私自身のことについて
自分のブランドを始めようと決意してからこの数ヶ月間、服を作りながら、どのように運営していくかを考えていました。(まだまだ試行錯誤中ですが)ブランドが始まったら多少なりとも「私」を知って頂くことも大切なのではないかと思うようになりました。
どんな人間が、どんな風に作っているのか、お時間のある方は少しお付き合い下さいね。
私は京都の芸術大学で 4年間ファッションデザインを学びました。芸術大学での教えは感性面やコンセプト、思考性の側面が高かったように思います。
卒業後、東京で企業デザイナーとして何社かを経験しました。 特に一番長くいた会社は、今は少なくなりましたが、いわゆるアトリエ体制のアパレル会社で、 デザイナーの人数に対しパタンナーが2倍いる、というところでした。生地に関しても国産からインポートまで幅広く使え、オリジナルの生地やプリントなど素材を1から作ることを学びました。トレンドの分析や生地の当て込み、仕様についての知識は働いてから実践で習得していきました。また、パターンへの理解を深めるため、この会社に在籍中に夜間のパターン教室に1 年半通いました。
企業デザイナーをしながらも、自分のブランドを持つということがずっと夢でした。この夢にいつ挑戦すればいいのか、何歳で独立するのがいいのか、何年も何年も考えていました。
2021年、世の中の出来事、それだけでなく自身のプライベートも、沢山の思いがけないことを経験しました。正直ネガティブな感情を抱くことが多かったです。出掛けられない日々が続き、服を着ていく場所がない生活。どのアパレルもアパレル以外の職種も辛い状況にあり、それが今も続いていると思います。
そんな中、私が自分のブランドを始めようと決意したのは、やはりファッションは人を幸せにするものだと考えているからです。 人を幸せにして、自分も幸せになりたいと強く思うようになりました。私がファッションを好 きな理由はこれだけでは無いですが、最も好きな理由を挙げるならこれに尽きます。
それから、私自身、個人が尊重される未来を望んでいるのだと生きていく上で感じることが多くなりました。世の中には様々な価値観や考え方があり、その一つ一つに敬意を払うことが大切だと私は思っています。技術や思考に関しても同じです。
そのような自分の望む未来のためにも、個人になることにしました。遠からず個人の時代が来ると、そう願って。
誰かを幸せにするものづくりをしたい。
着てくれる人。パターンをひいてくれる人。縫ってくれている人。生地屋さん。ブランドに関わってくれる人。そして自分自身も。
個人でこの”barohoma”を始めるに至った思い、その根底にあるものを文章にしてみまし た。読んで下さった方、本当にありがとうございました。
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