警察気取りの二十日鼠
隠れても僕に届くよ
いつの間に変化は必要になった
接触した熱が唯一答えとなった
だけど僕は行くよ
仕方がないよね時間は有限だから
だから僕はもう行くよ
神も仏もなんて言う筈もない
極楽浄土なんて死んだ後の世界だし
今失敗したこともカウントしてる?
令和に入って加速したのは
誰かの小さな過ちを見逃さず
高みから正義という欲望にヨダレを垂らす
二十日鼠の増殖でしょう?
アルバムの二曲目で涙している
薄墨色の足跡を車のスリップ痕が踏みにじる
だけど僕は行くよ
食べカスを狙ってピンク色の鼻をすんすんと
匿名で細長い尻尾をツタヤの
自動ドアに挟まれている二十日鼠
だから僕は貴方のことを話題にしない
その穴を開けて破る事が出来るなら
外にだって出ることが可能なのに
体温が唯一分け与えた褒美で
その記憶だけで生きていく次第で
諸行無常は痛いくらい刻まれている
弱い弱いと蔑まれた犠牲者の
黒目は広大な宇宙の入り口の一つ
だとしたら二十日鼠もその一つ
窓から自分より弱いものを探す
その小さな瞳孔も宇宙に繋がる
仕方がないよね
忘れてしまうよね
傷を付けたいのは
忘れてほしくないんでしょう?
僕は行くよ
時間は有限だから
新宿の目を見てなよ
星群と自分の毛並みを