新たな都道府県作ってみない?
ここ最近、興味で地方議会に関する本を読んでいて、疑問に思ったことがあり、それについて少し調べてみました。
では、まず一つ問題です。
Q.日本に都道府県はいくつあるでしょうか?
A.時期による。
僕が知ってる賢い小学生でさえしっかりと、47だよ!と答えてくれるとは思うのですが、実は1870年あたりの明治維新の際には47ではありませんでした。多い時には300を超える時もあったようです。
つまりですよ、都道府県っていう統治区域は消したり作ったりできるんじゃないかということです。例えるなら、物理的アドレスは消しにくいけど、論理的アドレスは柔軟に書き換えられるんじゃないかということです。
地方自治法と都道府県の"廃置分合"
ということで、都道府県を消したり作ったりする方法を調べてみました。
手法を全て洗い出すほどの知識はないので、ひとまず目についたものを一つあげてみます。
都道府県は一種の地方自治体です。ですので都道府県に関する決まりごとは、地方自治体法に書かれているはずです。読んでみるとありました。
地方自治法第六条第一項にはこう書かれています。
第六条
都道府県の廃置分合又は境界変更をしようとするときは、法律でこれを定める。
e-govの"地方自治法"参照
なるほど〜。法律を作ればできそうですね!面白そうなのでもう少し詳しく見ていきましょう。
廃置分合
まずは廃置分合についてです。
字面的には無くしたり新たに作ったりの感じがありますね。
調べてみると廃置分合とは以下の4つのことを指すみたいです。
・分割 1つを複数に。元の名前はなくなる
・分立 1つを複数に。元の名前はなくならない
・合体 複数を1つに。元の名前は全てなくなる
・編入 複数を1つに。元の名前は1つのみなくならない
行政書士試験のために作られたサイトや香川県の廃置分合のお知らせを参考
それぞれ説明します。
分割は、もともとあった都道府県を無くして、新たに複数個の都道府県に分割することです。
分立は、もともとある都道府県を残しつつ、その土地の一部を用いて新たな都道府県を作ることです。
合体は、複数の都道府県を"新たな"1つの都道府県に合体することです。
編入は、複数の都道府県を元からある1つの代表都道府県に合体することです。
・元の名前はなくならない -> masterにマージ
・元の名前はなくなる -> masterから別のブランチを生やす
的なイメージかなと。
法律でこれを定める
続いて法律の作り方です。
法律を制定するのは国会です。中学校でやりましたね?僕はかなり忘れていたので最近公民の勉強をし直しています。国会には国会議員が出席します。その国会に法律を提出し審議ののち、採決が取られます。国会には衆議院と参議院にて採決が取られ、
1. 衆1/2 以上 -> 参1/2 以上
2. 衆1/2 以上 -> 参1/2 未満 -> 衆2/3 以上
のいずれか一方で可決されます。
せっかくなのでもう少し詳しく見ていきましょう。
内閣法制局のページによると、法律を作るためには以下の手順で行わるようです。
1. 法律案の原案作成
2. 内閣法制局における審査
3. 国会提出のための閣議決定
4. 国会における審議
5. 法律の成立
6. 法律の公布
さっきの、衆1/2とか参2/3とかの国会の話は、3,4,5に相当しそうですね。
内閣法制局、委員会、本議会など聞いたことありそうだけど、何をしてるところだろう?という人はぜひ内閣法制局のページのページをご覧ください。簡潔に法律を作る流れがまとめてあります。
【結論】都道府県を消したり作ったりする方法
以上より、都道府県を作ったり消したりするためには
・国家公務員になって、都道府県の廃置分合を所管する省に入り、廃藩分合に関する法律案を作成する
・内閣総理大臣になって、所管の大臣に都道府県の廃藩分合に関する法律案の作成を打診して、閣議決定を通す
・国会議員になって、都道府県の廃藩分合に関する法律案に賛成する
など、たくさんの方法があることがわかりました。
結構簡単ですね✨
今度新しい都道府県作ってみたいと思います。都道府県作りたい、消したい方はお声かけいただければと。
また、ここまで書いてから気づいたのですが、法律を作らなくても都道府県の廃藩分合をする方法もあるみたいなので、また書いてみます。
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