馴染み過ぎて気づけなかったことに気づくこと
マイソールクラスで練習しているノリさんが、ある日2週間ぶりに練習に戻ってきた時、いつもよりいい感じに力が抜けていて、呼吸がとても自由になっていることに気づきました。
聞くと、自転車で長旅に行ってたとのこと。
自転車が好きでnoteもやってることを知り覗いてみたら、自転車のことなんだけどとってもアシュタンガっぽい!と思う記事がありました。
マイソールスタイルの練習はポーズをひとつずつ進めていきます。
新しいポーズをもらうと、とったことのない姿勢や、今まであまり使わないところを使ったりで、体はびっくりしたり、また新しい気づきもあります。
新しいポーズになかなか馴染めなかったり、やりにくさを感じたら、そのポーズでだけ奮闘するのではなく、今までずっと練習しているところを見直してみます。
そうすると、
”馴染み過ぎて気づけなかった、調整に詰め切れていなかったポイントが見つかります。”
練習全体を眺めてみると、アサナにはそれぞれ体の使い方の共通点があります。
なので、苦手だったり気持ちよく感じないアサナは、どこかで解消するポイントがあるはずです。
例えば、
後屈が苦手で気持ちよくない人は、太陽礼拝の上向きの犬のポーズ(ウルドゥヴァ・ムカ・シュヴァナアサナ)から背中の伸びを味わう、
片足立ちが苦手な人は、スタンディングポーズ全般で足裏や丹田の安定感を深めてみる、
クルマアサナが苦手な人はマリチアサナAを深めていく、
などなど。
新しいポーズにのみフォーカスするのではなく、練習全体を深め、底上げしていきます。そして、一番の基本である呼吸やドリスティをきちんと定めることで、体が向かうべき方向、動きへと誘導していきます。
ところで、ノリさんの長旅後の練習を見て、
人は旅をすると体も息も大きく流れて自由になるんだなと感じました。
ヨガは自己の内側を旅する練習ではあるけれど、もし、自分の自由度が薄まったと感じた時には、遠くに旅に出ることも私は大好きです。