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むねがどきどき

ええと、おしらせです。
今度の金曜日から何回かに渡り、
わたくしめ、ちむどんどん、させて頂きます。

ちょろっと出ております。
お恥ずかしなら私、朝ドラを見る習慣がなかったもので、撮影時には自分が今ドラマのどの辺に出ているのか全然わかってなかったんですが、放送最終回まであともう少しなんですね。
画面のあちこちに濃いメイクやらすっぴんやら(これがまた・・・)で、数日間チラッチラッと出没しますので、よろしければチェックしてみてください。こんにちは、桑原です。。

本日の扉絵はクリムト『パラス・アテナ』
「ちむどんどん」って「胸がドキドキする」って意味なのね。闘いの女神・アテナは胸にメデューサの顔をあてがっているので、おそらく常にちむどんどんしまくり。
ギリシャ神話の神で一番好きなのはやっぱりアテナ様!

朝ドラといえば、母が毎朝出勤前に寝室のテレビで見てた記憶。
あの頃見てたのは、先日「サンセットメン」でご一緒した川野太郎さんがデビューした「澪つくし」とかだったなあ・・・。とにかくめちゃくちゃ子どもの頃ですね。夏休みに朝のラジオ体操とか絶対にちゃんと通えない子どもだったので、毎日見ると言うことがどうもできず、それからちゃんと意識して時間に合わせて見た朝ドラと言えば「ごちそうさん」でしたね。(おそいっ、おそすぎるっ)

約10年前、「ピーターパン」という舞台で演出し、二年間、高畑充希ピーターと一緒にやらせてもらいました。んで、充希が卒業したあと、ついに朝ドラ「ごちそうさん」にレギュラー出演!!っていうんで、これは見なくては!!と、ちょうど充希が劇中歌を歌うシーンを見たんです。
なんか・・あのときはかんどうしましてね・・・

『ピーターパン』の「あの窓」で『ガラスの仮面』の「ジーナと五つの青い壷」で泥棒の手を演じる演出家・月影先生を演じる演出家・桑原、というよくわからない写真。
わかる人にはわかる

いや、今じゃ押しも押されぬスターですけども、あの頃は舞台中心だった充希パイセン。しかし、わたしゃ初めて(初稽古で)会ったときから、そこで彼女の歌声を聞いたときから、何じゃこの子は!!!と一目惚れでしたので、ピーターでご一緒してた当時Twitterフォロワーが5000人くらいだったのを見てちょっと信じられなくてですね。
いやいやこんな逸材、人気が出ないわけないよ!!……と思ってたので、あの町中のセットで充希が劇中歌を歌うシーンを見たときに、ほらほらすごいでしょこの人!どうですか視聴者の皆さん!!って勝手に嬉しくなり、「ああ、世界が充希を見つける“運命の一作”に出逢ったんだな」と思ったんです。

“運命の一作”というのは、確か俳優ニコール・キッドマンが、親友で同じく俳優のナオミ・ワッツに話したという忘れがたいエピソード。
同郷で10代から仲良しだった二人だけど、ニコールの方が先にブレイクし、遅咲きだったナオミはキャリアが伸び悩んでいて、落ち込んでるときにニコールが「いつか必ず運命の一作に出逢える。そのたった一作が運命を変え、世界があなたに注目するわ」……的なことを言って励ましてくれたという話だった(おぼろげだけど)。
ナオミ・ワッツはその後「マルホランド・ドライブ」を皮切りにググーンと延びていきましたね。
そっかー!運命の一作かー!いつか私も出会えるかなあ……!
と、なんだかすごく励まされ、充希パイセンのターニングポイントを目の当たりにしたときに改めて思い出したのでした。

続けていれば、いつか。
運命の一作を求め、ためつすがめつ現在に至る。
いや、既に出会っているような気もしますし、これこそがと毎回思っていたい気もします。
じゃあ、書き手としては?演出家としては?
いつか、誰かの運命の一作を手がけることも、できるのだろうか。
胸どきどきさせて、あしたも闘いましょう。

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