤にデッキに戻って攻撃手段になることが有効に働く場合が多いです。
相手がこちらの攻撃を防御する場合も、デッキの総枚数の観点で言えば相手が2枚以上使いこちらは消費が1枚で済む等の状況も多く、ファティーグという観点では得をしやすい構造になっています。
CYBについて
今年の世界選手権でもグジェゴジュ・コヴァルスキ選手のCYBエニグマのキーカードとして活躍したカード、《Count Your Blessings》。



ファティーグデッキのキーカードとして活躍し、3種類あるうち青のみ禁止指定を受けましたが、試したところ赤と黄のみでも十分な働きをするのでファティーグデッキなら入れない理由は無さそうに思えました。赤と黄だけでも合計30点の回復になります。これにより得られるライフ総量を削り切るのは困難であり、ファティーグデッキのゲームプランに大いに役に立ちます。ピッチにコスト2を払うだけならデッキ消費が少ないのも追い風です。
武器の選択
ヤールのシグネチャーウェポンと言えば《Summit, the Unforgiving》。

ヤールを使うならまずはこの武器を使うことを検討するところから始めるのが自然かと思います。ただし、この武器を使う事は早々に諦めました。なぜなら《Rampart of the Ram's Head》と併用できないからです。

この使い減りしない盾はファティーグを目指すプランを取るなら必須です。青をピッチして《Count Your Blessings》を使って残りのリソース1点で1点分防御に回すことができます。《Fyendal’s Spring Tunic》と相性が良かったり、メカノロジストが使ってくる強制的に防具を出させる能力に強かったりもします。
《Summit, the Unforgiving》は盾がいずれ割れないと2番目の能力が生きないのでこの盾と組み合わせるのは合っていません。また、《Summit, the Unforgiving》は起動するコストが重すぎて相手の攻撃を手札で防御して受けきるゲームプランに合っていない気もしました。

《Winter's Wail》なんて都合の良い装備は(OldhimがLLに入っている為)もう使えませんので、盾を合わせる片手武器なら《Titan’s Fist》が適任でしょう。ガーディアンなら3コスト以上の攻撃アクションが沢山入っているので大体4点武器になります。青ピッチ1枚で起動できるので残りの手札を防御に回すことができます。
装備品について
装備品による防御は自分のデッキを消費しないで相手の攻撃を受けることができます。ファティーグをやるなら装備品は固いに越したことはありません。幸いガーディアンには優秀な防御力を持つ装備品が多いです。

《Mangle》を強化する能力が目につきますが、防御するための装備としても優秀で、普通に3点分の防御になります。

デメリットがありますがこれも3点分の防御になります。デメリットがバカにならないので他の足装備も検討の余地があるかもしれませんが、単純な防御力ならこのカードが一番高いでしょう。
そして盾は前述したように《Rampart of the Ram's Head》が要になります。何度でも使える防御用装備品で、ガーディアンを選択するメリットの一つとも言えるカードです。

Chestの装備は、汎用カードである《Fyendal’s Spring Tunic》。

《Mangle》等の4コストの攻撃アクションが《Tunic》の1リソース+青ピッチで使えたり、《Rampart of the Ram's Head》の1コストを払えたりと相性の良い要素が多いです。
頭装備は普通に汎用性の高い《Crown of Providence》を使っています。

ここは《Arcanite Skullcup》でもいいかもなとは思っています。
《Oaken Old》について
ヤールのタレントを見て真っ先に使いたくなると思われるカードが《Oaken Old》。

しかし色々検討した結果個人的にはこのカードを廃する方向に決めました。氷と大地のカードをバランス良くデッキに投入する必要があり、尚且つ追加効果を使うためには手札4枚なら1枚もカードを防御に回さずに使う必要があります。ファティーグ軸ならそこまで使いたいカードではないのでは?と思いました。
普通に攻撃に寄ったヤールのデッキを組むなら必須だとは思います。
ヤールの能力について
ヤールの能力は氷カードに反応して相手を妨害できる能力ですが、氷のアタックアクションで攻撃しながら相手を妨害できるカードはそこまで粒ぞろいとは言えません。
以下のように防御値が低く、打点もそこそこであったり


あるいは氷以外何も能力が無かったりします。

よく使いそうな攻撃アクションは氷が付いてそうに見えて氷がついてなかったりもします。

これらを見た結果、氷の攻撃アクションを使って攻撃しながら凍傷トークンによる妨害を重ねていくというプレイ・構築を目指すのは結構難しいのかなと考えました。この考えに至った結果、(ファティーグ型にしたかったからもありますが)調整をしていくにつれて俺のデッキリストからは氷カードがどんどん減っていっています。
他のガーディアンとの差別化
ここまで考えると、氷や大地のタレントを持つカードが薄い、ファティーグ戦略なら他のガーディアンでも狙えるとなってくると他のガーディアンでいいのでは?という思考も出てきます。
ヤールを採用する場合に強みになるのは幾つか存在するヤール特化カードです。

無条件4点防御というだけでそこそこ優秀ですし、追加効果も少しサポートしてあげて使えば手札1枚分稼げるので有用です。ガーディアンには他にも無条件4点防御あるブロックカードがありますが、激突がついてて負けるとデメリットが発生したりするのでメリットしか書かれていないのは今のところこのカードだけです。
他に《Glacial Footsteps》のように使いやすいエレメンタル持ち攻撃アクションもあります。そもそも氷と大地のタレントを持つカードが使えるので他のガーディアンより単純にカードプールの面で優っています。それらがヤールを選択するメリットではあります。
ただし、《Crippling Crush》、《Star Struck》を使えるBravoや激突シナジーのあるVictorのように他のヒーローでも差別化ポイントがあるので、他のガーディアンでファティーグをメインに据えたやる選択肢もあるとは思います。現状はヤールでやるのがカードプール的なバランスが良いと思っています。
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