ニート経営者 3話
背水
そんな少ない収入で周りから言われ口に糊する生活の中28の頃に転機が訪れる
そう女が出来たのである、一緒に住んでいる中お金が必要になり深夜はマッサージ嬢の送迎のバイト、朝寝る前に携帯電話を胸に置いて問い合わせをさばくそんな毎日だった。
「一人で生きるのと誰かの未来や生活を背負って生きるのは全然違う」
そう感じた出来事だった
送迎バイトをクビになり、友人と飲んだ時の一人帰り道、満月が見える
(いつまでも続くのか吐き捨てて寝転んだ)
(いつの日か輝くだろう今宵の月のように)
一昔に流行った曲を口ずさみながら帰る
今まで人よりいい生活したい、勝ちたいと思って起業したし上京もしたし、上海にも行ったが今の俺って20代ずっと負け続けてないか?
今は自分一人じゃない、俺が貧乏になるって事は身近な人に苦労をかけさせることになるんじゃないか?
それから何かの線が吹っ切れた
とにかく物件を増やす、1物件月に3万円の儲けだとしても10軒もあれば30万だ
今まで勝とう勝とうと思って勝負してきた20代だがむしろ自分みたいなクズが出世したら世の中間違ってると思おう、背水の陣だ。
それから誰も都内の業者が手を付けない地方物件をメインに大家に営業をかけた
結論
当たった、ただ毎日仕事漬けの日々だった
それから2年後
嫁「別れたいの、私今のあなたの生活についていけないの」
突然の知らせだった