Photo by takksusie Ostrich 3 あまつばめ 2018年8月10日 07:48 クアラルンプールのバードパークでダチョウの前を通りかかったときにその臭いが漂ってきた。学生だった頃、鳥の解剖ばかりしていたときに嗅いだのと同じ臭い。薬品と動物の臭いの充満する狭いラボ。手にはメス、解剖台には濡れた子ダチョウ。毟った羽根は綿毛のようだ。先生は隣のオフィスでパソコンを叩いてる。昼時には電子レンジを使いに来る。「そのせつはどうも」ダチョウは僕の言葉なんか無視してずっと羽根に頭をうずめていた。 ダウンロード copy いいなと思ったら応援しよう! チップで応援する #小説 #短編小説 #掌編小説 #一瞬で読める #これだって小説に違いない 3